日別アーカイブ: 2018年12月15日

食べ応えのある食感

食工房のパンの目指すところは、詰まるところ食べ応えのある食感ということになります。

例えば、食工房の看板商品の一つは堅焼き黒パンですが、別に硬さを売り物にしたいわけではありません。
世の中には、もっと硬いパンがいくらでも存在します。

そうではなくて、あごの力を使ってしっかり噛みしめて、穀物の風味を堪能していただくためのほど良い食感があのくらいになっているということです。

食パンやロールパンなら、ある程度柔らかさも欲しいですから、上手に膨らませて柔らかい食感が出せるように工夫をします。
でも一番大切にしているのは、穀物の風味が味わえること、食べることの満足感を得られることです。

だから、どのパンにも共通の考え方として、食べ応えのある食感なのです。

それからもう一つ、天然発酵と言うか自家培養の発酵プロセスは不確定要素が多く、うまく行けば複雑で深みのある風味を出すことが出来ますが、下手をすれば雑味が多く食べにくい風味になってしまいます。

雑味が出るということは、雑菌の関与が疑われる場合もありますから、出来るだけ避けたいことです。

食工房には、食工房として理想の発酵状態と熟度があって、それを規定として管理しています。
もちろんこれがなかなか難しくて、いつも四苦八苦しているのですが・・・。

もう私が言いたいことはお分かりと思いますが、雑味のない、食べ応えのある食感のパン、それが食工房のパンだと申し上げます。