今朝方、ゴミを出しに行った連れ合いが、「うしろの林の奥で猿らしい獣の鳴き声が聞こえた。」と報告。
すぐに上の娘と二人で車に乗ってパトロールに出ました。
確かに猿と思しき獣の声が聴こえます。
こちらからも、指笛を鳴らして呼んでみました。
しかし、声は次第に遠ざかり、あちこち移動しながら探しましたが、姿を見ることは出来ませんでした。
ところが午後になって、近所の方から電話がかかって来ました。
以前私たちが居た高野の旧宅のあたりに、猿が沢山出て来てそこいらを荒らし回っていると。
そこで再び出動です。
行って見ると、高野の畑に猿が数匹いるのが見えました。
スピードを上げて近づいて行くと、私たちのことを認識しているのか、慌てて後ろの山に逃げ戻って行きます。
急いで車から飛び降りて、花火の発射筒を手に後を追いました。
そして旧宅の裏手の山の上まで追って行くと、猿たちは早や国道をわたって向かいの山に逃げていました。
そこで、車で猿が逃げた方に先回りしました。
数十匹の群れが移動中で、そこをめがけてロケット花火を打ちこみました。
さらに逃げる後を追いながら雪の残る畑地を移動し、次々と花火を打ちこみました。
結局、猿たちも山の上に逃げれば、藪漕ぎしてまでは追って来ないと学習しているようで、こちらも不用意に藪の中に入れば冬眠から起き出した熊にはち合わせるかも知れないので、追跡行はそこまでとなりました。
今回猿たちは、私たちの旧宅のお隣に住んでいる一人暮らしのおばあちゃんの家の物置に入り込み、保存してあったキャベツや白菜、大根などを喰い荒らし食い散らかし、そこら中に糞をたれて逃げて行きました。
全くもって、憎たらしい奴らです。
かくしてこの春一番の獣との戦いは、猿相手でした。
それにしても、猿たちはよく見て学習しています。
自分たちに手だし出来ない人間とそうでない人間を見分けて、的確に対応しています。
相手が怖気づいていると見たら、いくらでも図々しく何の遠慮もせず、見ている目の前でも平気で侵入して来ます。
邪魔をすれば、逆に襲って来るはずです。
とにかく最初が肝心で、まず初対面で一撃喰らわしておくことです。
そこで上下関係が確定すれば、あとはよほどしくじらない限り、猿たちは常に一目置いて警戒するようになります。
もちろん、どんな時でも絶対に油断しないで近づくことです。
本当に素手で対決することになったら、まず勝ち目はありませんから。
猿より賢いはずの人間なのですから、頭を使わなくてはなりません。
実際、中途半端に賢い猿ゆえに、うまく学習させれば戦わずして勝てるかも知れません。
それなりに手間はかかりますけど。
山間で安全に暮らして行くためには、そうした知恵や手間は必須だと思っています。