改めて、ご来店に感謝を

新しい場所で新装開店してから早や3ヶ月になろうとしています。

今回の移転で一番不安だったのは、それまでよりさらに集落の中に引っ込んだ場所で分かり難いが故に、ご来店くださる方がどの程度あるだろうかということでした。
商売を始める際の常識からすれば、本当にあり得ない立地条件ですから、まあそういう成り行きになった以上、努力するだけはしてあとは運次第と思っていました。

しかし今までのところ、以前と変わりなくと言うか、むしろお客さまのご来店数は多くなったような気がしています。
こんな辺鄙で分かり難い場所まで、よくぞおいでくださったと、改めて感謝の気持ちが湧いて来ます。
昨日も今日も、明るい春の日差しに誘われるかのように、お一人またお一人と、ご来店くださる方がありました。

今年の冬はこれでおしまいか?と思わせるこのところの暖かさ、実際春の訪れは早まりそうです。
この先さらに良い季節になって、ご来店のお客さまも増えることを期待して、がんばっておいしいパンを焼きたいと思います。
焼き菓子も品が揃ってきましたし、コーヒー豆も良い銘柄が入荷しています。

皆さまのご来店、また通販のご利用、どうぞよろしくお願いいたします。

春は近いようです

今日は、昨日よりは気温は低かったのですが、日差しがあり雪解けが進みました。
家の周りを見渡すと、軒下の積雪だけが残っていて、他はもはや雪はありません。

そこで一昨日あたりから、除雪機を使って軒下の雪を片付け始めました。
積雪が邪魔して入って行けない場所にも入れるようにするためです。

食工房の店の裏手には、日当たりの良い畑があって自家用の野菜などを作りますが、早く作業を始められるように雪を融かす方法も考えています。

何のことはありません。
なるべく黒に近い濃い色のものを撒き散らせば良いのですね。
コーヒー粕などが最適です。
そのまま土壌改良剤になりますから。

忙しくなりそうです。
でも何と言ったら良いか、じっとしていられません。

雪融けで川が増水するように、私たちも意欲が溢れて来る感じがあります。
春って、つまりそう言うことなんですね。

この命がある限り、春を迎えることはうれしいものです。

息の合わせ方もいろいろ

一人で出来ない大きな事、あるいは複雑な事を成し遂げるために、他人と力を合わせることはよくあることだと思います。
そうした時、息が合うということが大切であることは、まあどなたも否定しないでしょう。

で、ちょっと音楽の話しになりますが、私たちの国日本で息を合わせると言えば、皆で声をそろえて一つの歌を歌うとか、拍子を揃えて鐘や太鼓を打ち鳴らすとか、そういう情景がまず目に浮かびます。
迫力ある和太鼓の演奏なども、リズムで言えば基本的には頭が揃っています。

息を合わせると言うのは、頭を揃えるという感覚なのですね。
私自身の感覚でも、これは無理の無い自然な感覚として受け入れられます。

ところが世界に目を向けると、すごく不思議なと言うか手の込んだ息の合わせ方があるのですね。
例えば、スペインのバスク地方の伝統的な打楽器にチャラパルタ(Txalapartaと表記する)というものがあります。

これは、分厚い木の板(時に金属や石ということもあります。)を並べただけの素朴なものですが、これを二人の奏者が横に並ぶか向かい合うかして、両手に一本ずつ持った木の棒(合計4本)で叩きます。
どんな演奏が聴かれるかは、あとで動画を見ていただければ分かります。

ここで特筆に値するのは、二人の奏者は決して同時に叩くことは無いということです。
4本の手が交互に動いて、ものすごい早打ちをしたり、信じられないような複雑なフレーズを出したりします。
まるで4本の手を持った一人の人間が演奏しているかのような、否、それどころではない神業のようなリズムを打ち出すのです。

これもまた二人の息がピッタリ合っていなければ不可能なことです。
でも、私たちのような頭を揃えて一斉行動する息の合わせ方とは、どこかが違います。
世界には、こういう感覚を介する人たちが少なからずいるようです。
インドネシアのバリ島のガムランやケチャもその類に属します。

※2人だけでなく、4人あるいは6人で、2台または3台のチャラパルタを演奏することもあるみたいです。

そこで思うのは、こうした感覚を持っている方々と私たちが、息を合わせて何かをすると言うことになった時、何が起こるだろうかということです。
何かとても面白いことになりそうな・・・。

一方、その方々と戦争しなくてはならない局面となった時、多分作戦の立て方とかがまるで違う発想の上に乗るのではないか・・・、そんなことも思います。

何はともあれ、件のチャラパルタの演奏をお楽しみください。




明日は穏やかに晴れそうです

昨日、今日の二日間、暖かい日が続きました。
今日までのところは、曇りまたは雨で経過しましたが、明日は日差しも望めそうです。

やはり春は早くやって来るのでしょうか。
実際、そんな気がします。

農作業の開始が早まることになりますね。
それはそれで悪くないと、農家の方の言うには、春が遅いとやっと暖かくなった時に何もかもを一気にやらなくてはならないので大変だと。
そんなこともあるのだなと、感心しながら伺ったことでした。

今年は、広い畑に沢山麦を作付けしてありますから、春になってそれらが育ち始めたら、またいろいろと面倒を見てなくてはならないことも出て来るでしょう。
どんなことになるのか、楽しみが半分不安が半分というところ。

実は、自前のライ麦を収穫する前に、手持ちの地元産ライ麦が来月の内にも無くなってしまいそうです。

その間ライ麦を使うパンが焼けないと言うのも困りますから、仕入れで対応することにしました。
今、複数の業者からサンプルを取り寄せせて、品質を検討中です。

これもまたある意味勉強になりますので、皆さまにもお付き合い願いたいと思っています。
詳細は、また後日お知らせいたします。

仕込みは、前日からです

食工房

これはもう春の風景です。
ここまで来たら、早く暖かくなって欲しいという気持ちになります。


パン種

かれこれ30年、更新し続けている酵母です。
今日も順調に発酵しています。


パン種

透明な容器の横から、気泡が生じている様子が観察出来ます。

今日は概ね曇りで時々雨が降るというお天気、そして気温は一ヶ月くらい先に進んだような暖かさでした。
陽射しがあったら、さらにもっと暖かかったことでしょう。
明日もこの暖かさが続くと言います。

さて本日の食工房は、定休日で営業はしていませんが、明日のために仕込み作業に忙しくしていました。

まず一番の仕事は、酵母の培養をすることです。
先週のパン焼きの後、冷却して休ませておいたものに小麦粉と水と砂糖と塩を加え、適温の下で数時間かけて活力を高めて行くのです。

今夜これから二度目の更新をして量をさらに増やし、明日のパン焼きに備えます。
明日は午前3時には起きて間もなく作業場に入り、酵母の面倒を見なくてはなりません。
生地をこねるまでに十分な活力が出るよう、最後の調整をします。

さらに細かいことを言えば、成形二次発酵の段階に入る頃に最強になるように調整しています。
これがなかなか難しいので、食パンの伸びが毎回ばらつきます。
まあ、ある程度の許容範囲は見ていますが、それでも毎回緊張感をもって作業しています。

それだけに、形がきれいな食パンが焼けた時は、すごくうれしいです。
形の良さは、風味の良さに直結しているので、なおさらです。
娘たちと顔を見合わせながら、ガッツポーズが出ます。

さて明日は、いかがでしょうか。
皆さまのご来店を、お待ちしております。

確定申告終わる

今日は定休日で営業はお休み、その暇を使って税務署まで出かけて来ました。
確定申告の書類を提出して来ました。

今時、e-TAXと言う手もあるのですが、私、まだマイナンバーカードを取得していなので、その手が使えないのですね。
まあそんな遠方でもないし、たまに出かける口実になっていいくらいですから、ついでの用事もこしらえて出かけました。
提出するだけでしたから、受付に要した時間は5分足らず、込み合う駐車場を長く占領することもく出て来られました。

その足で市役所に回り、農業委員会を訪ねました。
いよいよ就農に向けて動き出しました。
保留になっていた、農地の所有権移転の手続きのための一歩です。

あと今日は、インターネット接続不調のトラブルが解決しました。
やっとのことでNTT東日本に連絡が通じ、故障対応してもらいました。

雪国でありがちなのが、落雪などによる物理的なダメージによる故障だそうで、電柱上の接続箇所が損傷していたようです。
復旧後は、今までの不調がまるでウソのように快速になりました。

わずか一日の休みも、かくしてなにやかやと慌ただしく過ぎました。
まあしかし、パン焼きの日に比べたら緊張感が全然違いますから、何となくでも休養にはなりました。
この後寝るまでの時間は、まったりとお茶でも飲んで過ごしましょうか・・・。
ではでは。

麦畑は、雪の下

麦ラボ

左端は農道になっているはずですが、路肩が判別出来ません。


麦ラボ

正面の雪原が中島第2圃場です。
ライ麦、スペルト小麦、デュラム小麦が植わっています。


麦ラボ

お隣の圃場のハウスの骨組みの様子から推測すると、40cmくらいの積雪だと思われます。

雪が少ないと言っても、そこは雪国、あたりは真っ白な雪に覆われています。

麦畑も、今は、どこが畑か畔かちょっと見たくらいでは分かりません、
もちろん、どのあたりに何が植わっているかも判別できません、

何しろ一面真っ白ですから。
付いているのは、わずかに獣の足跡くらいです。

お隣のハウスの骨組みの埋まり具合からすると、まだ40cmくらいの厚みの雪に覆われているのじゃないかと思われます。
麦にとっては、凍結を免れるための絶好の布団の役目をしてくれています。

今週は気温が上がって、雨も降ると言っていますが、変な暖かさであまり急に雪融けが進んでは困ります。
まだまだ布団を剥がさないでおいてもらいたいのです。

雪融けは、もっと日が長くなって十分暖かくなってからに・・・。
頼みますよ!冬将軍さん。

集落の会計、勘定精算

今日は、食工房の製造仕事は休みにして、集落の会計の仕事に集中しました。

折しも、娘の一人が風邪を引いてダウンしたので、彼女にとってはちょうど良い休養日になりました。

各役員への手当の支払い、集落の方々へ諸経費の支払い、納入のある方からの現金の受け入れ等々、今日はひたすら印鑑を押す作業と帳簿を付ける作業でした。

そしてそれと並行して進めている会計の電子化に向けての作業もありました。
今日は、紙の帳簿の決算結果と会計ソフトの決算結果がピッタリ一致することを確認出来たことが、一番うれしかったかも知れません。

3月の総会の時に作成する議事録も、使いやすいフォーマットを作成して、専用の用紙を印刷して提供しようと考えていますので、これからその作業も始まります。

まあこんなことでも、喜んでもらえれば私としては上々です。
気負い過ぎないように気を付けながら、集落の皆さんの役に立ちたいと思っています。

大麦をコーヒーに

商品開発の話しです。

大麦を作っている農家さんがいて、食工房でもお世話になっていることは、すでに皆さまご存知の通りです。

その農家さんが、大麦を焙煎してコーヒーのようなものに加工して販売しているものを見つけたと言って、持って来てくださいました。<参照>

ほぅ!いやこれは、最近しばらく休んでいますが、ライ麦コーヒーと同じじゃないか!と思った次第。
そして、こういうものが注目されるようになったのか・・・と。
食工房は、20年くらい早過ぎたようですね。
否、それにしても、すごい値段で売っていますね!

で、農家さんのご提案もあって、同じ大麦でもモチ麦(大麦のもち種)で、もっといいものが出来ないだろうか?というわけで、開発に乗り出したというわけです。
しばらく使っていなかった、あのポン菓子焙煎機を久しぶりに動かして、今度は大麦を焙煎してみました。
ライ麦とはまた違った火の通り方をするようで、初めてということもあってちょっと手間取りましたが、まあまあうまく行きました。

そして飲んでみての感想は、ライ麦コーヒーとよく似ていますが、もっと甘みがあって結構おいしいじゃないか!というものでした。
これはひょっとしたらイケるかも知れない、そんな可能性を感じました。


ムギ・ラ・テ

焙煎されたモチ麦(大麦のもち種)麦茶と違うのは、外殻を精麦によって一部取り除いていること。


ムギ・ラ・テ

粗挽きしたものです。
どなたに見せても、コーヒーと全く見分けがつかないと仰います。


ムギ・ラ・テ

マキネッタ各種 左から 1~2人用・3~4人用・5~6人用


ムギ・ラ・テ

ムギ・ラ・テの場合、粉は満杯にしてはいけない!2~3割程度膨らみ代を残しておくこと。


ムギ・ラ・テ

マキネッタで抽出したところ


ムギ・ラ・テ

抽出液です。見た目は、まるきりフレンチローストでやったのと同じです。
苦みもほとんど同じ程度です。


カフェ・ラ・テ

試飲された方全員が絶賛の味です。
子どもも安心して飲める、ノンカフェイン。


※画像は、あとから追加しました。


特に良かったのが、マキネッタ(直火式のエスプレッソポット)で抽出してカフェ・ラ・テならぬムギ・ラ・テにして飲む方法。
コーヒー豆は、深炒りすると酸味が消えて香ばしさと苦みだけの味になりますが、それは大麦を焙煎したものに酷似しています。
ムギ・ラ・テは、カフェ・ラ・テに比べてもそん色ないと言うか、また違ったおいしさがあります。

否、もっとおいしいかも知れない・・・。
それにノンカフェインですから、カフェインを取りたくない方のニーズも満たすことになります。

明日の午後、件の農家さんもいらっしゃるそうなので、ムギ・ラ・テの大試飲会になればいいなと思います。

ご興味のある方は、ぜひご来店ください。

明日も、ラード入りを

明日もやります。
ラード入りのパンの試作です。

明日は、スペルト小麦配合でラード入り食パンを焼きます。
余り生地も出ますので、ピストーラか余り生地のバタールの形にしたものも出来ます。
皆さまに試食していただきます。

そしてそれとは別に、地元の農家さんの依頼で、自家製粉した小麦粉二種類、ユキチカラとデュラム小麦(私が種を差し上げたもの)のパンを焼きます。
一部を分けていただいて、こちらも試食出来ると思います。
デュラム小麦が、特に楽しみです。

通常定番メニューも、もちろん焼きますのでご心配なく。

皆さまのご来店をお待ちしています。