投稿者「mikio aoki」のアーカイブ

おかげさまで5周年


5年の間に、坊やのほっぺの赤みが薄れてしまいました。
お化粧し直そうかなと思っているところです。


本日、1月8日は、食工房の開店記念日です。
おかげさまで、無事5周年を迎えることが出来ました。
これも多くの方々のご愛顧の賜物と、改めて感謝申し上げます。
5年前を思い返して調べて見ましたら、この冬も雪が遅くて、開店前日まで店の前には雪がなかったのですね。
製菓材料問屋さんから頂戴した花輪が立っている写真が残っていました。
ところが開店当日は朝から雪になり、その中を大勢の方がお祝いに駆けつけてくださいました。
皆さんにコーヒーを入れて差し上げようなどと思ってはいたものの、てんやわんやでとてもそんな余裕がありませんでした。
用意した品物が少なくて、すぐに売り切れになってしまい、急いでマフィンを焼いたりしました。
この頃は、まだ材料を前日から予冷しておくアイディアは思いついていなかった証拠ですね。
今思うと、冬だったから良かった!
そして、今売れ筋のカネリプッラもみのりのパンも、ミックスナッツロールもありませんでした。
そんな少ない品揃えでよくやって来られたものだと、驚くと同時にそんな食工房に付き合い続けてくださった方々のご恩を思わずにはいられません。

そんなわけで今日は、ちょっと張り切ってパンの種類と量を増やしました。

今日はまた、寒の内だというのに穏やかな晴天で日中は寒さもそれほどではなく、三々五々お客さまがお見えになりました。
ご来店のお客さま全員に、「おかげさまで5周年・食工房オリジナル・イラストポストカード3枚セット」を差し上げました。
このプレゼント、1月中ずっと継続いたします。
ご常連の方も初めての方も、どうぞこの機会にご来店ください。

明日は、マフィンとスコーンを焼きます。
久しぶりに、文旦ピール入りの「スィートハート」も焼きます。
みなさまのご来店、お待ちしております。

仕事始め

今年の仕事始めは、コーヒー焙煎からということになりました。
明日の営業再開に備えて、酵母の調整や計量もするのですが、その前にコーヒー焙煎です。
昨日まで休んでいましたから、あの手のかかるジョアキン豆も、3人でたっぷり1時間かかって選別しました。
そうしたところへ、新潟のビオトープさんからブレンドのご注文をいただき、これで一気にテンションが上がりました。
昨日まで静かだった電話も、急ににぎやかになりました。

そんな中、初めての方からお電話をいただき、どうやらプレゼントに食工房のシュトレンを受け取って召し上がられたようで、とても美味しかったので今からでも注文可能かとのお問い合わせでした。
今シーズンはすでに終了し、すべて売り切れて在庫もないことをお伝えしたのですが、とても残念がられて、それでは他にどんなものを造っているのかとお尋ねなので、いろいろご案内申し上げました。
うちのような仕事をしている者にとって、こうした形で新しいご縁をいただけることは、願ってもない一番の理想的展開ですから、新年早々幸先の良いことだと喜んでいます。

食品に対する信頼が揺らぎ続ける昨今、この一年も昨年同様に、自分の造るモノに対する誠実さ、その一点に心血を注ぎたいと思っています。
皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。



今日は散歩に出た折、蕎麦畑の切り株が雪の上に飛び出している様子が妙に面白かったので、写真に撮ってみました。
今年は、今のところ雪が少なくて、いつもならこんな風景が見られるのは春先です。
会津も暖かい冬を過ごしています。

明日からお仕事

お店の休業は明日(7日)までですが、仕込みの仕事はすでに今夜から始まっています。
明日は、朝から一日再開に備えて作業開始です。

実は、お休みの間にホームページを大々的に改装しようと思っていましたが、とんでもなく大手間を食いそうなので、今回はあきらめました。
やっとのことで、「パンだより・39 初春号」を出すことが出来ました。
ホームページ上に公開していますので、ご覧いただければ幸いです。 <こちら>からご覧いただけます。

今日は、お休み最後の日ということで、連れ合いと一緒に日頃お世話になりっ放しの「駅カフェ」さんへ、ご挨拶を兼ねてお茶を飲みに行って来ました。
偶然にも、食工房のお客さまお二方に同時に出会い、同じ席でご一緒しました。
いつもながらクラシカルで洒落た雰囲気の店内は、行く度に写真を撮りたくなります。
今日はカメラを持っていたので、ちょっとお店の雰囲気が伝えられればと撮影してみました。
「駅カフェ」は今の季節、夏のような人出はなく、逆に静かに会津の雰囲気に浸りたいという熱心な会津ファンの方にとっては、一番いい時期だと思います。
そうですね・・・。列車で辿り着いて、駅カフェでお茶を飲む・・・、今思いつく一番のおすすめです。




実は、ここのガラス窓がとても素敵です。
<こちら>もご覧ください。

32年前に語られた「食糧危機」

食工房

古い雑誌からは、その時代の流行など貴重な情報が沢山得られて、とても興味深く面白いです。


食工房

質的貧困の問題にも触れた貴重な意見も・・・。

昨年末、おせち料理をこしらえていた時のことです。
毎年引っ張り出してくる料理本が一冊、「栄養と料理・1976年1月号」です。
私たちが結婚したばかりの頃に、連れ合いが買ったものです。

以来毎年、年末になると台所で開かれたこの本は、今では年期が入って紙の色がすっかり焼けて変わってしまっています。
我が家のおせち料理は、この本を参考にしながら我が家流の手加減を加えて造っています。

さて前置きが長くなってしまいましたが、実はこの本には、「気にかかる食糧危機・私たちの食生活はこれからどうなるか」という特別記事が掲載されているのです。
今までに何度も目に入っているはずなのですが、昨年末はその見出しが妙に気になり、久しぶりに読み返して見ました。

今から32年も前に取り上げられた食糧危機の話題がどんなものだったか、ここ2、3年注目されるようになって来た、世界的な食料不足とわが国の食料自給率の低さの問題に通じる指摘があったかどうか興味津々でした。

32年前というと、まだ先の大戦の戦中戦後の食糧難を体験して人たちが沢山いて、食べる物を粗末にするなという戒めは、世の中の常識として失われていなかったと思います。
そういう先人達の努力によって豊かになったと言われた時代に、早くも食糧危機を予見する意見があったにもかかわらず、今、深刻な食料問題を前にしている私達には、反省すべき点が沢山あると思います。

その記事の中では、日本の食糧自給率・カロリーベースが50%を割りそうだと指摘されているのです。
そして、国家間の食糧事情の格差のことも問題視しています。
アメリカや日本などの豊かな国の摂取カロリーと、アフリカなど貧困国の摂取カロリーに、どれほどの格差があるかということにも触れています。

さらにこの時代、遺伝子組み換え食品は全く現実のものではありませんでしたが、それでも何か、今までは食料ではなかったものを食料として実用化することも必要になって来るだろうと結論しているのです。

それから32年たった今、私たちが迎えている現状は、食料自給率・カロリーベース40%、穀物自給率27%、加えて世界的な食糧不足。
一体この間、私たちは何を目指してきたのでしょう・・・。

そして最近のニュースでは、野菜工場構想を国家が支援することが本決まりになるようです。
土の上で自然の計らいに依存して生産するのに比べて20倍の生産量があり、天候不良などのリスクもない確実な食糧生産が可能だと結論しています。

果たしてこういう発想なり道筋が正しいのか・・・?私にはとてもとても疑問です。
>私には、工場で生産された食料を食べる私たちと、巨大なゲージで管理飼育されている家畜の姿が重なります。

自然であること、自然の計らいから逸脱しないことの大切さは、時に先端的な科学技術の前に無力に見えますが、たとえ宗教と言われようと哲学と言われようと、最後には科学自身がそれを証明するに違いないと私は思っています。

2009年が、良い年でありますように・・・

この年末も、昨年と同じように過ごしています。
昨日、この屋敷内にあるお稲荷さまに御餅を差し上げて、そして今日はまた大雪です。
雪国のお正月らしい、と私が勝手に思っているだけかも知れませんが、とてもいい風情です。
家の中には、取り込んだ大根と白菜が沢山、じゃがいももかぼちゃも、そしてお餅。
パンも残っています。
雨露しのげる家があって、暖かい寝床があって、寒くない程度に着るものがあって、そして食べるものがあれば、これで十分。


たった今、そばを打って皆で食べました。
後片付けが終わったら、あとの何時間か、静かにこの一年のことをふり返ってみようと思っています。


来る2009年が、どなたにとっても良い年でありますよう祈念いたします。


この一年間のお付き合いに感謝!

やっと一息


 午前中、餅切りをして袋詰め。



 午後は、娘たちがパイを焼いていました。


 


昨日から年末のお休みに入っていますが、二日目の今日も終わりに近づいて、やっと一息という感じになりました。
明日には、ようやくエンジンが止まるかなと思っています。
こうやって次第にテンションが下がるにつれ、日頃いかに緊張感が高いかが見えて来ますね。
久しぶりに今日の夕食は、口に入れる度に、食べているという実感がこみ上げて来て幸せでした。
休息の大切さを改めて思います。
娘たちも、久しぶりに遊び心を発揮して、正月に誕生日を迎える兄のために、星型パイとアップルパイを焼いていました。



さてこの一年をふり返って、何が一番の幸せかと言えば、皆さまのご愛顧で食工房の仕事が順調に回って、無事に一年の終わりを迎えたことです。
いろいろと不安材料の渦巻く世の中で、とりあえずもこうして落ち着いていられることに、改めて特別の感謝を申し上げたいと思います。



いよいよ明日は大晦日、恒例のそば打ちで締めくくります。

昔とった杵柄


 



 


今日は、餅をつきました。
昨日までパン屋でしたが、商売変えをして?今日は餅屋です。
子どもの頃から餅も餅つきも大好きで、中学生の頃には杵を持たせてもらって、10臼も搗いて気勢を上げていました。


20年余り前のことになりますが、商売の一環で餅つきもやったことがあり、これはさすがに餅つき機でしたが、のしたり丸めたりはもうお手のものです。
最近は一年に一回きりの餅つきですが、手はちゃんと覚えています。


つい3年前までは、杵臼でやっていたのですが、息子たちが独立していなくなり、この季節にも戻らなかったりするので、今は餅つき機でやっています。
今日は、もち米15㎏、一斗餅をつきました。


どなたも杵つきの方がいいと言うのですが、餅つき機にも裏技があって、なかなかどうして杵つきに負けない口当たりを出せるのです。
とは言え、餅つき機だと、あまりにもあっさりと片付いてしまうので、人手さえあればにぎやかに杵臼でやりたいものですね。
餅つきは、昔からイベントでしたからね。


と言うわけで、お供えと餡ころ餅とのし餅が出来ました。
今日の夕食は、搗きたての餅を入れた汁をおかずに、売れ残りのパンを食べるという、多国籍メニューです。


そうそう、それで今日は29日でしたね。
人によっては、9は=苦に通ずると言って、この日には餅を搗いたりしない慣わしのようですが、私は29はフク=福と解釈しています。
それより何より、あまり気にしていません。
吉凶は、己の内より生じるものと受けとめています。


明日は、のしもちを切って袋に詰め、これも冬の間の保存食です。
あと二日で今年もおしまいです。

雪に対する思い・よそ者の会津考 vol.6

今頃の時期、会津の地元の方と話しをしていると、必ずと言って良いくらい耳にする台詞があります。
「雪なのいんねぇ!(雪などいらない!)」「雪さえなければなぁ・・・」、この他にも雪は嫌だという意味の台詞を、幾度となく耳にします。

確かに、確かに、あの雪が降り出す前に間に合うようにと、冬支度に気を揉む日々と、降って後は毎日の雪かたしの大変さのことを思うと、雪はいらないというのも偽らざる心境かと思えます。
でも一方では、「降らないと落ち着かない。」とか「根雪になってしまえば、落ち着くから・・・」と、それもまた本音のようです。

それでは、本当に雪を楽しみにしている人はいないのかなと思っていたら、やはりいたんですね。
昨日も、お客さまの一人は、毎年雪が降ってくるのがうれしくて、季節になると朝起きるのが楽しみだと言っていました。

まあこんな風に、雪国の人にとって雪は、いろいろな思いが交錯して、悩ましくまた楽しみなものであるようです。

では南国育ちの私が、雪に対してどんな心境かと言うと、5年居る間に少しずつ地元の方の心境に近づいて来ていますね。
大変だけど、いいなぁとも思います。

会津の冬の空は灰色に曇っていることが多いですが、雪に覆われた地上は、家の中まで意外に明るいのです。
この明るさがあるから、灰色の空にも嫌気がささないのかなと思っています。
もし、また太平洋側で暮らすようになったら、きっと雪のない冬景色にがっかりするに違いないと思いますね。

やっと、ここ3日前くらいから会津も本格的な降雪になり、もうすっかり銀世界になりました。

冬こそ会津へ!

改めて、お誘い申し上げます。