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ライ麦のクリーニング、選別も完了

昨日刈り取ったライ麦を、夜通し乾燥機にかけて水分調節しました。

そして朝から、今度は籾摺り機を出して来てセットし、クリーニングと選別の工程に取りかかりました。

ライ麦は、本来脱穀時に外皮も剥けて飛びますので、本来籾摺り工程は不要なのですが、剥け残った外皮や茎、その他一緒に刈り込んで混ざってしまった雑草の残骸などがあって、そのまま製粉機にかけることは出来ません。
そこで、クリーニングの工程が必要になります。

これに籾摺り機がちょうど良いわけで、それもジェットファン式なら穀粒へのダメージも少なく、理想的です。
食工房は、スペルト小麦のためにそのジェットファン式の籾摺り機を用意していますから、これがいい仕事をしてくれました。

その後に来る選別工程で、未熟果や破損粒をふるい分けてきれいに粒が揃った仕上がりにするわけです。

選別機も、これまでは知人から借りた(事実上無償譲渡)ものを使用していましたが、いよいよ寿命が尽き重要部分が損傷して使用不能になりました。

そこで、やはりオークションで程度の良いものを探し、運良く入手することが出来ました。

この二つの工程を通した後、選別機付属の自動計量器で30kgずつ袋に詰めました。
あとは、いつものとおり町の低温倉庫「雪室」に預けるのみです。

結果、30kg×14袋で420㎏プラス計量残り8kg、それとは別に種子用として20㎏を取り分け、選別下が10kgほどでした。
トータルで460㎏弱ですが、これに収穫を諦めた倒伏状態の麦の幾分でも回収していれば、多分600㎏を超えたものと思います。

さて、これでいつでも使える状態になったわけですが、蔵出しはもうしばらくお預けです。

というのは、昨年から実施しているカビ毒(DON)の残留検査を受けるからです。

また今回、こうも首尾良くライ麦の収穫が完了するとは思ってもいませんでしたから、別途ライ麦全粒粉を手配済です。
これが入荷して来る段取りなので、一旦それを使い切ってから自家産のライ麦に復帰します。

まあこの際、購入品のライ麦(ドイツ産)全粒粉とどのくらい風味等に差があるのか、皆さまにも実感していただけるのではないかと思っています。

ライ麦の収穫終わる

今日は朝一番で、コンバインの修理に業者さんが来てくれました。

はからずも、午前中に修理が完了しましたので、曇り空ではありましたが圃場も乾いており、早速ライ麦の収穫作業に取りかかりました。

一部ひどく倒伏していて、収穫を諦めざるを得ない部分もありましたが、概ね順調にはかどり、夕方までに乾燥機に投入することが出来ました。

品質、収量については、この後判明するものと思いますが、まあまあ悪くないのではと思える状態です。

まあ今日のはからいで、どれほど安堵したことか、お察しください。

残るはスペルト小麦ですが、明日からしばらく雨模様のお天気が予想されており、これまたどうなることか分かりません。

決定的に手遅れになる前に、何か善いはからいがあることを願っています。

望み薄でも耐えるしかない

昨日の午後と今日の午前中、晴れまたはくもりのお天気で麦畑も乾いていましたので、ライ麦を手刈りして稲架にかけました。

バインダーで出来れば何倍も速いのですが、ライ麦は丈が長くてそれが風に揺れているうちに隣の株どうしが絡まり合ったりするので、結束排出される際うまく一株毎に分離しないのです。

あとでほどくのはよほど大変ですから、最初から少しずつ手で釜で刈っていました。
それをまた紐で結束するわけです。

娘たちと3人がかりでやって、ほんの気休め程度しかはかどりませんでしたが、仕方がありません。

コンバインの力は全くすごいものです。
100人分、否200人分の仕事をします。
それは分かっているのですが、壊れてしまったのでどうにもなりません。

修理が間に合うかどうかジリジリしながら待っていますが、お天気はこの後ひどいことになりそうです。
早くも午後に降り出した雨は、夕方には豪雨になりました。

その雨音を聴いているだけで、地獄に落とされた気分です。
しかし、どんなに望み薄でも耐えるしかありません。

まあ、この悔しさは必ずや強力なバネにして、より良い麦作りの方法を考え実践して行きます。
こんなことで止める気は毛頭ありません。

ちなみに、手刈りしていて分かったのですが、今年は出来が良かったのですね。
ちゃんと収穫出来れば素晴らしかったのですが、あの昔ばなしの「まだまだわからん!」の例えもありますから、麦作りも最後に一切れのパンになって口に入るまで気を緩めるわけには行かないと言うことなのですね。

選択肢は狭まって来た

コンバインの破損で中断したままの麦の収穫ですが、いろいろと手を打って来てそしていよいよ選択肢が狭まって来ました。

まず、一番の頼みの綱の修理は、来月まで待たされることになりました。
とにかく業者さんはどこも忙しいらしいのですね。

次に、麦を作付けしている農業団体に知り合いがいたので、収穫作業の請負を打診してもらいました。
ところが、今シーズンの麦刈りは全て終わって、機械を清掃点検注油の上車庫にしまい込んだばかりとのことで、もう一度汚すわけには行かないと断られました。

さあ、あとは別な機械を手当てするのみとなりました。
誰か貸してくれる人があれば・・・と思うところですが、コンバインはとにかく難しい機械です。

皆それぞれ、自分の作物以外の種類の作物を入れたくないのです。
それは、私にもよく理解出来ます。
米用で使っているコンバインで麦を刈ったら、どんなに入念に清掃しても後々まで麦が混ざり込むからです。

そういう事情が分かっているので、こちらからも言いませんが、どなたも貸してくださる気配はありません。

で、新車は選択外とすると、あとはオークションで手が出せそうなものを見つけるの一択となります。

まあ、モノはいくつか候補があります。
出来るだけ早く入手出来て、良いものに当たることを願っています。

さてさて、明日は定休日明けの木曜日、パン焼きの日です。
仕込みは先ほど終わったところです。
あとは、酵母の最終調製を残すのみ。
いつでも、本業のパン屋は全力投球です。

明日も、皆さまのご来店をお待ちしております。

取り敢えず出来ることをして

今日もまだ、コンバインの修理依頼への対応がありません。
業者さんも忙しいのだろうと思いますが、いささか不安になります。

今日は、先日刈り取り作業を始めたところで中断を余儀なくされたデュラム小麦を、バインダーで刈り取り、稲架にかけました。

中一日べったり雨を挟んでしまったため、状態は著しく悪くなっていました。
麦の刈り取り適期は、ほんの一瞬のうちに過ぎてしまうということがよく分かりました。

それでも、そのまま刈らずに置いたのでは、さらに酷いことになるのは間違いありませんから、最悪の事態はとりあえず防いだと言えます。
あとは、出来るだけ早く脱穀乾燥することです。

で、毎年思うことですが、日本国内で麦を作るにあたって一番の課題は、収穫期が梅雨の時期と重なることです。(梅雨のない北海道だけは例外です。)
大麦は、だいたい5月の内に収穫が終わりますのでまだしもいいのですが、小麦は6月にならないと収穫出来ませんので、運が悪いと雨にたたられて著しく品質を落とすことになります。

そのために、短時間で作業をこなせるよう十分な機械力を用意しておくこと、コンバインと乾燥機は必須の機械設備になります。

今、もう一台別な機械を手当てしたいと考え、検討中です。
と言っても潤沢な資金があるわけではありませんので、中古機の出物がないかオークションサイトを当たっています。

中古機は、出たとこ勝負ですので、こちらの希望に100%合致するものはまず見つかりません。
悩みに悩んで、それでも外れを引いてしまうこともあり得ます。

本当は新しいものを入手したいところですが、今はとても叶う望みではありません。

とにかく、早く修理の目途が付くことを願っています。

明日と明後日は定休日です

いろいろな事がありましたが、長いような短いような営業の一週間が終わりました。

食工房は、明日と明後日の2日間、定休日です。

店は営業しておりませんので、お間違えのございませんよう、よろしくお願いいたします。

コンバインの修理の目途は未だ立っておりませんが、明日からとりあえず出来ることを進めて行きます。
麦は、バインダーで刈って、稲架にかけておくことにしました。

尤も、全ての麦をかけるだけの用意は出来ませんし、時間も体力も足りませんので、出来るところまでということになります。

その間に修理が完了するか、あるいは別な機械が手当出来るか、どうなるか分かりませんがすべての可能性に当たって見ます。
その上で、ダメならダメで仕方がありません。

しかし麦の出来はとても良いので、無駄にしたくはありません。

ま、がんばります。

万事休す

本日は、パン焼き作業の後、予定通り麦刈りに臨みました。
高野圃場のデュラム小麦です。

一昨日の上首尾に気を良くしていましたから、コンバインの点検注油も念入りに行い、準備万端で作業開始しました。
麦の熟度もちょうど良く麦わらもよく乾いていて作業は順調に始まりました。

ところが最初の一周を回り終えようと言うところで、突然刈り取りと脱穀が止まってしまいました。

走行移動は出来るので、これは一体何が起こった?と思い作業を中断して確認したところ、2番スロワーと言う構成パーツのシャフトが折れてプーリーが脱落していました。

まさかの重大損傷に成す術も無く、本日の作業は終了を余儀なくされました。
加えて今回の損傷は私の手には負えず、業者に修理を依頼しなければなりません。
今日は土曜日でしたから、週明けまで待たなければなりませんし、修理に何日かかるかも分かりません。

今回のような損傷がいつか起るかも知れないという予感が、実はありました。
それは、麦刈り作業が米に比べて比較にならないほど負荷が大きいからです。

そのために、いつもいろいろな機能をキャンセルしてもなるべく負荷を軽くするよう配慮していました。
それでも一昨日のように安全ピンが折れるようなことがあるわけで、私も今回ばかりは観念せざるを得なくなりました。

さあどうする!?
圃場の麦は、次々刈り取り適期がやって来ます。

そして明日は雨。
まあ明日は、食工房の仕事に打ち込むしかないので、かえって気が紛れるかも知れません。

それにしても・・・。
今日の私、いささか凹んでおります。

南部小麦刈り取り終了

麦ラボ

中島第4圃場 南部小麦
チョコレート色の穂先が特徴です。


麦ラボ

南部小麦近影
多収品種ではありませんので、見た目からすると意外に収量が出ません。


麦ラボ

刈り取り前の最終チェック
ぴったり!刈り取り適期と判断しました。
あとで水分計で計測したところ、12.9%でした。

予定通り、パン焼きの後麦刈りをしました。

全体としては順調だったのですが、途中麦わらが詰まって機械が止まってしまいました。
無理をして決定的な損傷に至らないようにするための安全ピンが折れていました。

部品さえあればすぐに復旧再開出来るので、あちこち電話して探したところ、会津管内に複数あるメーカーの営業所の一つが在庫を持っていることが分かり、幸い近かったので一っ走りすっ飛ばして部品を入手して来ました。

修理時間も入れて2時間ほどロスしましたが、無事再開に漕ぎつけ日が暮れるより前に終了することが出来ました。

農業をやるのに、機械のお世話になることはしばしばで、しかも農業機械は作業の性質上負担が大きく故障や損傷は毎度のことです。

私は、自分が好きな道ですから、機械とのお付き合いはむしろ楽しくやれています。
まあでも、今日はラッキーでした。

ちなみに収穫量は昨年よりはずっと多く、娘たちとも親指を上に立てて顔を見合わせました。

さて、これがどんな性質の小麦粉になるか、楽しみです。

パン焼きと麦刈り、並行して作業

麦の収穫期、いつもお天気が微妙で苦労しています。

明日は、南部小麦を収穫したいのですが、まずはパン焼きです。
私は、早朝からお昼過ぎまでやって、あとを娘たちに任せて麦刈りに取りかかります。
配達も娘に頼んで、そのまま畑一枚分の収穫を終わらせる予定です。

南部小麦は、昨年までバインダー刈りで稲架干ししていましたが、登熟がきれいに揃っているようですので、コンバインで収穫することにしました。
使わないで済む稲架の材料は、ライ麦やデュラム小麦のために使います。
ちょうど良い計らいになります。

もちろん、パン焼きが手抜きになるようなことはありません。
自分で作った麦が、おいしいパンになることを証明しなくてはなりませんからね。

今週も道の駅あいづ山への納品があります。
暖かくなって来ましたが、ご注文が減る気配は今のところありません。

ありがたいことです。
一層気を引き締めてがんばります。

本店でも、皆さまのご来店をお待ちしています。

ちなみに、ぼうしパンは店頭販売限定品です。

ライ麦畑

麦ラボ

ライ麦畑の中に入ると、こんな感じです。


麦ラボ

今年は、第2圃場、第5圃場、第8圃場がライ麦畑になっています。


ライ麦は、成長して穂が実る頃には、人の背丈を優に超える高さになります。
だから、ライ麦畑の中に隠れたら、外からは誰も見つけることが出来ません。

娘たちがカラスノエンドウを抜き取りに、ライ麦畑の中に入っています。
どのあたりで作業しているのか、さっぱり分かりません。

「いる?」・・・「いるよ!」と返事が聴こえますが、どのあたりなのか見当もつきません。
麦を倒したり傷めたりしないよう気を付けながら、妖精のように麦畑の中を音もたてずに歩き回っています。

一方、風が吹いて穂が煽られ、外から見ていると大海原にいるような錯覚を覚えます。
でも、しゃがみこんでいると、中は別世界のように静か。
不思議な不思議なライ麦畑です。


再び、クマ現る

獣害対策

№4カメラ設置場所に、2週間ぶりに現れたクマ


今日、トレイルカメラをチェックしていたら、№4カメラがクマの姿を捉えていました。
5/6以来2週間ぶりです。
同一個体だと思われます。

今回は、役場の獣害対策担当に報告しました。
どういう対応になるのか、まだ定かではありません。