天国から父がパンを買いに来る

先日、連れ合いの父上が100歳で亡くなり、これで私の両親も連れ合いの両親も共に天国の住人となりました。

私の父も、連れ合いの義父上も、ともにパンが好きな人で、朝食はパンを食べるのが習慣でした。
特に私の父は、時々大きな3斤食パンを丸ごと1本買ってくることがありました。

今日は早朝3時に起き出した時、まずそのことを思い出しました。
今日もおいしいパンを焼こう、そうしたら天国から父がパンを買いに来るから、そう思うと何だかとてもうれしくなって、とても充実した気持ちで作業場に向かいました。

そうか!これからは一つは親孝行出来なかった父のためにおいしいパンを焼こう、その心がけで臨めばきっといい仕事が出来るし、お客さまにも喜んでいただけると。

それにしても、いくつになっても、親に褒められたいと思う気持ちは無くなりませんね。
そしてそれが、いつも自分を導いてくれていると、今改めて分かったような気がする私です。

気象庁のホームページで天気図が見れない!?

天気図

日本気象協会の実況天気図のページより
3月4日の予想天気図

誰しも明日のお天気のことは気になさっていることでしょう。
天気予報を見聞きするのももちろん参考になりますが、私はいつも気象庁のホームページにアクセスして、天気図を見ていました。
それが、私にとっては一番の判断材料になるからです。

ところが最近、気象庁のホームページがリニューアルして、天気図や雨雲レーダー画像などが見られなくなりました。
と言うか、どこにあるのか全く探し当てられないのです。
何とも不親切な対応だと、情けなくなります。
もうそんなことなら他のサイトで見れば良いと、日本気象協会のホームページに飛びました。

今時天気図見て自分で判断するよりも、晴れとか雨とか曇りとかはっきり伝えてもらった方がいいのでしょうか。
私は、気象庁のホームページに公開されていた、アジア太平洋域全体の天気図を見るのがとても興味深くて楽しみでした。
衛星画像も興味深かったですね。
一方で天気予報を聞きながら、天気図への理解を深めようともしていました。

で、明日のお天気は、もう間違いなく暖かい晴天に恵まれるようですね。
天気予報でもそう言っていました。

食工房は、明日は定休日明け木曜日で、パン焼きの日です。
自家産ライ麦のパンが今週で終わります。
堅焼き黒パンなど少し多めに仕込んでいますので、どうぞお見逃しなくお買い求めください。

皆さまのご来店を、心よりお待ちしております。

確定申告終わる

飯豊の空の下から・・・

今年は、区長さんのご希望で、表紙にカラー写真を入れることになりました。

早くから準備はしていたのですが、集落の会計の仕事もあって中断していました。
他でもありません、確定申告の話です。

ここ数日で最後の締めをして書類を仕上げ、これを一旦商工会に提出。
商工会で税理士さんのチェックを受け、商工会の方がもう一度データに打ち直してe-TAXで送信してくださる段取りです。

e-TAXは、国税庁のホームページからユーザーが自分で出来るようにもなっているのですが、まずマイナンバーカードを取得していること、パソコンにつなぐカードリーダーを用意することが必須です。

商工会の会員なら、無料で事前チェックと送信代行までしてもらえますので、これを使わない手はありません。
今回は、若干の手直しがあり、税金も少し節約出来て上々の首尾で完了しました。

そしてこの次は、再び集落の会計の仕事です。
決算も終わって昨日は会計監査も無事クリアし、あとは総会資料にまとめる作業です。

資料の編集は、私が引き受けていますが、編集途中の校正の時などにデータのやり取りで済ませられるはずのところ、ITスキルの問題があってこれがなかなか実現出来ません。

ま、これは仕方のないところでもありますから、一回一回校正版を印刷して見てもらっています。
何だかんだで現在までに10校目を越えています。
明日か明後日にもう一件資料が来るので、それを入力してレイアウトすれば完了です。

あとは、必要部数を印刷製本する作業が待っています。
これらを今週中にやり上げなくてはなりません。
ま、余裕で出来るはずですが・・・。

定休日の今日も、そんなこんなで結構忙しく過ごしました。

暖かい一日、雪融け進む

本日は、昨日に続いて晴天に恵まれ、日中は気温が上がって上着がいらないくらいの陽気となりました。
あたりではどんどん雪融けが進んで、畑では畔などが顔を出して来ました。

麦が植わっている部分は、見た目はまだ真っ白ですが、雪を透過してやわらかい光が注いでいるはずです。
それが証拠に、ちよっと掘って見ると、雪の下で早や緑の葉が育っています。

地面が顔を出すまで、あと一週間でしょうか、あるいはもう少し時間がかかるでしょうか。
その間にしっかりと季節が進んで欲しいですね。

さあ、忙しい日々がまた始まります。
もはや、騒ぎ出した心を静めることは出来ません。
間もなくエンジン始動です。

ところで、明日と明後日は、食工房は定休日となっております。
お間違えのございませんように。

快晴微風にて

飯豊の空の下から・・・

左側のピークが主峰大日岳、右側のピークの連なりの中の中央が飯豊山

本日は、朝から快晴微風の一日でした。
日中は気温も上がり、もうそう遠くない春を思わせる心地良い陽気となりました。

昨年でしたが、街へと通じるそれまで曲がりくねった峠道だったところがまっすぐな切通の道となり、そこから飯豊山が真正面に見えるビューポイントとなりました。
そう言えばまだ一度も写真を撮っていなかったことを思い出し、今日は午後一でカメラを持って出かけて来ました。

道路上からでも飯豊連峰の全景を眺めることが出来るのですが、撮影するには立木やその他雑多なものが映り込みますので、道路沿いの法面を高い位置まで上って見ました。

こうして見ると、我が藤沢集落には、眺めの良い場所が沢山あるなと思います。
毎日眺めているとありがたみを忘れてしまいがちですが、折々にそれを思い出すくらいの心は失いたくないですね。

今日は一日、心が何かに満たされているような感じを味わっていました。

今日もおいしいパンが焼けてうれしい

今日もわが酵母君は絶好調、おいしいパンが焼けました。

酵母の自家培養に関して、一段階進級出来たのかも知れません。
プンパニッケルは必要な酸味が出ていますし、ロールパンは酸味を出さないようコントロール出来ているし、堅焼き黒パンは微妙な酸味を伴った深みのある味わいが出せているし、そしてどの種類のパンにも共通しているのは、小麦やライ麦あるいはスペルト小麦、それぞれの風味が味わえることです。

だから、自分で麦まで作ることにこだわっているのです。

それで、昨日のことですが、うれしい勘違いが一つありました。
雪室に預けてある麦の在庫の最終確認をしてもらったところ、スペルト小麦があと1袋残っていることが分かりました。
私の頭の中では、すでに全数出庫済みと把握していましたので、これはとてもうれしい勘違いでした。

スペルト小麦に関しては、もう一ヶ月以上先まで自家産のものを使えます。
良かった!良かった!
で、ライ麦の方は、確かに全数出庫済みで残っていませんでした。

畑では今、急速に雪融けが進んで、一部地面が覗き始めました。
もうすぐ春、獣たちとの戦いが始まります。
今年は、イノシシも新たな敵としてマークしなければなりません。
いろいろと制約の多い中でどんな対応が可能か、最大限工夫してがんばろうと思います。

今年はさらに面積も増えそうです。

一年前の今ごろⅡ

今から一年前の今ごろ、新型コロナウイルス感染症における一日当たりの新規感染者数は20人前後、2月末日での累計が217人と記録が残っています。

今のこの状況からすれば、全く大した数ではないようにも思えますが、この頃すでに専門家の間には強い危機感があり、報道でも「今が正念場。」と伝えていたことを思い出します。

しかしながら、私たち市民もまた政府関係者の方々も、この正念場にどの程度本気で対処してきただろうか?を思い返すと、決して十分とは言えない、多くの反省点があることが分かります。

当時はそんな状況の中で緊急事態宣言の発出が検討されようとしていました。
そして今は、一日当たりの新規感染者数が500人を切ったからと、今回二回目になる緊急事態宣言の解除を求める声があるのですね。
何か次元が変わってしまっていると感じます。

一年前の今ごろ、上手くすれば感染拡大を終息させられるチャンスが確かにあったと思います。
それを何故逃してしまったのか、その原因を追究する姿勢が為政者の側にも欠けていたと思いますし、私たちの側にもではどうすれば良いのかと考える習慣も、実は身についていませんでした。

今施行中の緊急事態宣言も必ずしも出来の良いアイディアではないので、いつまでも続けるのもどうかと思いますが、私たちのレベルが一年前とそう変わらないとすれば、この先も何度でも流行の波が襲って来るに違いありません。

ワクチンの効果が見えるようになるのは、早くて一年後でしょう。
それまでは、いやいや、その後もですが、基本的な感染症対策を持続するスタミナが、私たち一人一人に必要なのではないでしょうか。

パンの出来が良くてうれしい

最近、と言うか、ここ2ヶ月くらいの間ずっとですが、パンの出来がとても良くて喜んでいます。
これは、酵母の発酵状態が良好な証拠です。

酵母の発行管理について、何か変わったことがあるかと言えば、かき混ぜ方に一工夫加えたということでしょうか。
良くかき混ぜて、酸素の供給を十分にするということですね。
それ以外には、影響を与える可能性のあることは何もしていませんので、よくかき混ぜれば良かっただけのことかも知れません。

それにしても、このところのパンの出来は、自分でも気持ちがいいくらい焼き上がりも美しいのです。
あとは、この線を崩さないように、外さないように、安定してこの状態を維持して行くことですね。

この前、上の娘と話していた時、「このパン屋の仕事って、高い山に登っている時のような緊張感があるね。」「でも、登山ならエベレストでおしまい、それ以上高い山はないけれど(実際はそんな単純なものじゃないことは、もちろん分かっていますよ!)、職人は自分でもっと高い山を作ってでも登ろうとするんだよね。」と。

まさにそのとおり、終わりはありません。
これって、どんな仕事でも・・・、かも知れませんが。

その境地に入れば、意欲は、楽しいかどうかなんてことには関係のないところから生まれて来ますね。
ただ、知りたい、確かめたい、そうせずにはいられない、それが動機であり意欲の源泉です。

あ、そうか!登山も同じでしたね。
何故、山に登るのか?と訊かれて、答えは、「そこに山があるから」でしたね。

明日は、平常通り営業

先週末は臨時休業で変則的な営業となりましたが、今週からまた平常通り営業再開です。
明日は、パンを焼いて皆さまのご来店をお待ちしております。

食工房畑のライ麦を、今週のパン焼きで使い切るかも知れません。
残っても僅かなので、自家産ライ麦のパンが食べられるのは、今週が最後のチャンスです。

あとは、夏の収穫期まで待つことになります。
スペルト小麦の方は、もう一週間か二週間先まで持ちそうです。

ライ麦に関しては、その後はドイツ産またはカナダ産あるいは北海道産の全粒粉を使用します。
仕入先の在庫状況などにより、臨機応変に対応します。
予めご了承ください。

それから、オンラインストア でクーポン適用が出来ないトラブルがあったようです。
今のところ1件のみ、ご報告をいただいています。

こちらの設定には間違いはありませんでしたので、システム上のエラーだと思われます。
もし、さらに1件または2件トラブルが相次ぐようなら、運用会社に調査を申し入れます。

先の1件については、別途対応を考慮中です。

通販のご利用、さらによろしくお願いいたします。

今一度、次亜塩素酸水を考察する

一年前の今頃、手指消毒用のアルコールが品薄となり、どこを探しても手に入りませんでした。
ネット上では、法外な高値で転売されていたりして、こんな時に何という不心得な行為だと憤りを禁じ得ませんでした。

そんな折、次亜塩素酸水が注目され、自治体の中には簡易な方法で調合した次亜塩素酸水を、市民に無料で配給するところもありました。

ところがその後、経済産業省の中の一団体である「独立行政法人 製品評価技術基盤機構(nite)」が、各種消毒液に関する評価をする中で、次亜塩素酸水については有効性および安全性について未確認(評価の対象外としたため)とする見解を公表しました。
このことがきっかけになり、次亜塩素酸水に対する見方は一気に否定的になりました。
冷静に受け留めれば分かることですが、発表は次亜塩素酸水について評価しなかっただけで、有効とも無効とも、あるいは安全とも危険とも言っているわけではなく、一方で民間の団体の研究では有効性や安全性が確認されているとする情報が沢山あり、危険だとする情報はありませんでした。

唯一注意しなければならなかったのは、次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムを混同する事例があったことです。

メディアの報道でも、次亜塩素酸水は否定的に扱われそのように報道されていました。
そんな状況を見ながら、私は関係者の勉強不足と無理解を嘆いたものです。

その後、niteは次亜塩素酸水の有効性を確認したと発表しましたが、それは必ずしも民間の研究結果と一致するものではなく、次亜塩素酸水に対する否定的な見方を解消することは出来ていません。

そして現在でも、次亜塩素酸水は市民権を得ておらず、その事が逆に次亜塩素酸水に対する理解が深まることを妨害していると、私は思っています。

さて、そこまで申し上げた以上、私が何故次亜塩素酸水を推すのか、そのことに触れて置かなくてはなりません。

次亜塩素酸水とは、次亜塩素酸の水溶液のことを指します。
殺菌あるいはウイルス不活化の効き目の本体は、次亜塩素酸です。

次亜塩素酸の殺菌および不活化の仕組みは、アルコールや界面活性剤のそれとは全く異なり、活性酸素の酸化作用によるものです。
塩素の毒性によるものとする説明も散見しますが、正確ではありません。
あくまでも、主になるのは酸化力です。

そして、私たちの体内でリンパ球(白血球)の一つである好中球が飲み込んだ細菌あるいはウイルスを、酵素反応により生成した次亜塩素酸を作用させて効率的に殺菌、不活化を行うことでも知られているとおり、体内免疫物質の一つです。

この次亜塩素酸による殺菌、不活化の優れている点は、細菌やウイルスの側に耐性が生じないという点です。
またコロナウイルスなどとは違うノロウイルスや芽胞菌にも効果を発揮します。

このように優れた性質を持つ次亜塩素酸を利用することを、否定的に扱うのは何故なのでしょう。
確かに、最低限の化学的知識は必要かも知れません。
しかしそれは、中学校の理科程度のものです。
次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムの違いが分かれば十分と言えます。

一方現在、次亜塩素酸水は、薬機法における消毒液には分類されておらず、一般雑貨としての扱いです。
それを良い事に、次亜塩素酸水をネット上で販売する業者が無数にあります。
中には、決して良心的とは言えないものもあり、いずれ当局から的外れな規制がかかり、せっかくの次亜塩素酸水を使えなくなる可能性があります。

その場合でも、個人が自分のために、調合精製して用いる分には問題ないと思いますから、私が実行している簡易な調合精製方法を、この場に紹介しておきます。

手法としては、炭酸中和法による微酸性または弱酸性次亜塩素酸水精製と言うことになります。

材料となるのは、次亜塩素酸ナトリウム溶液(6%濃度・ピューラックスなどの商品名で販売されています。)、強炭酸水、水道水、これけだけです。

また、正確な計量をするために、100ccのメスシリンダー、正確な目盛の付いた10ℓ程度のプラスチック製調合容器(農薬などを調合するために売られているものがあります。)を用意します。

そして、出来上がった次亜塩素酸水の液性を確認するために、ピペット、ビーカー、pH試験紙またはpH計、有効(残留)次亜塩素酸濃度試験紙を用意します。

いずれも、インターネット上にてAmazonなどで、容易に入手できます。

先ず作るのは、有効次亜塩素酸濃度250mg/L≒250ppmの次亜塩素酸水10ℓです。
アルコールの代わりに、手指の消毒、物の表面の清掃など、広範囲に使用出来ます。

精製した後の保存期間については、1ヶ月以内を目途にしています。
真夏の気温が高い時では、1ヶ月で若干pHが上昇し、有効(残留)次亜塩素酸濃度が20%くらい下がります。
以下、画像を挟みながら説明します。

次亜塩素酸水

主成分になる次亜塩素酸ナトリウム液(6%濃度)は、20Lタンク入りの物を購入。
1.8ℓ入あるいはもっと小さい容器のものもあります。


次亜塩素酸水

一度に使用する量が微量なので、小出ししやすい容器に移し替えます。
6%次亜塩素酸ナトリウム液は、淡い黄緑色をしています。


次亜塩素酸水

メスシリンダーで正確に40mLを計量します。
となりのペットボトルは、炭酸水です。


次亜塩素酸水

正確な目盛の付いたバケツを使って調合します。
はじめに、10ℓ以内で半量以上程度の水道水を入れておきます。
そこに、6%次亜塩素酸ナトリウム液を投入します。


次亜塩素酸水

次に、強炭酸水500mLを投入。


次亜塩素酸水

全体量10Lになるまで水を足します。


次亜塩素酸水

出来上がった次亜塩素酸水の液性を調べるためにpH試験紙またはpH計と次亜塩素酸濃度試験紙は必須です。


次亜塩素酸水

pH値は、6と7の間ですから、約6.5と読み取れます。


次亜塩素酸水

先端の部分が液に触れると発色します。
5段階の色見本と比較しながら、およその濃度が判断出来ます。
この場合は、計算値も参考に約250mg/Lと判別。

出来上がった次亜塩素酸水は、ポリタンクに入れて冷暗所に保管します。
太陽光に当てると、紫外線の作用で分解が進み、効果が失われます。
このままあるいは2倍程度に希釈して、スプレーボトルやポンプボトルに入れて使用します。
アルコールのように手が荒れることもなく、引火の危険もありません。
外出の際はいつも、スプレーボトルをポシェットに入れて首から下げて歩きます。
何かに触る度に、手指にスプレーしています。
★参考資料
家庭で作る次亜塩素酸水 作り方 ノロウイルス、インフルエンザ対策、空間除菌消臭
Wikipedia 「好中球」
「次亜塩素酸水」