久しぶりだな、サルども!

この前サルが出たのが11/22でした。
そして12日ぶりに、今日またサルが出ました。

ご来店くださったお客さまが、こちらへ来る途中サルの群れを見かけたと仰るので、詳しく場所を伺ったところ高野圃場の周辺と分かりました。

直ぐに上の娘と一緒に花火を持って駆け付けました。
食工房旧店舗のあたりに数匹のサルの姿が見えましたので、早速追い払いにかかりました。

建物の屋根の上にも数匹上っていて、私たちの姿を認めると慌てて駆け下りて裏手の山に逃げ込みました。
それを、ロケット花火を発射しながら追って行くと、さらに裏手の国道を越えて奥の山へと移動して行きました。

今度は国道の方に回って、電線の上を渡って行くサルめがけてロケット花火を打ち、そこからさらに後ろの山に向かって追い込みました。
相当な数の群れで、多分50頭以上100頭近くもいたかも知れません。

一時至近距離まで追い付いた時、ボス猿が吠えて威嚇して来ましたが、もちろん吠え返してすかさず花火を打ちました。
結局、あちらこちらで叫び声を上げながら逃げて行く様子だったので、そこから先は引き返して来ました。

それがお昼頃の騒ぎでしたが、午後いらしたお客さまが、今度は隣接する本木地区で多数のサルが畑を荒らしているのを目撃したと教えてくれました。

つまり、私たちに追われたサルは、次にその地区に移動して行ったようです。
だいたい毎回お決まりのコースです。

今夜は本木地区の山の中で夜を明かし、明日は松坂地区に出没するでしょう。
そこで追い払われて東向地区へ、さらにそこでも追い払われて辰ヶ原地区へ、そして次は川隅地区へ、さらに寺内地区か須谷地区へ、そこから白子地区へ戻ってそしてまた高野地区にやって来るわけです。
一巡するのにだいたい10日以上かかるのですね。

しかし、追い払われながらも餌には全く困っていないようで、皆ツヤツヤとした毛並みで血色も良く丸々と太っています。

そして驚くのは、子ザルの数の多さです。
否、ものすごい勢いで増殖していますね。
こんな調子では、いずれ防ぎ切れなくなりそうです。

昨日、仕事が出来ると喜んだのも束の間、今日はサル対応で時間を取られてしまいました。

それで、不可能は分かっていて言うのですが、もし今日私が銃を持っていたら、ざっと想像しただけでも20頭は仕留められたと思います。
仮に、それだけ駆除したところで、焼け石に水みたいのものでしょうが。

さてさて、とんでもない一日でした。

明日と明後日は、食工房は定休日休業です。

クマがいなければ、仕事が出来る!

とりあえず、クマの出没は遠退いています。
イノシシも来ません。
サルも、来るとしても1週間から10日に一回くらいで、ここしばらく見ていません。

そんな状況ですから、周辺の見回りも簡略化しています。
その分、ちゃんと食工房の仕事をすることが出来ます。

昨日も今日も、朝から日の暮れまで順調に仕事をこなせたおかげで、クッキーやケーキなどの焼き菓子も充実して来ました。

いや、クマがいないというだけで、こんなに仕事が出来るんだ!と驚くと同時に、出来ることならクマの奴に損害賠償を請求したいものだと冗談を言っています。

これが本来でしょう。全く!
獣たちとの関係に何の緊張感も持たなくて良いとは言いませんが、今の状況は異常です。

安心して仕事や生活が営める環境は確保されるべきです。
それが何より最前提です。
いくら動物愛護が大事と言われても、そこは譲れません。

クマの冬眠に対する認識を改める

クマは冬眠する動物だと、誰もが知っていてそう思っているのですね。

冬眠と言えば、カエルや蛇も冬眠します。

彼らは我々哺乳類と違って変温動物なので、冬になると体温を限界まで下げて仮死状態になりエネルギー消費を抑えて寒さをやり過ごします。
ですら冬眠中は、ほとんど死んでいるのと同じで、外からの刺激には反応しません。

一方クマの冬眠は、実は冬眠というのは正確ではありません。
うとうと眠っている時もありますが、ほとんど覚醒していて、もし外界から脅威を感じることがあれば即戦闘態勢に入ることも可能です。

また、メスはこの期間に出産して、超未熟状態で生まれた赤ちゃんを、春までに自分で歩けるくらいまで成長させます。
その授乳に必要な栄養も自分の体に確保しているのですね。

そういう意味で、クマの冬眠は「冬ごもり」と言う方が当たっています。

ですから、冬眠に入ったからと言って、クマの危険が一切無くなるわけでは無いのですね。
我々も、すっかり安心しているわけには行かないということです。

まわりに餌になるものもなく、電気柵も効かない雪の季節にクマが出て来たら、危なくてどうにもなりません。
正直、お手上げです。

12月になった今でも、相変わらずクマの出没のニュースが伝わって来る現状に、一体どうやって対策したら良いのか、頭を抱えています。

否、どうすればいいかは、分かっています。
狩猟によってどんどん獲って行けば良いのです。
そうやって圧力をかけて行く以外に方法はありません。

しかし・・・、分かっていてもそれが出来ないのですね。
どうすれば良いのでしょうか?

シュトレン、お届けしています

先月下旬から、お約束通りシュトレンを出荷しています。
すでにお手元に届き、召し上がった方からのご感想もいただいています。

何と言っても、お子さまもご一緒に安心して召し上がれるシュトレンですから、それがうれしくありがたいとのお声も頂戴しています。

そして一番多いのは、おいしい!の一言です。
つくり手としては、この言葉を聞くのが本望です。

これまで全く存じ上げない方からの突然のご注文もあり、そんな時もこのシュトレンならきっとご期待に応えられるはずと、自身と誇りを持ってお届けしています。

発売以来18年間、レシピの基本を変えることなく、プラスアルファの品質向上を目指して来た成果だと思っています。
今年は、たまたま国産のバターが品不足となったため、ニュージーランド産のグラスフェッドバターに切り替えました。

※牧草だけを飼料に用いて飼育された乳牛のミルクからつくられたバター

ミルクの香りも濃厚なバターです。
シュトレンの味わいにも、プラスになっています。

これからお受け取りになる方も、どうぞお楽しみに。

ウクライナ支援、継続しています

ロシアがウクライナの首都キーウに侵攻してから645日が経ちました。
戦時下に置かれた人々にとって、この時間がどれほど長く感じられるか、想像を絶します。

そしてもはや、ロシア軍は狂気に取り付かれたゾンビの集団に見えます。
自軍の損失を全く省みず、何人死んでも敗北だけは絶対に認めず、「消耗戦なら数が多い方が必ず勝つ。」の論理で突撃を繰り返しています。
実際、じわじわと押されている戦線もあるのですね。

狂気を相手にするのは、それだけでこちらのメンタルがやられます。

ロシアは、ウクライナ人をウクライナと言う国もろとも地上から消し去ることを目的にしています。
ウクライナは、その狂気に向かい合って戦わざるを得ないだけです。

最初からこの戦争はその意味において非対称です。
ロシアがどのような言辞で正当化しようとも、ロシアに正義はありません。

ですから私は、ウクライナを支持し支援します。
私の心は、いつもウクライナと共にあります。

何故なら、それはこの戦争の行方が、この日本の私たちの未来に直接かかわるからです。
この国の安全保障を、平和を、真剣に考えているのです。

今月も100USドルを送金しました。
皆さまにお買い上げいただいたひばりのパンの売り上げやお寄せいただいたお志などを合わせたものです。

今後もずっと、この戦争がウクライナの勝利に終わるまで、支援を続けて行きたいと思います。

皆さまのご協力、どうぞよろしくお願いいたします。

初雪

天気予報

2023.11.30 の天気予報
大方一日、雪模様になるようです。

風に乗って雪が舞う程度はこれまでにもありましたが、今日は一時的ではありましたが積雪を見ました。
ま、これが初雪と言える降雪でした。

途中から雨に変わり、地面、路面はビシャビシャのシャーベット状になりましたが、この後夜間に気温が下がれば再び雪に変わり、地面も凍って明日の朝にはそこそこの積雪になっていることと思います。

駐車スペースの除雪が必要になるかも知れません。
これでもう冬体制も固まることになります。

ご来店のお客さまには、雪の日ポイント2倍プレゼントが適用となります。
これは、その日朝の時点で降雪を見た時は、その日にご来店くださったお客さまのお買い上げ金額に応じて差し上げているポイントカードの点数を2倍付与するサービスです。
雪の中をご来店くださるのですから、何か一つくらい特典を差し上げたいと、食工房の感謝の気持ちです。

明日は、寒い一日かと思いますが、皆さまのご来店をお待ちしております。
なお、全ての品目が焼き上がるのは午後になります。
かぼちゃあんぱんやカネリプッラ、堅焼き黒パンなどをお求めの方は、午後からゆっくりとお出でになった方が確実です。

どうぞよろしくお願いいたします。

岩手県産「ナンブコムギ」 カビ毒の件

岩手県産の南部小麦から。基準を超えるカビ毒が検出され回収騒ぎとなっています。<参照>

食工房では、自家産のライ麦のカビ毒検査をした経緯について詳しくご報告していますが、折しも時代はこういうリスクにも厳しい目を向けるようになったことを示す結果となりました。<参照1><参照2>

食工房では、岩手県産の南部小麦の粉を主力原材料の一つとして使用しています。
件のカビ毒に汚染された小麦がどこに出荷され使用されたかを追跡していますが、我が食工房の仕入れ先である東日本産業のホームページ上には、今のところ懸念を示す報告はありません。<参照>
東日本産業は、独自に生産者を抱えており、早くからカビ毒の問題にも対応していましたので、まず問題は無いものと思っています。

それにしても、有機栽培は良いとしても無農薬が最良とばかりも言えないことがこれで明らかになりました。
必要があれば使うのが、賢明な人類としての対応ではないでしょうか。
来年以降、食工房でも必要な時に備えて、農薬使用に関する研究を始めようと思っています。

明日と明後日は定休日です

食工房の営業の一週間がまた終わりました。
今週も、多くのご利用いただきまして、ありがとうございました。

明日11/28(火)と11/29(水)の2日間、定休日となっております。
店はお休みとなっておりますので、お間違えのございませんよう、よろしくお願いいたします。

この週は、連日閉店時間を過ぎてなお残業する日が続きました。
シュトレン製造に並行してクッキーやケーキなどの製造も進めました。

今日は、コーヒークッキーとジンジャークッキーでしたが、クッキーの食感を良くするには、品目ごとに違った工夫を凝らしています。

コーヒークッキーは、生地を冷凍して固まらせて置き、それを細かく刻んで天板に並べて焼きます。
ジンジャークッキーは、硬めにこねた生地をローラーで延ばして拡げ、型抜きしたり包丁で切ったりして天板に並べて焼きます。

火力の使い方は最も難しいところで、食工房では、長い焼き時間を取っています。
短いものでも30分、長いものは50分くらいかけています。
ま、その間の詳細については、企業秘密です。

そして、昨日申し上げたスパイスの使い方も、一品一品異なります。
パウダーで使うことが多いですが、ホウルのものをミルで粗挽きして入れることもあります。

種類もいろいろ、ジンジャークッキーだってジンジャーだけってことはありません。
もう一つくらい、違うスパイスが入っています。

コーヒークッキーも2種類の香りを入れています。
そんな工夫が楽しく、皆さまにも喜んでいただけて、とてもいい仕事です。

さて明日は、製麺屋さんに出かけて来ます。
スペルト小麦を古代小麦麺に加工してもらいます。

仕事と言えばこれも仕事ですが、久しぶりに長距離ドライブで目先が変わっていいのです。
お昼も外食にして、気分を変えます。

忙しい合間の、ちょっとしたお楽しみです。
ではでは。

シュトレンから見えるスパイスの効用

今日もシュトレンを焼きました。

午前中に焼き上げたシュトレンは、夕方までかけて完全に冷却した後、とかしバターをつけてグラニュー糖を振りかけ固めます。

それを明日の朝まで置いて落ち着かせ、それから粉砂糖をまぶして仕上げます。
この表面処理は、長期保存のための重要な工程です。

一方それとは別に、中身自体にも防腐剤としての役割を果たすものが調合されています。
それは、シュトレンスパイスと呼ばれる数種類のスパイスを調合したものです。
これが、あのシュトレンの素晴らしい香りの元であると同時に、防腐剤の働きもしてくれるのですね。

食工房では、過去にシュトレンの長期保存テストを何度もしており、一度は賞味期限を一ヶ月以上過ぎた4月に開封試食して全く異常が無かったことをご報告しています。<参照>

それでまた思い出すのですが、チャイをつくる時に使った鍋を洗わずに一日置いてしまったことがありました。
真夏でしたし、牛乳が残っている鍋でしたから、酷いことになっているだろうと覚悟して確かめたところ、嫌な臭いはなくスパイスの良い香りがしていたということがありました。
さすがに口に入れて確かめるまではしませんでしたが、全く支障は無いかに思われました。
この時、スパイスの働きってすごい!と、改めて目を剥いたものです。

胡椒が防腐の効果を持つ貴重なスパイスとして、ヨーロッパで珍重されたことはよく知られていますが、それ以外のスパイスにも、防腐作用だけでなく様々な効能があることが知られています。

食工房は、このスパイスをシュトレンだけでなく、その他の焼き菓子などにも使いこなしています。

この次召し上がる機会がありましたら、少しスパイスのことを気にしてお口に入れてみてください。
どんな香りがするか、そして何が調合されているかご想像ください。

明日はシュトレンを焼きます

年末の稼ぎ頭シュトレンですから、どうしても最優先の仕事になります。
1個3,700円は、決して安いものではありませんが、複雑なレシピと完成までの手数の多さを考えれば、この価格にむしろ誇りを持って仕事をしています。
多くの皆さまにご支持をいただいています。

話は変わって、ここ数年、特に今年は、獣害が深刻で対応に追われています。
電気柵の設置と維持管理、トレイルカメラの設置と日々のチェックなどなど、ただでさえ忙しい毎日の中で貴重な時間を割かなければなりません。

一方、こんなことも一市民として誰が義務を負うものでもありませんが、被害を受けるとしたら自分たちですから、自宅周辺や生業としている圃場を護るために、出来ることはやるしかありません。

しかしその時間を割くために、食工房の仕事が疎かになるというジレンマを抱えてしまいます。

このところずっと、クッキーなど焼き菓子の在庫は全品目揃ったことが無く、いつも何かが品切れの状態が続いています。
また、食工房の看板であり広告塔でもある通信「飯豊の空の下から・・・ 」を発行するための時間も捻出出来ていません。
売り上げにも当然影響が出ます。

とは言え、獣害対策はいつでも最重要課題です。
これでは、まるで戦時下でパン屋をやっているようなものです。
確かにそうに違いない一面があります。

今やっとクマが冬眠に入ったであろう状況となり、一番の強敵と一時休戦となりましたから、これでもうずい分食工房の仕事に集中することが出来ます。
否、これが本来でしょう。

と言うわけで、明日はシュトレンを焼いています。
店の内外に、いい匂いが漂うことと思います。

シュトレンの試食もご用意して、皆さまのご来店をお待ちしております。