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炎天下

今日は、やっと晴れて暑い夏の日差しが降り注ぎました。
一方気温はうなぎのぼりで、このところ曇りまたは雨で猛暑に慣れていない体は、悲鳴を上げました。

その炎天下、最後の麦の収穫仕事を終わらせました。

暑いのはたまりませんが、これこそが待っていたお天気だったのですから、文句は言いません。

小まめに休憩しながら、水分補給しながら、進めました。

最後に残っていたデュラム小麦は、思っていた通り良い状態ではありませんでした。
おまけに小鳥に啄まれて沢山穂が落ちていました。
やっと種取りが出来たという程度でした。

来シーズンは、圃場整備、生育管理などを見直して、ちゃんとモノに出来るよう計らいたいと思っています。

最後に、コンバインやバインダーを清掃して終了しました。

明日からは、収穫した麦の乾燥調製と圃場の後片付けにとりかかります。

食工房は、明日と明後日は定休日です。

刈るだけは刈りました

本日はとても微妙なお天気でしたが、一応晴れ間も覗き風も良く吹いて圃場は乾きました。

時折、一瞬ですが小雨がパラついたりして気を揉みましたが、何とか作業可能と判断して、スペルト小麦を刈りました。

もうすでに刈り遅れとなっており、実はしっかり硬くなっていましたが、スペルト小麦の特性として登熟が進むと急に穂が脱落しやすくなる傾向があり、本日の作業でもコンバインに刈り取られる際の衝撃で多数の穂が地面に落ちるのが見えていました。
多分20%近くロスしたのではないかと思います。

落穂拾いをすればいいと思うところですが、別な原因で先に脱落した穂も混ざっており、そちらは穂発芽しているものもあり、一つ一つ確認選別しながら拾わなくてはなりませんので、とても手に負えないと判断し諦めました。

また一つ良い勉強になりました。

こうやって一年に一度しかない機会に、いかに多くを学ぶことが出来るか、その次第で自分の農業のレベルが決まることになります。

あとは、稲架にかけてあるデュラム小麦の脱穀です。
長い間雨に打たれて、多分ロクなことにはなっていないと思いますが、最低限の種取りが出来れば良しです。

ま、明日のうちにそれも終わると思います。

この次の晴れ間が勝負

雨が続きます。
本当に、嫌気が差してしまいます。

今のところ豪雨ではありませんが、刈り残したスペルト小麦にとって、また稲架にかかったまま脱穀する機会を逃しているデュラム小麦にとっても、最悪一歩手前です。

しかしやっと、明日から少し回復傾向で明後日と明々後日の2日間、晴れ間が差すようです。
恐らくもう、これが最後のチャンスですね。
それに合わせて乾燥機のバーナーが復旧してくれれば、上首尾となります。

スペルト小麦に関しては、固い殻に包まっていますので、カビの発生などからはしっかり守られていると思います。
品質については、殻を除去(籾摺り)して実を取り出して見ないことには判断出来ません。

一方、ライ麦は先に収穫を終え乾燥も完了していますが、何しろ状態が悪く、この後籾摺り機と穀物選別機を使って唐箕選別と粒度選別をしなければなりません。
恐らく、30%以上ロスが出ると思います。

そして、今年初めてカビ毒検査を受けてみるつもりです。
取り敢えずライ麦だけですが、悪くすると許容ラインを越えて使用不能になる可能性もあります。

もしそうなったら、全量廃棄です。
想像したくもありませんが、そうならない保証はありません。

来シーズンからは、種子消毒、土壌消毒(焼き払い)の他、状況次第で生育途中の農薬散布も視野に入れるつもりです。

これまで認識が及んでいませんでしたが、ライ麦は穀物の中では最もハードルの高い作物です。
高度の農業技術と知見に裏付けられなくては、成功は難しいのだということが今頃になって分かっても、今さらどうにもなりませんね。

がんばるか、止めるかですが、もちろん止めませんよ。

皆さまのご声援も、どうぞよろしくお願いいたします。

とにかく雨が降る前にこれだけは

麦の収穫シーズンの最中だというのに、お天気はもう最悪です。
いやいや、これが自然との付き合いというものですね。

雨がちの日が続く中、昨日は一日晴れました。
しかし、パン焼きで早朝から仕事してましたので、午後になって時間が空いても畑で作業するだけの余裕はありませんでした。

今日も2日目の晴れ続きで、午後から配達でしたが、ここで臨機応変の対応で下の娘に代わって行ってもらいました。

そして私と上の娘で、稲架にかけてあった南部小麦の脱穀をしました。
それから、近所の農家さんの孫たちが収穫した同じ南部小麦も脱穀しました。
今、保管を兼ねて乾燥機に入れてあります。

それで、稲架の長さが2倍にもなって大豊作かも知れないとご報告していましたが、脱穀して見たところ左程のことは無く、概ね100kg程度でした。

見かけは良かったものの、穂の中はスカスカだったということでしょうか。
これも、天候の影響があったと考えています。

一方、少年たちの麦はこれが素晴らしい出来で、見た目からして穂の充実の度合いが違いました。
僅かに4列ほどの畝でしたが、30kgを優に超える量が出ました。

僅かに一週間ほどの収穫期のずれでこういう差が出るとしたら、研究課題はいろいろありますね。
まだまだ勉強、勉強です。

ま、とにかく雨が降る前に一仕事終わって少しだけ気持ちが落ち着いたところで、明日はパン焼きです。

生憎の大雨の予報も出ていますし、ご来店をお誘いするのも気が引けますが、一応皆さまのお越しをお待ちしております。
決してご無理はなさいませんように。

今日は、想定外の雨に・・・

今日は、昨日の続きでライ麦の収穫作業をすべく、その前にコンバインの部品を探しに出かけました。
部品はすぐ見つかり、早速修理を完了させて午前中から麦刈り作業を再開しました。

ところが午後の作業を始める頃になって、突然雨が降り出しました。
予報には全く無かった雨です。
それも、一時激しく降り、何もかもびしょぬれになりました。

いやー、こういう時の気持ちって、なかなか厳しいですね。

それでも、雨が上がって晴れ間が覗けばチャンスはあるはずと待っていました。

夕方になって晴れ間が広がり、西日が当たって急速にあたりが乾いて来ました。
決して良い条件ではありませんでしたが、スケジュールを考えて作業を再開しました。

で、中島第2圃場のライ麦は、1/4くらいの面積で倒伏がひどく、湿気が回ってカビが発生しているものが見られたため、その部分は収穫を断念して見捨てることにしました。

後日、火を放って焼き払いをするつもりです。
これにより、殺菌消毒と絡まったカラスノエンドウなどの雑草の種も無力化出来ます。
来年に向けての圃場整備です。

明日午前中、残ってしまった第5圃場のライ麦を刈り取って、ライ麦の収穫は終わりです。

結果から言うと、今年のライ麦は大幅な減収で品質も良くありません。
やはり天候の影響がまず一番、そしてカラスノエンドウです。

また、水害で流れ込んだ土砂の性質上、肥料分があったのは吉として、一方水はけが悪い土壌になってしまったのは凶でした。

尤も、これが風味にどの程度の影響が及ぶのか、それは食味テストをして見るまで分かりません。

ま、それはそれとして、今年の種まきまでに徹底的に圃場の整備をやり直すつもりです。
しかし、農業はこれだから面白いのですね。
創意工夫の種は尽きることがありません。

カラスノンドウに泣かされる

麦ラボ

コンバインが走行出来るよう、周囲2列をバインダーで刈り取ったところ


麦ラボ

刈り取り前に、カラスノエンドウを取り除かなくてはなりません。


麦ラボ

カラスノエンドウが絡まっている状態

昨年の豪雨災害の後遺症とでも言うべき結果です。

畑の雑草で、カラスノエンドウというものがあります。
マメ科でツル性、実は2~3mmで丸型、ツルが延びると作物の茎などに絡まって生育を阻害します。

豪雨災害で流れ込んだ土砂の中に、このカラスノエンドウの種子が大量に混ざっていたものと見られます。
昨年、ライ麦の種を播いた後、ほとんど同時にカラスノエンドウも発芽しているのを確認していました。

小さいうちなら取り除くのも簡単だからと、一生懸命除草作業しましたが、何しろ大量過ぎて取り切れないうちに雪の下になってしまいました。

春になって雪が溶けた後すぐに除草作業を再開しましたが、越冬中に深く根を張っていて、引き抜くのはよほど大変でした。
結局手に負えず、取り切れないままライ麦が茎立ちして来たため、除草はあきらめるしかありませんでした。

最後のチャンスは収穫時に取り除くことですが、今日はこれに泣かされました。
それでも時間がかかるのは承知で、取り除いては刈り、刈っては取り除き、順調なら半日で終わりそうな仕事が、一日で半分も進みませんでした。

そして、丈の高いライ麦の藁をコンバインが処理し切れず度々詰まっては立ち往生、最後はとうとうVベルトが切れて作業中断となりました。

明日、部品を探して購入し、修理してからの再開となります。

ま、このくらいのことで挫けてしまうわけには行きません。
明日のうちには、ライ麦はすべて刈り終えたいと思っています。

さて、明日と明後日は、食工房の定休日です。
お間違えのございませんよう、よろしくお願いいたします。

ぼうしパンと麦刈

ぼうしパン

何だか、ヒョコヒョコ歩き出しそうで、とてもかわいい!


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狭い面積なので、バインダーで刈り取り、稲架にかけて乾燥させます。


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間に雑草が蔓延って、出来も良くありませんでした。


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2種類のデュラム小麦、今年は種取りで終わりになりそうです。

今日は、早朝から先ずは当集落の人足でした。
河川クリンアップ作戦と言う県の事業の一環として行うものです。
河岸の草刈りやゴミ拾いをして、1時間ほどで終わりました。

そして午前中は食工房の仕事。
午後から、高野圃場のデュラム小麦の収穫作業となりました。
今シーズンの高野圃場は、必要な手間をかけられず生育状況は散々で収穫の喜びも希薄でしたが、それでも貴重な種を残すことも重要な目的ですから、しっかり気合を入れて作業に臨みました。

明日以降数日晴天が続くようですから、明日と明後日でライ麦の収穫が出来そうです。
今日もそうでしたが、暑さが厳しいようですから、熱中症に気を付けて頑張りたいと思います。

そしてあと一つの話題は、ぼうしパン。
私が子どもの頃、一番好きだったパンは、実はこれでした。

しかし、大人になって高知を出てから、他県ではこのパンを見かけることがありませんでした。
故郷の高知では、どこでも売っていたのに・・・。
ぼうしパンは、高知のソウルフードだったんだ!と納得。

上の娘が、最近これを焼いて見たいとレシピを調べて挑戦したところ、意外うまく行ってとてもかわいいぼうしパンが出来ました。
お味も、私の子どもの頃を思い出す、あの味と食感です。

食工房の季節限定メニューにしようかなと思ったりしています。
乞う、ご期待!

南部小麦の収穫

麦ラボ

軽トラにバインダーを積んで移動、足の遅い機械を長い距離歩かせないで済みます。
農家に必須!軽トラ万歳!


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2022年の収穫状況
稲架の延長が34m、間が空いているところが3ヶ所あります。


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2023年の収穫状況
稲架の延長は57m、しかもすき間はありません。
穂の大きさも大きいです。

昨日は、中島第4圃場の南部小麦を刈り取りました。
そして今日の午前中までかかって稲架にかけ、収穫作業は無事終了しました。

それで驚いたのは、今年の収量が劇的に増えたことでした。
およそ2倍に達しています。

何が違ったかと言うと、今回は化成肥料を併用しています。
昨年は豪雨災害の復旧に時間を取られ、馬糞堆肥を撒くことが出来ませんでした。
その代わり、麦わらを全量細かく刻んですき込み、これだけだと肥料分が少ないので化成肥料を追加しました。
その結果がこれです。

有機が良いと言われるのはもちろん理由があるわけですが、何時でも絶対と言うわけではありません。
小麦は、とにかく肥料を食う作物で、よく肥えた土でないと満足な収穫は得られません。
それは量だけではなく、質も影響を受けます。

今年の南部小麦がどのような品質になっているのか、とても楽しみです。
小麦麺とそれからパンですね。
皆さまも、どうぞおたのしみにしていてください。

さて、2日間の定休日も過ぎて、明日はまたパン焼きの木曜日です。
酵母の仕込みは、先ほど終えています。

明日は早朝3時から作業です。
皆さまのご来店、お待ちしております。

2023.06.13 本日の麦畑

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中島第2圃場のライ麦
収穫期が近づいています。


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中島第4圃場の南部小麦が色付いて来ました。


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南部小麦近影
スペルト小麦に比べても遜色ないほど風味が良く、製麺に適し、製パンも可能です。

定休日の今日は、一日外で農作業に汗を流しました。
蒸し暑いのにはまいりましたが、冷たい水がおいしくて感激しました。

麦畑も、色付き始めました。
中でも早いのは、南部小麦とライ麦です。
南部小麦はゴールド、ライ麦はシルバーという感じでしょうか。
日差しを受けて輝く姿は、誰もが感激します。

収穫まで、あと一ヶ月を切りました。
そろそろ準備を始めないと・・・。

一方、電気柵の守りは、まさに完璧です。

梅雨っぽい一日

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中島第2圃場
「誰かさんと誰かさんが麦畑・・・/ Catch in the rye」
ライ麦畑は、人の背丈を優に超える高さになります。


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ライ麦開花(受粉完了後)近影

梅雨に入ったかと思わせるような湿気っぽい空気、時折雨粒がパラパラと落ちて来て肌寒く、かと思うと薄日が差して蒸し暑く、そんな一日でした。

麦畑は、一番遅いスペルト小麦も穂を出しました。
今の様子を見る限り、このまま順調に行けば、豊作と言って良い上がりになると思います。
尤も、最後の最後まで分からないのではありますが。

それにしてもライ麦の背の高さには、毎年驚かされます。
今年も、人の背丈を優に超えて2mに近いのではないかと思うものも見られます。

だからなんですね。
人が隠れるのには、持って来いです。

そのライ麦の背丈を何とかして低くしようと、昔の人は品種改良に努力したもののようですが、ついに成功しなかったようです。

ま、若い恋人たちには、その方が良かったのではないでしょうか。