昨日は満月でした。
そして晴れていました。
上の娘が、麦の穂が出たら月明りの夜の麦畑をぜひ見たいと前から言っていて、昨夜は「晴れてますよ、どうですか、行きますか?」と提案してくれました。
カミさんも、前から見たいと言っていましたし、これはもう行くしかないと、下の娘も一緒に全員で車に乗って出かけました。
と言っても、100mも離れていないくらいの場所なんですが、何しろ熊とかカモシカとか獣たちがウロウロしている場所柄、もし出会うようなことがあったら車の中に避難すれば良いとの考えでした。
尤もそうは言っても、さほどの緊張感はありませんでしたが。
現場に着いてライトを消した途端、目の前に別世界が広がりました。
月明りの下で、山の稜線がシルエットになってその下はもう真っ暗なのですが、ライ麦の穂先だけが光を反射して海原のように見えているのです。
それが夜風に揺れて波打っています。
まるでダンスをしているように。
私は、そのさまを何とか写真に撮りたいと、三脚をセットしてシヤッターを押しましたが、如何に満月とは言え圧倒的に光量が足りず、最高感度で臨んでも麦の穂は映りませんでした。
そこでカミさんに、絵を描いてと頼んだところ、家に戻ってすぐに描いてくれたのがこの一枚でした。
絵は、いいですね。
自分が感じた印象を描くことが出来ますから。
カメラは、そこにないものは映らないですから。
ま、それはおいて、こんな感動的な情景を目の当たりに出来ることの幸運を思わずにはいられない私でした。
食工房、明日と明後日は定休日となっております。
お間違えのございませんように。
兵庫の松原の連れ合いさん、コメントありがとうございます。
カミさんの絵を褒めていただき、本人も喜んでおります。
こちら、本日未明の頃から雨となり、お昼頃まで時折強く降りました。
風も結構吹いていましたが、報告されるような被害もなく過ぎました。
ただ、わが家の麦畑のライ麦が、一部倒伏してしまいました。
このあとどうなるか、心配です。
今夜はとても良いものを見せて頂き、誠にありがとうございました。
青空の下、幹雄さんが写した写真を見ているので、まちこさんの墨絵のようなタッチのスケッチが、頭の中でCGよりも写実的に見えてくるから不思議なものです。
人間の脳の補完能力というのは、際限がありませんね。
当地は、夜半から大粒の雨に見舞われ、先日来の暑さから一転、肌寒ささえ感じるほどです。
飯豊の月夜には遠く及びませんが、大粒の雨だれが天窓を叩く音もこれはこれでまた一興です。
そんなことを言っていられるのは、ここが安全だからですね。反省いたします。
大雨の被害に見舞われている屋久の皆様、今夜はどうか平穏にお休みになられますように。