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上映会、無事終了

本日、トレイルカメラの映像の上映会を、予定通り開催しました。

事前に回覧板で告知しましたが、直前のお知らせだったにも関わらず、18名の参加者にお出でいただきました。

私の解説を交えながら約一時間半、沢山の画像や映像を上映しました。

総じて言えば、当然のことながら関心の高い、あるいは危機感のある方がお出でになったわけで、皆さんの集中力を肌で感じることが出来ました。

そして話は、では今後我々はどうすれば良いのかというところに向かい、大変有意義な会になりました。
まだまだ初めの一歩に過ぎませんが、住民ぐるみの獣害対策に結び付けけて行きたいと思っています。

理想を言わせていただくとすれば、例えば各世帯に狩猟免許を持った人が一人以上いて、訓練された猟犬あるいは獣害対策犬を飼育しているなどの状況があれば最高ですね。
あとは、法律の改正などの制度面の対応があれば完璧でしょう。

現行の動物愛護法や鳥獣保護法は、全く現状に合っていませんし、そもそも間違った解釈に基づいていると私は思っています。

これからまたいろいろと持論を開示して行きますが、私は、市民生活の安全保障という観点で運動を起こしたいと考えています。

それでもクマは増えている!

10/29にクマのことをとりあげて記事を書きました。
その中で、繁殖期のクマの特徴的な行動について触れました。<参照>

実際その通りなのだとすれば、クマの子が無事に成長出来るのはとても貴重な例ということになります。
クマはそんなにやたらに増えないはず・・・と思うのですが、それでもクマはどんどん数を増しているという実感があります。

専門家も含めた多くの人の認識は、ひょっとしたら違っているのではないかと、私は大いに疑っています。
だって、監視カメラに映るクマの様子からも、捕獲された個体の実例を見ても、痩せているクマなんか一頭もいませんでした。

猟友会の人も不思議がるくらい、夏だというのにタポタポと脂がのった肉付きでしたから・・・。
「いったい、何喰ってこんなに太ってんだ?」と口を揃えていました。

そして、役場の担当の方も猟友会の方も、捕っても捕っても一向に出没が止まらないと言っています。
山の中には、ちゃんと主のような強い大クマがいるらしいことも分かっています。
「いったい、どれだけいるんだ!?」というのが、私たちの正直な感想です。

山の中に食うものが無くて、仕方なく人里に出て来るといった解説がまかり通っていますが、それは絶対に違います!

否、富山の例では、捕獲したクマはガリガリに痩せていた!と説明されていますが、その訳は多分こうです。

付近の山の中では、環境が良好で順調にクマが数を増やした結果生息域が広がり、そして餌を奪い合うほどになり、環境の良くない所にはじき出された個体が、人里の農作物を狙って侵入を繰り返すようになったのだと思います。

人が山を荒らしたから、杉ばかり植林したから、皆人間が悪くて、クマは被害者だともっともらしい説明をする人たちが少なくありませんが、それもまた大きな誤解です。

むしろ山を荒らすのはクマの方です。
木の実を食べるために、木に上り枝ごとバキバキ折ってクマ棚をこしらえることはよく知られていますが、クマがいることで環境は大きな負荷を受けています。

木も草も、地面も、大きな負担を強いられるのです。
樹上に巣をつくる鳥たちや、木の実を集めるリスたち、サルもまたクマには迷惑しています。

クマは、環境が支えられる容量から見れば、そんなに沢山生息出来る生き物ではありません。
それがどんどん増えているのですから、どこか歯車が外れています。

これは私の見解ですが、本当は人がクマの天敵になるのが役割なのではないかと思っています。
人もまた、この自然界の中の一員としての位置づけがあり、当然役割もあると思う私です。

保護ばかりでなく!
※本当は保護なんて、どれだけ傲慢な考え方か、それも訴えたい!

ゆっくりまったりの秋

麦ラボ

中島第2圃場 ライ麦

少し前は、如何にも急に季節が進んでいる実感がありましたが、ここ数日はやっぱり暖かく、植物たちもこの先の暖冬傾向を予感しているかのような、未だ緊張感の薄い雰囲気を漂わせています。

麦畑は、伸び盛りの子どもみたいに青々と勢い良く育っています。
それをぺったんこに踏み付けるのが「麦踏み」です。

今日は大方一日畑にいて、終わった作物の後片付けをしたりもみ殻燻炭を作ったり、そして麦踏みをしていました。

何度も汗をかいて、休憩の度に、体が冷えるといけませんので3回も下着を取り替えました。

夜はずっと、YouTubeで”Boogie Woogie”なんか漁っていたのであっという間にこんな時間に・・・。

ではでは。


今週もあっという間に

歳のせいだか何だか・・・?
時間が過ぎて行くのが速く感じられます。

あっという間の一週間、また明日と明後日は定休日です。

本当は、一昨日のワクチン接種の後、昨日は副反応で大方一日寝て過ごしていたのですけれど・・・。
暇な時間さえ、あっという間に過ぎるんですね。

今日は気を取り直して、クッキーを2種類焼いて、全粒粉を挽いて、今度の上映会の準備などもしていました。

明日は、畑の片づけなどに時間を費やすことになると思います。

そして今日は、ちょっと面白いことがありました。
昔の(26~33年前)自分が映っているビデオ映像がYouTubeに上がっているのを見つけました。
こんな私でした。

 ★登場は19’08″~31’49”

 ★登場は9’15″~10’20” 29’47″~30’25”

これを上げてくださったRYUさんに感謝!

共存は不可能、クマの性格

今日は、クマの性格に関する私見をお話します。

まずクマは、単独行動する動物です。
群を作って協力し合うと言った行動は、全くと言って良いくらい見ることが出来ません。

子育て中のメスは、子グマと一緒に行動しますが、子育て期間が終われば子グマは追い払われ、一人で生きて行きます。
複数のメスが協力し合って子育てするということもありません。

唯一の例外と言って良いかどうか分かりませんが、繁殖期だけはオスとメスが出会って一緒に過ごす瞬間があります。
この時期のオスは、交尾相手のメスを求めて広範囲に歩き回ります。

まだ子グマのいないメスなら、まだしもスムーズに交尾相手になりますが、ここで特徴的なのが子連れのメスに対する行動です。
まず、子グマを襲い殺して食べてしまいます。

この時、自分の血がつながった子であるかどうかに頓着は無く、全く見境なく無条件です。
跡形もなく食べ切ってしまうので、証拠を見つけるのも大変なようです。

それ故、この時期の子連れのメスは、オスに見つからないよう隠密に行動しており、極端なほど神経質になっています。

そうした実態を撮影することに成功したカメラマンのドキュメンタリーを、以前NHKの番組で見たことがあります。

この時のメスは、子グマを護るために激しくオスと戦いますが、最後は体格に勝るオスに押し切られ、子グマに手をかけられてしまいます。
彼のドキュメタンリー映像の中では、3年続けて子グマを失ったメスの例が登場していました。

そして子グマを失ったメスは、やがて発情スイッチが起動し、オスを受け入れます。
交尾が終わった後のオスは、メスに寄り添うなどということはなく、また単独行動に戻って行きます。

こうした一連の行動は、種の保存と繁栄の原則から見れば、ものすごく大きな矛盾です。
子グマにとって、母グマ以外のクマはすべて自分の命を狙う脅威だと認識しています。

それは自分が大人になってからも消えない感覚のようで、クマは自分の側に自分以外のクマがいることが、とても大きなストレスになるようです。
外の世界とは常に緊張関係にある、というのがクマの日常的感覚なのだと思います。

そうした矛盾を抱えたクマは、進化の過程でひたすら自分自身を大きく強くすることを選びました。
しかし、年を取り、あるいはケガや病気などで、強さを誇示することが出来なくなれば、すぐにも一生の終わりがやって来ることになります。

あの、牛を66頭も襲って世間を騒がせたOSO18の最後が、どうもそのようだったと報告されています。
いかにもクマらしい最後ではなかったかと思う私です。

大きくて強いわりには、時に憶病にさえ見える慎重さと神経質さ、その気難しさと折り合うことは、基本的に不可能です。

クマと共存と言うなら、それはこちらも同等な強い力を誇示して圧力でバランスするしか方法はありません。
その意味で、人や人の生活に害を及ぼした個体に対しては、駆除一択です。

クマに対して、あり得ないファンタジーの視点で見ている人々の能天気さは、この際害悪にしかならないと申し上げておきます。

今のところ静か

獣たちの動きが変わりました。

トレイルカメラは、ここ数日タヌキ、キツネなどの小動物を時折捉えるのみで、クマもイノシシも現れません。

ところで、我が藤沢集落は二つの川が合流する地点に当たり、大字も相川となっています。

獣たちにとって、川は、水を飲むためにもまた川岸を通り道にするためにも重要な地の利です。

その意味でも、我が地域は多くの獣たちが関わる重要地点です。

そしてその川ですが、昨年の洪水被害の復旧工事が至るところで行われているため、獣たちの動きは大きく制限されています。

で、そうした工事の幾つかが相次いで終わり、また別なところではこれから工事が始まり、獣たちにとっての環境が刻々変化しているわけです。

当然のことながら、獣たちの動きはそれに合わせて変わります。

つい先日、中島地区にかかわりの深い工事が一つ終わりました。
人も来なくなり機械も設備も撤去され、静かになって数日経ちました。

そこは、クマの渡河地点でもあったので、これからまたクマが戻って来るかも知れません。
当然、こちらはそのポイントを監視しています。
いつどんな動きがあるでしょうか?
楽しみです。

獣害対策 動画上映会

トレイルカメラで撮影した熊やイノシシなどの動画を上映する機会が実現します。
まわりの方や区長の了解もあり、当集落の事業として取り上げていただけることになりました。
また、当集落外の方の参加も呼びかけたらいいのではないかとの提案もありました。

こうして前向きに進むことは、とても良いことだと思います。
私も張り切って準備したいと思っています。

まず日時と場所について公開しておきます。

★日時 11月5日(日)午後2時~3時30分
★場所 相川会館 大集会室
★形式 自由参加 途中入退場自由

当日は、動画の上映の他、トレイルカメラの実物もご覧いただきます。
また設置のノウハウについても解説します。

随時、質疑応答を挟みながら進めます。
多くの方の参加をお待ちしています。

お問い合わせは、食工房 青木幹雄 TEL 0241-38-3102

獣たちの動きが変わって来た

<未公開映像> 9/14深夜 民家の軒下に侵入するクマ

クマの冬眠体制への移行により、出没状況が変わって来ています。
そしてその影響を受ける形で、他の獣たちの動きも変化しています。

我が藤沢集落、中島地区においては、クマは10/14の撮影を最後に以後トレイルカメラで捕捉出来ていません。
これまでとは通り道や出没場所が変わったということになります。

もう少し先まで様子を見る必要がありますが、多分、この先はクマの出没は減ると思っています。
代わりに、イノシシが出没するようになるでしょう。

カメラの設置場所も、今後、電気柵の撤去に合わせて見直す必要も出て来ます。
雪の季節は、電気柵は効果を発揮出来ませんし、雪に埋もれて損傷する可能性が高いので、撤去するしかありません。

その間は、圃場は無防備です。
電気柵に代わる防御も併用する必要があります。

と言うか、本当は、冬場は狩猟によって数を減らしつつ、獣たちに厳しく圧力をかけるチャンスなのですね。
それがなかなか出来ない状況なので、我々も悩むというわけです。

思い返せば若い頃、山暮らしの最中は、私も変な平和主義者で狩猟を野蛮視していました。

今になって、それがとんでもない大きな間違いであったことに気づいたわけで、当時、あれだけ自然主義に徹して暮らしていながら、どうして狩猟に目が向かなかったのかと、後悔の念に捕らわれる私です。

自然に対し最も深い洞察力を持っているのは、実は狩猟者です。
私も、さすがに今から狩猟者にはなれないとしても、狩猟者の物の見方を少しくらいは学ぶことは出来ると思っています。

70も過ぎて、獣害対策に知恵を絞ることになるとは思いませんでしたが、しかしこれは案外一番良いボケ防止にもなるに違いないと思う私です。

明日と明後日は定休日

毎度申し上げております。
食工房は、明日火曜日(10/24)と明後日水曜日(10/25)の2日間、定休日休業となっております。

明日も、お休みと言いつつ、何かしら所用に走り回る一日になりそうです。
麦踏みの続き、食品検査を受検するためサンプル提出、電気柵のメンテナンス、畑の片づけ、その他いろいろです。

食品検査以外は、他の人に責任を負う必要のない自分の予定ですから、やれるところまでやって終わりです。
何しろ日の暮れるのが早くなっていますので、夕方も午後5時過ぎにはもう作業を切り上げなくてはなりません。

ところで幸先の良いとはこの事でしょうか、一昨日動画の上映会のことを申し上げましたが、早速ビデオプロジェクターの寄贈のお申し出があり、早や今日それを届けてくださいました。
ただ、スクリーンはありませんので、何か方法を考えているところです。
いずれにせよ、上映会は早々に実現しそうです。

手応え

一昨日の回覧板作戦は、大いに手応えがありました。
ちょっとした衝撃が、集落の中を駆け巡ったようです。

そして早や今日、「実は、家でも気になることがあった・・・」と報告してくれる方もいました。
まずは良いスタートを切れたかなと思います。

次は、動画の上映会でしょうか。
やはり動く映像は、説得力が断然上ですから。

会場は、集会所で良いとして、あと一つ見せるための仕掛けが必要です。
大画面のモニターかプロジェクターか、誰か持っている人がいて借りられればいいのですが。
あちこち当たって見ることですね。

そしてさらにその次は、皆さんが自分でも状況把握に積極的になることです。
それから具体的な対策の計画へと進んで行けるのではないかと思っています。

ところで、今日は午後から一気に寒くなって来ました。
明日の朝には霜が降りるかも知れません。
あるいはみぞれでしょうか。

クマたちは、冬眠場所を確保する方に集中しているはずです。
少し前から動きが変わった・・・と、感じています。

冬眠場所が決まると、あまりそこから遠くへは行かない動きになります。
もちろん、餌になるものがどれだけ多いか、それがそのまま出かける先の優先順位になります。

ですから、この先クマが出没するとしたら、近くに冬眠場所があるか、あるいは冬眠場所が決まらずにうろついているかのどちらかです。

大きくて強い個体は、早くから安全な場所を確保し、余裕で周りを歩いて食い溜めしています。
逆に弱い個体は、良い場所を確保することが出来ず、その結果危険を承知で人里に近付くことになります。

秋を過ぎれば、人里にも作物は無くなってしまいます。
草も枯れ木の葉も落ちて、すっかり見通しも良くなっています。
クマにとっては、一番いやな条件です。
ましてやそんなところで冬眠は出来ません。

実際この集落内であったことですが、数年前、親離れして初めての冬を迎えたであろう若いクマが、真冬の雪の中をうろついているところを発見され、警察が出動しての大騒ぎになりました。

結局そのクマは取り逃がしてしまい、その後どうなったかは不明です。

あれからでも、クマの生息数は着々と増え続けていると見えます。
捕っても捕っても、一向に出没が減る気配がないからです。

そして、見るクマすべてが、決して痩せてなんかいなくて、皆コロコロと太っているのです。
何を喰っているのだか知りませんが、およそ餌に困っているなんてことは無いようにしか見えません。
これは、サルでもイノシシでも同様で、獣たちは誰も食い物に不自由などしていないみたいです。

私たちは、この状況を見誤らないよう、しっかりと観察した方が良いと思います。

その上で私たち人類は、この自然界の中でどの位置にいてどのように生き延びるのか、今改めて優れているはずの知恵を巡らせて見なくてはなりません。