麦ラボ」カテゴリーアーカイブ

やっぱり体使うのが一番

健康維持は、一に運動二に運動そして食生活でしょう。

今日は朝から一日、麦踏み作業後半戦に取りかかりました。
5ヶ所ある圃場のうちの3ヶ所を終わらせることが出来ました。

あの重い転圧ローラーを、今日は一人で押し通しました。
管理機で中耕も全部やりました。

まあ、そんなに広い面積ではなかったし、そのくらい出来なくてどうする?程度ではありましたが、汗をかいて途中で一回下着を取り替えました。

夕方には、疲れと達成感でポワーッとした気分になりましたが、食事はおいしく食べられたし、お風呂は特別気持ち良かったし、この後は寝るだけです。

明日は定休日二日目、特別早起きしなくても良いので、明るくなってからゆっくり起き出すつもりです。

古代小麦大研究

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鉢植え、手前からコーラサン小麦、アインコルン小麦、エンマー小麦
一番奥は関係なし


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エンマー小麦近影


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アインコルン小麦近影


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コーラサン小麦近影
真っ白な個体が1本だけ見えると思います。
世にも珍しいアルビノ(白子)です。

食工房麦ラボでは、もう10年余りにわたり小麦の研究を続けています。

事の発端はすでに何度かお話していますので省略しますが、その中で古代小麦はとりわけ重要なテーマです。

これまでに入手した古代小麦の品種は、スペルト、エンマー、コーラサン、アインコルンの4種類ですが、スペルト小麦だけはいち早く実用段階に達し、今年は400kgを超える収穫を得ました。

残る3品種は、種の保存のみを細々と続けている状況ですが、今年はちょっと珍しい現象が起こりました。
というのは、コーラサン小麦が発芽した中にアルビノが出現したのです。

アルビノというのは、体細胞中にメラニン色素が欠落する遺伝疾患がある個体です。
そのため、外見が真っ白に見えることから「白子」とも呼ばれます。

アルビノは、凡そほとんどの生物種に見られる現象で、人を含む動物にもまた植物にもその例が見られます。
植物の場合、光合成色素の欠落が起きているので、発芽はしてもその後の成長は出来ず、種子の栄養分を使い切った時点で枯死するとされています。

とにもかくにも、世にも珍しい古代小麦のアルビノ出現です。
最後まで観察します。

一方、これら3品種の古代小麦ですが、少しずつ種を増やして実用段階に持って行きたいと考えています。
5㎏くらいになれば、畑1枚くらい作付け出来ますから、そこから100kgを超える収穫が得られるでしょう。
安定的に維持するためにはそのくらいの規模にした方がいいですね。
その価値は十分にあると思っています。

ま、それをするだけの余力があるかどうかは別にしてですが。

いつの間にか、冬が近づいています

秋もたけなわのこの頃、平均気温はいまだに高めで、紅葉の様子もいつもの秋とは違っています。
その一方、先日すでに霜が降りていますし、その朝は置いてあった一輪車に溜まった雨水に氷が張っていました。
空気のにおいが、冬が近づいている時のそれなのですね。

まだ当分先まで寒さもほどほどでモヤモヤとした日が続くと思いますが、ある日を境に急に冬になるのではないかと、そんな気がしています。

麦の成長はどんな影響を受けるのでしょうね。
先日踏んだ麦たちは、もう早や起き上がって一層たくましく育っています。

後に播いた方は、さすがに成長がゆっくりでいまだに頼りなげですが、それでも確実に育っています。
冬までに、一回麦踏み出来るのではないかと見ています。

それにしても先日霜が降りた時、最後に播いたライ麦が発芽直後だったのです。
それを見て「ウワーッ!!」と思いましたが、ライ麦は特別寒さには強いのですね。
数日後には、何事も無かったように緑色が差して来て、丈も伸びて来ています。

今日はパン焼きで忙しかったので見に行けていませんが、明日は見回りして写真も撮ろうかなと思っています。

自家産南部小麦は裏切らない!

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自家産南部小麦の角食パン

今日のパン焼きでも、やはり同じく証明してくれました。
自家産の南部小麦の角食パンの出来が、とにかくいいのですね。

生地の段階では、必ずしも吸水がいいとは言えず、少々ベタ付く感じがするのですが、その割には発酵が進んでも生地がダレずに弾力を保っています。
そして焼くと、意外なほど釜伸びしてカサが上がり、型いっぱいに膨らんできれいに角が出ます。

キメも粗くならず、焼き肌はとてもきれいでおいしそうです。
食工房の自家培養酵母種と相性が良いみたいです。

これは私たちにとっては、とても良い結果です。
購入仕入した小麦粉より、自家産の小麦の粉の方が出来の良いパンが焼けるのですから。

今年は、この南部小麦の作付けを2.5倍にしていますので、来年以降に大いに期待が持てる話になって来ました。

あと、ゆめちからという超強力粉の品種も作付けしましたので、そちらの性質がどのようなものか、それもとても楽しみです。

種まきからお皿まで、本当に遠い遠い道のりです。
それを全て自分の手の中に収めようというのですから、苦労は覚悟です。

でも一方で、これは私たちには、大きな大きな楽しみでもあるのです。
健康でいられる幸せ、他人に喜んでもらえるいい仕事をさせてもらっている幸せ。
ますます精進いたします。

麦ラボ圃場報告24.10.22

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これが転圧ローラー
中は空洞になっていて、水を入れて重量を調製
満タンにすると、総重量約70kgになる。


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体重の軽い私には、押して行くのはなかなか骨の折れる仕事です。


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表面に泥が纏わりついて、なおさら抵抗が強くなります。


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管理機による中耕
条間に芽吹いて来た雑草を淘汰するのが目的です。
あるいは、追肥を鋤き込むことも出来ます。


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クボタ管理機T1-40S
近所の方から譲っていただいた。
ほとんどジャンク品状態だったのを、修理再生しました。


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スズメノエンドウ
可愛い姿をして、これが麦畑に生える雑草の中で一番狂暴で手強いものの一つ。
もう一つの強豪が、カラスのエンドウ。


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中島第12圃場 ライ麦
麦踏みと中耕完了


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中島第14圃場 デュラム小麦とゆめちから
麦踏みと中耕完了

本日は、予定通り麦踏みと中耕作業に時間を費やしました。

明日は一旦雨になるようなので、その前に先に種まきして成長が進んでいる分の麦踏みを終わらせたかったのです。

がんばった甲斐あって、予定していた作業は全て終わりました。

今年から、中耕作業も組み入れましたので、麦踏みと合わせて作業量は昨年までの2倍以上のボリュームになっています。

それをこれだけ手早く終わらせることが出来たのは、まず麦踏み用に転圧ローラーを導入したことです。
これにより、これまでより1/3~1/5に時間を短縮出来ています。

その分を管理機による中耕作業に充てましたが、やって見ると中耕の方が所要時間が長いことが分かりました。
まあこれでも、今までなら実現不可能な工程でしたから、今年はそれが出来ただけで良しとしましょう。

これで残るは、後に播いた分の成長を待ちつつ様子を見て、麦踏みの後寒くなる前に再生が間に合わないようなら、中耕だけにすることもありです。

こうして見ると分かりますが、百姓は毎年一年生だと言ってもいいのですね。

さてさて、今日はさすがに疲れました。
昨日の話で、傷めない程度に最大限負荷をかけて使い続けることが、最高の体力維持方法だと申し上げましたが、その最大限を見極めるためには一旦行き過ぎて見る必要もあるのですね。

今日はその状態になったようです。

今夜は、ゆっくり休みます。

圃場の様子をご報告

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最後に播いた第8圃場のライ麦も無事発芽しました。


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中島第8圃場のライ麦 赤い筋が見えています。発芽している様子がよく分かります。


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先に播いた第2圃場のライ麦の様子
この後、麦踏み作業を開始しました。


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第2圃場のライ麦近影 約2週間経過


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新たな定点観測スポットから
一番手前から、中島第6圃場、第7圃場、第12圃場、第13圃場、第14圃場、そして黄色にセイタカアワダチソウが見えているのが第15圃場です。


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中島第15圃場側から定点観測スポット方向の眺め

今日、先日播種完了したばかりの中島第8圃場のライ麦が発芽しているのを確認しました。

土が細かくなっていなかったせいでしょう、昨日の段階ではすでに発芽している部分とまだ土の下で頑張っているらしい部分がまだらでした。

それが一夜明けて今日にはすべて出揃った感じです。
毎度のことながら、発芽の様子は何度見ても感動します。

一方、二週間早く播種した第2圃場の方は、もう麦踏みのタイミングに来ています。

今日は午後から、私だけ早上がりさせてもらって、麦踏み作業を開始しました。

今日はその写真を撮れていないので画像はありませんが、転圧ローラーというものを入手し早速使って見ました。
もう分かっていたことではありましたが、一度に2列、足で踏んで行く速さの3~5倍のスピードで捗ります。

一部休耕している第2圃場ですが、それでも結構広い面積があります。
その2/3くらいを私一人で楽々終わらせ、条間を管理機で中耕するところまで出来ました。

農業という仕事、いくらでも改善と工夫の余地があるのだと知りました。

まあ、そのために道具や機械が必要になる局面は当然あるわけですが、それを自作したり中古品を修理再生したりと、改良工夫の機会が沢山あります。

頭も手も足も、使い切るまで使ってやるのが農業なのですね。

明日も、忙しい一日になりそうです。

麦踏みの季節

先に播いた麦が発芽し二週間余りが経過しました。
これから順次麦踏み作業に取りかかります。

加えて今回は、中耕作業も入ります。
そのために管理機が入りやすいよう、播き筋のレイアウトを変更しています。

一年一作の麦作りですから、どうしても保守的になりがちで、何か新しいことをやるには勇気が必要です。
しかしそこは持って生まれた性格、また高知県人の県民性もあり、新しいことや変化することには抵抗はありません。
まあ、楽しくやっている方なんじゃないかと思っています。

今回、少し道具も買い足しましたし、能率も上がるものと思います。

秋になって急に忙しくなって来た食工房の仕事もこなしながら、体が幾つあっても、時間がいくらあっても足りない私の人生です。

断捨離なんて、恐らく私には一生不可能な概念です。

尤も、死ぬ時には、命もろともすべてを捨て去るしかないのですから、それまでは、こうしていろいろな事を自ら望んでやれることをありがたいことと受け止めながら生きて行こうと思います。

今日もおいしいパンが焼けました。

めでたく、種まき完了

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中島第8圃場 播種開始


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中島第8圃場 こんな地形でも水はけが悪いということがあります。


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2週間前に播種した第2圃場のライ麦


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第8圃場 ライ麦播種完了

本日午後、予定通り晴天の空の下、麦の種まき最終作業を終えました。
作業自体は、一時間半ほどで余裕をもって終わることが出来ました。

これであとは、まだ片付いていないその他の圃場の片づけに取りかかります。
カボチャやさつまいもを収穫した圃場は、雑草だらけでジャングルになっていますから、それをきれいにして一回耕耘するところまでやりたいですね。

その他、上げればキリの無いほど、あっちもこっちも作業を待っている圃場や耕作放棄地などがあります。
特に何を植えるわけでなくても、草やぶになってしまうことだけは避けなくてはなりません。
言わずもがな、獣害対策です。

今年は、実は大きな変化がありました。

昨年の秋9月と10月、連日のようにクマの出没がありましたが、今年はどの箇所でも出没を確認していません。
要所を狙って徹底的に刈り払いしたことが良かったのではないかと思っています。

クマだけでなく、イノシシも防ぐことが出来ているようですから、これは実際に効果的な対応だったと言えるでしょう。

電気柵の設置と周辺の刈り払い作業は、獣害対策上不可欠の要素であることを確認出来たと思っています。

来年さらに再来年とその効果が続くようであれば、もう間違いなく獣害対策の一つの手法として定着すると思います。

今、美しい緑色の麦の幼苗が成長を始めています。
その風景があるのは、徹底した獣害対策のおかげです。

そして、そのために外で体を使って、時に重作業もすることが、健康維持のために大いにプラスになっていると感じます。

すべては、おいしいパンのために。
そして、楽しい毎日のために。

明日、明後日は、定休日です

明日10/15(火)と明後日10/16(水)の2日間、食工房は定休日休業となっております。
お間違えのございませんよう、よろしくお願いいたします。

そして明日のお休みは、今シーズン最後の麦の種まきをする予定です。
最後まで残っていたのは、中島第8圃場です。

ここは、粘土質が強くて水はけが悪く、雨が降るとその後しばらくは耕耘作業が出来ません。
さらに、石が多く中には大きなものもあって、注意して作業しないとトラクターが壊れてしまう危険もあるのです。

ここは、3年前までは水田で、別な方が稲作を続けて来ていました。
そこが返還されて食工房の耕作地になり、麦を作付けするために水はけを良くしようと、もみ殻を投入したり、重機を使って地下の硬い粘土の層を壊したり、いろんなことをやりましたが、まだ不完全であるらしく、相変わらず水はけが良くありません。
麦を作り続けることで、年々水はけが良くなるとも言われていますが、地理的な理由によるものかどうか分かりませんが、地下水位が高いみたいです。

そこを何とかどうにか今日までに、麦が播ける程度まで整地することが出来ましたので、明日の日中、ライ麦を追加播種します。
先に播いた分はすでに2週間が経過していて、間もなく麦踏みのタイミングです。

スタートがこんなにずれて大丈夫か?とも思いますが、冬を越して来春新たな成長がスタートする時点で揃うはずなので心配はしていません。
まだまだ気温も高めなので、発芽も確実でしょう。

それでも明日は、何があっても種まきだけは確実に終わらせなくてはなりません。
明日を逃すと、さすがに後がありません。

あと一枚までたどりつきました

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道路に面している第5圃場は、奥の第6、第7圃場へのアクセス通路になっているため、いつも最後に耕耘播種することになります。
そして、収穫は一番先になる品種を選ばなくてはなりません。


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右側8列がライ小麦Ⅱ、残りはライ小麦Ⅰを播いています。
小鳥たちがこればかり狙って集まって来るのがライ小麦Ⅰ、越冬耐性に優れ驚異的な多収を誇るのがライ小麦Ⅱです。
しかし、食味はライ小麦Ⅰの方が勝っています。

今日のお天気は微妙でしたが、食工房の製造仕事をしながらチャンスを窺い、午後の一時、整地済みの第5圃場に、ライ小麦2種類を播きました。
これで、残るは第8圃場のライ麦一ヶ所となりました。

これから2日くらいお天気が崩れて雨が降るようです。
昨日と今日播いた分が発芽するでしょうから、それはそれでよし。

そして今週末から来週にかけて晴天が続くようですから、その機会に最後の一枚も播種完了は間違いありません。
やれやれです。

今、先に播いた圃場の麦たちが発芽し成長を開始しています。
次は麦踏みのタイミングまで、毎日圃場を観察しに行くことが日課になります。

一方、幸いなことに獣たちの出没は、今のところ気配がありません。
イノシシもクマも出て来ないということは、それだけ山の実りが豊かで、皆、餌にありついているということなのでしょうね。

食うものがあれば、その分だけ繁殖して数が増えるのが動物界の法則ですから、来年から先はきっと大変なことになるかも知れません。

今のうちから、積極的に捕獲駆除に乗り出して行かないと、この先爆発的に被害が増えることになるでしょう。

獣害対策に終わりは無いと、以前から申し上げていますが、来年はそれを一層実感することになると思っています。