近頃、糖尿病を患う方が多いと聞きます。
実際、私の顔見知りの中にも、糖尿病だという方が幾人かいます。
もはや珍しくない病気となった感がある糖尿病です。
血糖値(血液中のブドウ糖濃度)とかインシュリンとか、そんな言葉を耳にする機会も多くなりました。
ま、ここで私などが解説に及ばずとも、皆さまの方がすでによくご存じのこととは思いますが、糖尿病は生活習慣病の代表的なものの一つであり、中でも食生活に特別関りの深い病気です。
往々にして糖尿病で問題になるのは、食事の後の血糖値の上昇です。
糖尿病の人に限らず、食事によって栄養源が補給されれば、血糖値は上昇します。
そこで体は、血糖値を下げる方向に調節機能を働かせるのです。
その調節がうまく出来ない状態になっているのが糖尿病、ざっと言えばそういうことです。
そこで、体の中で血糖値を下げる働きをしている分泌物であるインシュリンを、外から薬として補うなどの対処をするわけですね。
ところで食品には個々にグリセミック指数というものがあって、それは摂取した後の血糖値上昇能を数値化したものです。
グリセミック指数が大きいものほど、摂取後に血糖値が急上昇する、そんなイメージです。
理屈で考えると、食後の血糖値の上昇を抑えるには、このグリセミック指数が低いものを食べる、またゆっくりと時間をかけて食べるなどの対応をすれば良いことが分かります。
実際そのとおりなのですが、人にはそれぞれ食の好みというものがあって、グリセミック指数だけで食事内容を決められたのでは、とてもじゃありませんが堪えられません。
また、ゆっくり食べれば良いことが分かっていても、そうも行かない事情は、働いている人にはいくらでもあります。
まあしかしです、ここは一つ、よくよくお考えいただきたいのですね。
糖尿病は、うまくコントロールしながら付き合えば大丈夫、本当ですか?
好きなものを飲み食いするのを我慢するくらいなら、死んだ方がましですか?
否、そんなことは無いでしょう。
長く患っていれば、一度や二度は重症になることを避けられないかも知れませんし、私の知っている限り、糖尿病が重くなってくると、本当に気の毒な状態になりますから、まずは食生活から、少しでもいいですから変えて見ていただきたいですね。
その一歩を、黒パンで始めていただきたいと思っています。
ライ麦や小麦の全粒粉を30%以上入れた、本物の黒パンです。
世の中、これがありそうでなかなか無いというのが実情のようです。
おいしく召し上がる方法があります。
否、食べ慣れれば、実際おいしいです。
そして間違いなく体に良い、あなたの健康に寄与します。
食工房がお手伝いいたします。
★最近、糖質の吸収を抑える働きが注目されているβ(ベータ)-グルカンを多く含む大麦も、取り扱っています。
兵庫の松原の連れ合いさん、コメントありがとうございます。
黒いパン、硬いパン、噛みしめて食べる、いずれも健康を考える上で重要であることは確かです。
歳をとって来ると、歯が悪くなくても食べること自体に労力を感じるようになって、噛むという作業が辛くなるもののようです。
それでも、例えばスープやミルクなどに浸して柔らかくすれば、十分何とかなると思います。
そして、年齢とともに食事に時間がかかるようになるのは、むしろ幸運なことと思った方がいいのかも知れません。
いずれにせよ、皆さまの健康に貢献することこそが、食工房の使命だと心得ております。
本当にその通りですね。今の日本のパンは「白く」て「柔らかく」て「甘い」ものを求め過ぎだと思います。
もちろん「そう云うモノ」しか売れないから、企業が「売れるものを作る」のは仕方のないことです。
昔から「健康のためには旬のモノ、色の付いたモノを食べる方がいい」と言われていますが、なかなかそういう世の中にはなりませんね。
テレビまんが『アルプスの少女ハイジ』の中ではペーターのおばあさんが「黒パンは固いので白パンが食べたい」というシーンがあります。その影響で「ハイジの白パン」と称する、ふわふわの真っ白なパンがもてはやされています。
しかし、19世紀前半生まれであろうペーターのおばあさんがスイスの山奥のかなり劣悪な環境で白内障になる程の歳まで長生きできたのは、毎日食べていた黒パンとヤギの乳に寄るところが大きいと言っても過言ではないはずです。
確かに、歳をとって歯の悪くなったおばあさんには黒パンは固くて食べにくいかも知れませんが、裏を返せば「そういう人以外はしっかり噛んで食べるべき」だという事です。
現代の日本では、なかなか「噛むこと」の重要性を広めるのは難しいことです。
食工房のパンは「まるで空気を食べさせたれているような」空虚なパン全盛の日本において「噛みしめなければ食べられない」「噛みしめてこそ本当の味がわかる」類稀なるパンとして、頑張って頂きたいと思っております。