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クマ、来ました!

獣害対策

2025.05.17 21:02 p4地点にて撮影
体長1m超の大きな個体です。


この個体は、昨年もこの場所に来ています。
カメラに思いっ切り近づいて、レンズを覗き込んだ奴に違いないと推測しています。
獣害対策

撮影地点情報
画像クリックで拡大表示します。

今シーズン、トレイルカメラを仕掛けて3週間余りが経ちました。
この間、イノシシの姿は早くから捉えていましたが、クマの姿はずっとありませんでした。

そして昨日あんなことを書いたばかりの今日、早速カメラはクマの姿を捉えていました。
場所は、国道を渡った後ろの山の中の農道です。
私が付けた地点タグでp4と呼んでいるところです。

とうとう来ましたね。
昨夜21時、一回通り過ぎて行っただけの映像、どこから来てどこへ行ったのか、これだけでは分かりませんが、今後度々姿を現すと思っています。
これからクワの実が熟すと、それを食べにクマがやって来るのです。

このエリアに何頭のクマがいるのか?それぞれのプロファイルは?さあ、調査開始です。

出来れば、カメラの数をもっと増やしたいですね。
ま、少しずつ進んで行きます。

獣害対策のこと、備忘録を兼ねて出来るだけ詳しく報告しますので、皆さまも関心を持ってご覧ください。
これから、獣害に関してどんなことが起こるか、一緒に見て行きましょう。

クマのニュース、増えてますねェ

クマの出没ポイントP4地点
今年は、まだ現れません。
今朝は未明の頃、シカが2頭現れました。
こいつらも、実はとてもヤバい相手です。

ネット上でニュースを拾っていると、クマ出没のニュースがいつも複数上がっています。全部が全部新着ニュースではないにしても、ほぼ毎日1件以上は報告されています。

そこで思うわけですが、こうしてニュースに上がって来るのは一部にすぎないだろうということです。

というのは、実際私やまわりの人たちの日常を振り返ると、クマを目撃するということは度々あるわけで、ではその度に警察やメディアに通報するかと言えば、まず100%しないですね。

その代わり、部落の中に限っては、しっかりと情報共有しています。

他所の部落の事情は分かりませんが、似たようなところもあるとするなら、クマ出没の現実はニュースが報じる数をはるかに超えて存在しているということです。
人的被害が出た時などを除けば、ほとんど表に出ることが無いというのがクマ出没に関わる現状ではないかと思います。

状況はどんどん悪くなりつつあります。
今、私がこんな記事を書くのは、はっきりとそれが分かるから、何より自分が被害に遭いたくないからだと申し上げておきます。
そして、誤った動物愛護の考え方が、この状況を生み出して来たのであることも・・・。

毎日毎日、余暇はすべて獣害対策に・・・。
何ともやり切れません。

田植え始まる

このあたりでも、続々田植えが始まっています。

家は麦作ですから、穂が出た麦の成長を見守っているところなので特に大変ということもありませんが、まわりの農家さんは代掻きから田植えまで、一年のうちでも一番大変な季節です。

そして、この田植えが終わっ頃から、夜になると蛙の鳴き声がにぎやかに聴こえてきます。
もうほとんど切れ目なく環境音になっていますから気にもなりませんが、実はものすごい音量です。

これが一匹か二匹だと間を置いてカリカリコリコリと大きな音を立てるので、夜の間ずっと寝ていられません。
以前、蛙の鳴き声で眠れないという話を、このブログに書いた記憶があります。

それが無数のカエルたちの声が重なって連続音になると、ほとんど気にならないというのも不思議な話です。
そしてまた不思議なのが、時々風の息のように一斉にピタッと静かになる瞬間があるのですね。
ほんの数十秒くらいのことですが完全に無音になった後、また一匹二匹と鳴き始めすぐに大合唱になります。
こうして、山里の夜は更けて行きます。

さてさて、明日は夜も明けやらぬ午前3時に起き出して、パン焼き仕事です。
いつものようにおいしいパンを焼いて、皆さまのご来店をお待ちしております。

田植えの終わった水田と麦の穂、山里の初夏の風景を見にいらしてください。

電池問題

この前申し上げましたが、獣害対策用にトレイルカメラを仕掛けています。
その数5台。

稼働用電源は単三乾電池を使います。
一台当たり8本。
5台分で、一度に40本の電池が必要です。

ついでに説明申し上げると、カメラは8本直列12Vの電圧で作動します。
精密な電子機器であるため、少し電圧が下がっただけでも動作不安定になります。
このため、電池の品質はとても重要です。

市販の乾電池を使うなら、電池の中では最高品質と言われているPanasonicのEVOLTA NEO 一択です。

そして、撮影枚数にもよりますが、これを一ヶ月の間に2~3回くらい交換しますので、毎月100本かそれ以上の使用済み電池が発生します。

当然のことながら、電池代の負担がどれほどになるかお察しください。
Amazonなどで販売されている超低価格の乾電池は、すでに何度も試しましたが、容量が小さくてすぐに電圧が降下しますので使えません。
結局、コスト的にもかえって高上りな結果になってしまいます。

そこで出て来たのが充電式の電池です。
しかし、日本国内で製造されているのは、ニッケル水素タイプのものばかりで、これは規定電圧が1.2Vで8本直列だと9.6Vしか出ないのですね。
これでは電圧不足でうまく動作しません。

そこで、登場するのがリチウムイオンタイプの1.5V定電圧電池です。
実はこれは、中国製のものしかありません。
と言うか、中国のバッテリー技術は、すごく進んでいるということなのですね。

多少の躊躇はありましたが、このタイプの電池の性能の良さに魅かれて、8本×4組を導入しています。

当初、容量はやっぱりEVOLTA NEOには敵わないと思いましたが、最新のものは容量的には同等か上回るくらいの性能があります。
価格は、1本1,000円近くもしますが、EVOLTA NEOがどんなに安くても93.3円/個ですから、充電回数10回ちょっとで元が取れることになります。
そしてその後1,200回くらいも繰り返し使用出来るそうなので、今後はこれ一択になりそうです。

最後にこれが意外に大きな理由だったいうのが、大量の使用済み電池の処分が煩わしかったということです。

明日5/13と明後日5/14は、定休日

今日は5/12月曜日、食工房の営業の一週間が終わり、明日と明後日の二日間定休日です。

明日は、久しぶりに晴れるようです。
このところ本当に雨が多くて、まるで梅雨のようです。

草の成長が異常に速く、草刈りが全く追い付きません。
電気柵の沿線などは除草剤も併用するのですが、それでも間に合いません。

明日の定休日は、草刈りと電気柵の設置で一日終わりそうです。

もうほとほとため息が出る気分なのですが、そうも言っていられません。
草に負けたら、次は獣にも負けるという結果が待っています。

ま、やります!がんばります!
こう宣言することで、後には引けない決意の証としておきます。

今のところ静か

獣害の話です。
それも、ここ中島の圃場限定です。

周辺では、イノシシの害が出始めています。
設置したトレイルカメラ5台のうちの1台が、少し離れた国道の向こうの山の上にあるのですが、そこは何度もイノシシが出没していてその姿を捉えています。

いずれこちらの圃場の側にやって来ることは確実ですが、今はまだ現れません。
その間に電気柵を完成させなくてはならなないのですが、まだまだ時間がかかります。

一方クマは、一度肉眼で視認した以外、出没の証拠はどこにもありません。
トレイルカメラは、今日は5台のうち2台がキツネとタヌキの姿を捉えていたのみで、クマもイノシシもノーヒット。

昨年の記録に照らすと、時期的にまだちょっと早いみたいですが、どこかにいることは間違いありませんので、それを見つけたいのですね。
かと言って、私は狩猟者の経験はありませんので、危険な山の中まで深追いすることは出来ないのです。

一方、自分の生活エリアを獣たちの侵入から守ることは、しないわけには行かない絶対的要件ですから、そのために何が出来るか常に模索しています。
私も、あと20年若ければ、狩猟免許と銃砲所持に挑戦するのに・・・と、悔しい思いの毎日です。

指名手配中!

画像クリックで拡大表示します。

物々しいタイトルを付けましたが、クマの話です。

先日5/3のことだったのですが、夕方6時過ぎのまだ明るさが残る時間、畑の外れにクマが現れました。

私がこの目で発見した時、クマはクルミの木の下でお食事に夢中で、周りへの警戒を忘れているようでした。
その後軽トラが近づいて来る気配に気づき、一目散に藪を漕いで一段上の畑へと上って行きました。

その時に体全体が良く見えたのですが、大きさなどからして親離れして一年経ったくらいのジュニアクマだと思われます。
その方向に追い払い用の爆音煙火を打ち込んでから、上の畑に回り込んで探索しましたがすっかり気配を消して隠れてしまったようでした。

早速、そのクマを狙ってトレイルカメラを配置していますが、まだ姿を捉えることが出来ません。
全部で5台設置していますので、いずれどこかで尻尾を捕まえることが出来ると思っています。

若くて好奇心が強いクマが人の生活エリアの中にいることは大変よろしくないので、トレイルカメラの映像が撮れたら、資料と証拠を揃えて駆除要請を出すつもりです。

令和の米騒動

米の価格が高騰していると、毎日のように報道されています。
称して「令和の米騒動」だと。

それを聴きながら、私は少し違うことを考えています。

米の価格は、これまで安過ぎたのではないか、そしてこのことは米だけでなく農産物全体の価格が適正かどうかということ、農業の産業としての位置づけは正しいのか等、様々な問題を孕んでいると思っています。

何しろ問題は広範な内容を含んでいると考えていますので、米に関して、今回一つだけ取り上げて申し上げて見たいと思います。

皆さまもご存じのとおり、米作りの現場は水田です。
そして水田は大量の水を必要とします。

ですから、日本中の至る所に灌漑用の施設があります。
大きな水路から各水田に至る小さな水路まで、それらは私たちが日常使っている上水道と同様な巨大インフラです。

そしてこの水路の大方が開かれたのは、江戸の昔にさかのぼります。
あるいはそれよりさらに昔のものもあります。

その昔、米が何物にも勝る価値そのものであった時代、権力者たちは米の増産をはかるため、至る所で一大水路事業を敢行したのですね。
以来何百年もの間使われ続け、今でも大きく米作りを支えています。

しかし、こうした貴重な遺産も、何かの災害等で損なわれることもあるのです。
実際、この近所でも災害などで水路が壊れたのを機に、米作りを止めてしまった水田が沢山あります。

復旧するには巨額の費用がかかり、現状の米の価格では元が取れないというのが、まず一番の判断理由です。
そのようにして、今次々と水田が失われて行く現状があります。

そうして考えた時、今までの米の価格は、水路インフラの更新など全く考えに入れることなく決まって来たということが分かります。
他にも、考慮されていないコストが沢山あるというのが、今の米作りであり農業だと思います。

今ここに来て米が足りないと騒ぎになっていることを考えれば、米の価格は本来もう少し高くても良かったのではないでしょうか。
高騰していると言われる今の価格が、今後の価格のベースになるのではないかと思っている私です。

電気柵の設置、急いでいます

昨年の秋、本当なら一旦撤去するはずの電気柵を、一つは降雪ギリギリまで防御したかったこと、あと一つは雪に埋もれても大丈夫ではないかとの甘い期待を試したかったこと、この二つの理由で線を張ったまま雪に埋れさせてしまいました。

そして迎えた豪雪、さすがに2m近い積雪の下敷きになってしまったのでは、無事なわけはありませんでした。
全く酷い損傷を被りました。

この春は、それを直しながら、復旧再設置を余儀なくされています。

今年は、全国のあちこちで早くからクマの出没が報告されており、人身被害も多発しています。
それが一つの傾向だとすれば、このあたりも例外ではないでしょう。

今のところクマの出没は確認していませんが、もうどこかで活動していることは間違いないと思いますので、トレイルカメラの設置と電気柵の設置を急がねばなりません。

全く、大変な状況になったものだとガッカリしてしまう一方、この状況に何としても勝たなくてはならないと、闘志を燃やす私です。

浜通りでもクマ!

昨日からこちらのニュースを賑わしているのが、福島県の浜通り地区の大熊町で、クマが捕獲されたと言う話題です。

大熊町と言うのは、福島第一原子力発電所があるところです。
現在でも人が居住出来ない箇所がありますが、一方で住民の帰還が進んでいたりもします。

その大熊町の国道沿いの山林で、猪用に仕掛けたくくり罠にクマが掛かったという話。
これが何故大きな話題になるかと言えば、福島県では昔から阿武隈川の東側にはクマは生息していないと言われて来たからです。

でも、どうしてそんな説が、まことしやかに語られて来たのでしょう?
私には、あまり根拠のない説に思えます。

実際近年、浜通り地区のあちこちでクマの目撃情報が多数報告されるようになっており、もはや完全に生息確定と言える状況です。
今回の大熊町でも、罠にかかったという状況からして、このあたりにクマが定住するようになっていた証拠です。

今から30年近く前、私たちがこの地区の山深い場所で山暮らしをしていた頃には、クマがいるという話はついぞ聞いたことが無く、そんな心配もしたことはありませんでした。

そして明らかにクマが定住していることが確定した今、その地域の人々は、これまで経験の無かったクマへの対応を強いられることになりました。
正直大変だろうなと思いますし、事故が起こる可能性も高いかも知れません。

クマのいなかった浜通りでクマが定住し、イノシシのいなかった会津でイノシシがどんどん増えているということは、どちらの側でも野生動物そのものの数が増加の一途を辿っている証拠に他なりません。
どんどん捕獲して駆除して行かないと、人間の居住域の安全性が損なわれ、やがて追い出される羽目になることは間違いありません。

待たれるのは、人々の間違った動物愛護に対する意識変革、そして鳥獣保護や狩猟に関わる法令の改正です。
獣害に関わるターニングポイントは何時やって来るでしょう。
もはや一刻の猶予も無いと思う私です。