中島通信」カテゴリーアーカイブ

播種、少しずつ進んでいます

麦ラボ

一番手前が、中島第10圃場 ライ小麦播種
後ろの2枚は、左中島第9圃場、右中島第4圃場、いずれも南部小麦を播種

晴天が続かないので圃場が乾かず、種まきが思うように進みません。
それでも、雨の合間にやって来る晴れ間に、少しでも条件の良い圃場から少しずつ進めています。

これまでに、南部小麦は予定箇所すべてに播種完了、ライ麦も予定箇所すべてに播種完了しました。
そして本日は、小面積でしたが中島第10圃場にライ小麦を播種。

これであと残っているのは、ゆめちからとスペルト小麦です。
と言っても、この二つで全面積の1/2になりますので、作業量としてはまだまだあと半分残っています。

結局、湿地で乾きにくい所が残っているわけなので、今後の作業はなお難しいことになります。
すべて終わるのがいつになるか、今はまだ先が見えません。
お天気次第です。

でも、かならずやり遂げられると思っています。
天は、きっとチャンスをくれるはずだと。

さて、雨の予報が出ている明日、パン焼きの日でちょうど良かったのですね。
本日夕方、少し前に材料の計量など仕込み作業を終わらせました。

明日も、おいしいパンを焼いて、皆さまのご来店をお待ちしております。
どうぞよろしくお願いいたします。


もはや災害化しているクマの出没

全国各地で、クマの出没による被害が後を絶ちません。
私の周辺に限っても、配達先の近くの小学校では、クマの出没の危険を避けるため、下校時は保護者が迎えに来ることになっているそうで、そのために付近の道路が渋滞になって大変だそうです。
否、迎えに行く親にしても大変な負担です。
こんなことが毎日続くとしたら、これはもう災害と呼ばなくてはならない事態です。
皆さまは、このような状況をどう受け止められますか?

久しぶりにサル

今日の日中、サルの出没がありました。

と言っても、私本人は見ていません。
下の娘が出かけ際に、集落の外れでサルを目撃したと伝えて来ました。

その後少しして、追い払い用煙火の鳴る音が聞こえましたので、「ああ、やっぱり・・・」と思った次第。
暇にしている時なら、すぐに応援に駆け付けるところですが、あいにく忙しい最中でした。

そこで推察できることがいくつかあります。
まず、サルが来るということは、クマがいないだろうということです。

サルは、基本的にクマを避けます。
クマは、木に上って来るし、サルが動けない夜も自由に動き回れますし、第一強いし、子ザルなんか一ひねりで獲物になってしまいます。

実際、この一ヶ月余り、クマが頻繁に出没している間、サルはどこに逃げていたのか、もう全く姿形も気配も何もありませんでした。
・・・ということはです、クマはとりあえずどこかに移動して行ったかも知れません。

この前は、山の実りは良くないと申し上げましたが、ここに来て少し疑っています。
そうでもないんじゃないか・・・と。
栗と柿が終わったとたんに、スッとクマの影が消えたのも、山に行けば次々と食うものがあるということなんじゃないかと。

そうでなくても、クマのが食べられるものなんて、アクの強いもの、毒のあるもの、動物の死体、死体にわくウジ、果ては車のエンジンオイルも好んで舐めるほど、ありとあらゆるもの何でもござれです。
およそ何を喰っても養いにしてしまう消化力、解毒力、だから熊の胆が万能薬として持てはやされたのでしょうね。

話がそれましたが、そのようなわけで、サルの挙動からクマの行動を推察出来るというお話でした。

とりあえず動きなし

昨日を最後に、p1-1地点の栗の木にやって来るクマたちの動きが止まりました。
獲物の栗が無くなってしまったのですから、まあ当然の成り行きでしょうね。
そして、今朝のカメラチェックでは、6地点すべてにクマの姿はありませんでした。

ただし、これでクマがいなくなったということではありません。
カメラを置いてある場所には来なかったというだけのことです。

明日以降、さらにどういう動きがあるか、カメラポイントの変更も考えながら対応して行きたいと思っています。

こういう時、逆に自宅の周囲のガードは、しっかり固めておかなくてはなりません。
なお油断は出来ません。

さて、獣害対応で次々といろいろな事が起こるものですから、本来業務にも支障が出つつ、かと言って必要な仕事はこなさなければなりませんので、まあ忙しいことと言ったらありません。

雨続きで、麦の種まきもまだまだ終わっていませんし・・・。
夜中に、突然発狂しそうになることも・・・。(大げさに言ってます。)

ま、何はともあれ、明日はパン焼きの木曜日です。
いつものように仕込みをして、早く寝て、明日は午前3時から仕事します。

ではでは。

詳報 251005-06

一昨日の夜から昨日の未明にかけて、1本の栗の木に2頭+母子3頭連れの計5頭が、時間を隔てて次々出没しました。

➀ 母子3頭連れの出没

19:30 まず母子3頭連れが現れました。
コードネームは母グマが「タルコ」、子グマの一頭が「ピョンタ」、もう一頭が「ピタコ」と命名。

22:03まで2時間半余の滞在中、いくつか面白いシーンがありました。
子グマの「ピョンタ」は、とにかくすばしっこく、用心を忘れて母親から離れて走り回るので、「タルコ」は気が気ではない様子です。

一方「ピタコ」は、いつも母親の「タルコ」にくっ付いて離れず、木に上るのも苦手な様子です。
そして最後は、この後に現れたコードネーム「タンク」の接近を察知してその場を離れ、p1地点を通って高野まで退避した模様です。


➁ コードネーム「タンク」の出没

一昨日の夜、タルと同格のクマが一触即発の大接近となりましたが、この個体をコードネーム「タンク」と命名しました。 
このクマは、まだプロフィールが不明で、過去に他の地点に出没した同格のクマと同一かどうかを確かめる必要があります。

この夜は、短時間でこの場を去っています。 22:42 ~ 23:06


➂ メインゲスト「タル」の登場

比較的遅い時間になってやって来る「タル」は、実は人の行動をよく承知しており、極力人との遭遇を避けようとしているようです。
大変用心深く、深夜に現れて早朝未明のうちに引き上げるという周到さです。

それでも、この夜の滞在時間は最長の4時間余に及びました。 23:53 ~ 04:16


➃ 母子3頭連れの再登場

タルが立ち去ってから30分余が過ぎた04:53 母子3頭連れが再び現れました。
ここに来る前にp1地点を通過するこの3頭の姿が捉えられています。

そして、栗の捕食に夢中になっている間に夜明けが近くなりました。

この栗の木の所有者のSさんは、朝駆けしてクマの姿を確認しようと軽トラックでやって来たのが、05:12 頃でした。

遠くにその気配を察知した母グマの「タルコ」が大慌てで後ろを振り返りながら木から下り、下にいた子グマたちに退避を促しますが、全く意に介する様子がなく、「タルコ」だけが駆け足で草藪の中へと飛び込んで行く姿が映っています。

その後、Sさんは橋の上から見下ろす位置で、母グマが土手を上ったり下りたりしながら子グマたちを急かす様子を見ながら、追い払い用煙火に火を点けました。

3発ともそれぞれ直撃したらしく、映像では草やぶのススキの穂先が激しく揺れているのが分かります。

Sさんの話では、川の上流方向に逃走した後、流れの淀んでいる個所から川を泳いで渡り、向こう岸をさらに上流側の斜面(藪)をかけ上がって行ったということです。
この時、子グマの一頭が渡り切る前に流され、橋の直下あたりでやっと岸にたどり着き、藪の中に見失ったとのことでした。

獣害対策

サイズ比較のため、Sさんの姿
この方、長身です。

ちなみに、この母子3頭連れは、昨夜も(19:46)この場所に現れました。
子グマも2頭とも元気。
早朝の一件を、どう受け止めているのでしょう。
ただし、ほんの20分ほどで立ち去りました。

もはや栗はほとんど食べ尽くされ、採り尽くされ、残っていませんでした。
昨夜は、「タル」も「タンク」も現れませんでした。

そして、母子3頭連れが、本日早朝未明の04:32 、p6地点を墓地のある裏山に向かって上って行きました。

この母子の行動範囲と定住地がだいたい分かって来ました。

本日はここまで。

詳報は明日に

今日もドラマがありました。

目下、クマたちの人気スポット、クリの大木があるp1-1地点にて、母子3頭連れ、タル、そしてもう一頭が交差するように現れました。
20:25 ~ 05:27 まで一晩中。
そして最後は、明け方の 05:27 所有者のSさんに発見されて、母子3頭連れが追い払い用煙火3連発の直撃を受け、川を渡って逃走する際、子グマが一頭下流に流されました。

映像を含む詳細は、明日報告いたします。
明日10/7(火)と10/8(水)は、食工房は定休日となっております。
店はお休みですので、お間違えのございませんよう、よろしくお願いいたします。

本来業務に支障も

獣害対策

p3地点は、食工房からわずか30mほどの距離
ただし、10mほどの段差の下にある


獣害対策

食工房から最も近いカメラポイントp3地点に、久しぶりに現れたクマ
多分、この個体はナッツだと思われる


獣害対策

この後、柿の木に向かったものと思われる。

全く、クマの出没には困っています。
私としては、一市民が出来ることはすべてやっていると思っています。

しかし、行政は無策、警察は無能、専門家は無知、注意喚起だけで市民の生命、財産を護れるのなら、こんな簡単な話はありません。

そんな状況の中、食工房の本来業務にも悪影響が及んでいます。
毎日の見回りや周辺の草やぶの刈り払い、また電気柵の保守などに時間を取られ、肝心の製造や広報など本来業務の時間が大幅に削られているのです。

もし、ご来店くださる皆さまに危害が及ぶようなことがあっては、ここで仕事を続けることも出来なくなりますから、獣害対応に時間を取られるのは、一定程度は止むを得ないことではあると理解はしています。

しかし、状況は悪くなる一方です。
正直、いつまで持ち堪えられるか、自信はありません。

クマによる人身被害のニュースが絶え間ない昨今、これが常態化してしまった社会がどのようなことになるのか、もはやこの私には見えていますよ。

獣害に関すること、今後も度々お伝えしてまいります。

どうぞお付き合いください。

一触即発

獣害対策

カメラチェックの際は、まず橋の上から周辺の草やぶにクマが潜んでいないか確認してから下りるようにしている。


獣害対策

手前のクマは、多分コードネーム「タル」と呼ばれる個体で、すでに5年前からマークしている
後ろのクマは、距離が離れていて小さく見えるが、タルと全く同格。コードネームは未定


獣害対策

これだけ接近していて、争いを避けている。


↑この映像は、15秒の映像を13本つなげて1本にまとめています。

昨夜から今朝にかけて、辰ヶ原橋の袂にある栗の大木の下で、大事件がありました。

この栗の木は、近所の方が管理している栗で、出荷用になっている立派な栗の木です。
クマたちにとっては、道路直近で上から見下ろされる位置にあるリスキーな場所ですが、それでもやって来る魅力的な餌場です。
当然、体が大きくて強いクマが仕切っています。

しかしこの夜は、同格の巨大クマが2頭同時に現れ、とりあえず争うことなく最後まで栗を喰い続けました。
しかしこんな光景は、ほとんどあり得ないことで、獲物に対する独占欲が強いクマが、他のクマと分け合うなんてことは聞いたことがありません。

私が推測するに、まず2頭とも十分に腹いっぱいになるほど沢山栗が落ちていたこと、両者とも同格の大きな体つきをしており、争えばお互い大ケガは避けられないであろうこと、そのような事情であえてお互いを無視したと見られます。

しかし、実際は一触即発の緊張感に満ち満ちており、いつ争いが始まってもおかしくありませんでした。

この前申し上げたように、クマたちの間では餌の争奪戦が始まっているかも知れないというのは、どうやら現実のようです。

栗を食べ尽くしたら、次はどうするのでしょうか。
エサを求めて、そこらじゅうを物色して歩くのではないかと思います。

人家も狙われるでしょう。
我々も心して置かなくてはなりません。

ちなみに、夜が明けて午前6時前頃、この栗の木の持ち主の人が、橋の下の草やぶに潜んでいるクマを発見。
クマは、追い払い用煙火の直撃を喰らって、川を渡って向かいの山へと逃走した。

母子グマ、活発に動く

獣害対策

霧が発生しており、映像がぼやけているが、母子3頭連れの姿が確認出来る。
この後、まっすぐにp7地点に向かったことは間違いない。


獣害対策

右端に母グマ、左端に子グマ一頭、柿の木に子グマ一頭が映っている
ほぼ食べ尽くされたこの柿の木には構わず、となりの柿の木に向かって行く

高野周辺に居着いているらしい母子3頭連れが、活発に動き回っています。

他に成獣が最低2頭以上いると思われるエリアで、子グマを自由に歩かせているこの母グマは、よほどの強者です。
ナッツを筆頭に他のクマたちは、カメラに映らなくなりました。
どこか少し離れた所に移動しているのかも知れません。

このままこのあたりに、この母子3頭連れに落ち着かれたら、とても厄介です。
来年は確実に親離れして独立し、このあたりを活動エリアにする可能性が大きいからです。

この他にもクマがいることが分かっていますし、過密な生息状態の中でお互いがいら立ち気が立つであろうこと、人との不用意な遭遇でどんな事故が起こるか、分かったものではありません。

今のところ、いずれのクマも、人の気配には敏感で極力避けようとしていることが見て取れる状態なので、その力関係を崩されないよう、我々は賢くまた慎重に立ち回らなければなりません。

そのためには、日々クマたちの動きを把握し、予測することが肝要です。
クマたちの残した微かな痕跡も見逃さない観察力を養おうと、トレイルカメラの映像と現場に残っている痕跡を照合する作業を続けています。

行政対応の限界

獣害に関して、行政の窓口「市民課」あるいは「住民課」と呼ばれる担当課にたいてい一人、獣害担当者がいます。

しかし、この担当者は一般職なので、だいたい1~2年で他の部署に移動になります。

そもそも、野生動物に対応するには、専門的な知識と豊富な経験が必要です。
そしてその業務は、危険を伴う仕事になります。

一般職では、自ずと限界があります。
正直「嫌な仕事に当たっちゃった・・・!」と思う方がいたとしても、不思議はありません。

これだけ獣の害が日常茶飯となった今、求められるのは専門部署の創設と人材の育成でしょう。
毎日、山を歩くのが正規の業務、一つは野生動物の調査、もう一つは捕獲と駆除に関する訓練を積むこと。
そこに狩猟とジビエをセットにして、実利も生まれるような仕組みを作れば良いと思います。

もちろん、銃猟に関わる法規制も大幅に緩和する必要があります。

警察とか自衛隊を引き合いに出す人もいますが、そうした組織から抜擢するのもいいですが、あくまでも獣害対応と野性鳥獣の保護管理に特化した専門部署であることが必須です。

そういう意味では、豊富な経験を有する猟友会などの人材を登用することも考えた方がいいでしょう。

そんなテーマに真剣に取り組んでくれる政治家の登場を期待する私です。


クール便出荷の終了と運賃の変更

7月から実施して来ました通販のクール便出荷を本日9/30をもって終了いたします。
この後のご注文分から、通常出荷に戻ります。
運賃も、クール料金分がなくなりますので、大幅に安くなります。
皆さまのご利用、ここよりお待ちしております。

親子グマ再び

獣害対策

p6地点に母子3頭連れが出没 19:21


獣害対策

p6地点に現れた母子3頭連れ 19:21
一頭の子グマは、母グマにぴったり寄り添っていて、小さな足だけが見える。



獣害対策

p8 を一頭のクマが通過 21:17



獣害対策

p6地点かららp1地点に来るまでに2時間かけて回って来た。
人家の近くの柿や栗に立ち寄っている。
橋のたもとの栗の大木に向かったと見られる。


獣害対策

p6から2時間かけてp1までやって来た母子3頭連れ 21:21
何をしながらどこを通ってここまで来たか、これからどこへ向かうか
大体の推測は付いています。



獣害対策

ほとんど食い尽くされた柿の木に未だやって来るクマ 21:29


獣害対策

柿の木に上るクマ 21:29
月の輪が見えず、個体特定が今一つ不確実ですが、ナッツではないもう一頭(コードネームなし)だと思われる。





しばらく姿を見せなかった母子3頭連れが久しぶりにp6地点に現れました。

他に複数のクマがいる空間で、この母子が居着いているとしたら、この母グマはよほどの強者にちがいありません。
あるいは、ナッツももう一頭も共にメスであるか、のいずれかです。
クマとしては、繁殖シーズンはすでに終わっていて、メスならお腹に子を宿している可能性が大です。

いずれにしても、この狭い範囲に数が多過ぎます。
山には山で、別なクマがいるはずですから、今このあたりにいるクマは、冬眠時期になってもこの周辺で冬を過ごす可能性が大です。
早く捕獲駆除してもらわないと、落ち着いて過ごすことが出来ません。

しかし、行政は、至って消極的です。
一方、当山都町には、全国ニュースにもなったクマによる人身被害などが相次いでいる集落があり、そちらへの対応に追われているという事情もあります。

肝心の加害グマは未だ捕獲されておらず、毎朝夕の注意喚起の防災無線放送だけがむなしく響き渡ります。

そして、観光地の一角でもある山都町を訪れるお客さまの信頼にも影が差し始めていると思います。
食工房でも、最近そのような気配を感じています。

ちなみに、明日9/30と明後日10/1は、食工房は定休日です。