昨日は満月でした。
そして晴れていました。
上の娘が、麦の穂が出たら月明りの夜の麦畑をぜひ見たいと前から言っていて、昨夜は「晴れてますよ、どうですか、行きますか?」と提案してくれました。
カミさんも、前から見たいと言っていましたし、これはもう行くしかないと、下の娘も一緒に全員で車に乗って出かけました。
と言っても、100mも離れていないくらいの場所なんですが、何しろ熊とかカモシカとか獣たちがウロウロしている場所柄、もし出会うようなことがあったら車の中に避難すれば良いとの考えでした。
尤もそうは言っても、さほどの緊張感はありませんでしたが。
現場に着いてライトを消した途端、目の前に別世界が広がりました。
月明りの下で、山の稜線がシルエットになってその下はもう真っ暗なのですが、ライ麦の穂先だけが光を反射して海原のように見えているのです。
それが夜風に揺れて波打っています。
まるでダンスをしているように。
私は、そのさまを何とか写真に撮りたいと、三脚をセットしてシヤッターを押しましたが、如何に満月とは言え圧倒的に光量が足りず、最高感度で臨んでも麦の穂は映りませんでした。
そこでカミさんに、絵を描いてと頼んだところ、家に戻ってすぐに描いてくれたのがこの一枚でした。
絵は、いいですね。
自分が感じた印象を描くことが出来ますから。
カメラは、そこにないものは映らないですから。
ま、それはおいて、こんな感動的な情景を目の当たりに出来ることの幸運を思わずにはいられない私でした。
食工房、明日と明後日は定休日となっております。
お間違えのございませんように。