月別アーカイブ: 2020年10月

今日も熊来てますヨ!

今朝も熊の出没の痕跡を見つけました。
食工房からほど近い道端の柿の木にやって来て、柿を喰い荒らしました。

で、先ずはこの前の熊捕獲後の顛末、区長が役場に正しに行ったところ、担当者が席を外していて別の人が対応、その際の説明では殺処分したとのこと、「間違いありませんね。」と念押しするも「間違いありません。」とのお返事。

ところがが今朝の熊出没の一件を知らせて置こうと私が役場に電話を入れ、いろいろしゃべっている中で、先日の熊を実は殺処分出来ずに県境の山の中に放獣したことを確認しました。

食い違う説明、一体どうなっているの・・・?
次は、区長がもう一度正しに行って、経緯と責任の所在を確かめることになりました。

その後午後になって、今度は件の箱罠を仕掛けた高野地内の柿の木に、新しい熊の食害の痕跡を見つけました。
こちらも間違いなく、昨夜から今朝にかけての出没です。

特大の糞も残しており、その大きさからすると、あの大きな足跡を残した熊と同じくらいの大熊に違いありません。
同じ個体か別の個体かは、今のところ分かりません。

先日罠にかかった個体も、体重が推定150kgを超えるくらいの巨大熊だったそうですから、そいつが早くも戻って来たのか・・・?でなければ、まだ他にも大熊がいることになります。

一体何頭いるんだ!
これじゃまるでサファリパークの中に暮らしているようじゃありませんか。
しかも丸腰で。

ですから今日も、熊対策に時間を割かざるを得ませんでした。
その一つは、熊の側から分かるような、人間の縄張り宣言をする作業です。

今日は、新たに別な個所で焚火をして煙を立て、煤と灰の臭いが残るようにしました。

熊の歩く道が、この一ヶ月くらいの間にかなりな程度分かって来ましたので、遠ざけたいポイントを決めて縄張り宣言をして回る作戦です。
街中と違って、周りは皆さん農家ですから、こうしたことには理解があるし協力もしていただけますから、効果も上がると思います。
見方を変えれば、それだけ獣害が深刻だと言う証でもあるのですね。

一方で、コロナのことも忘れてはおりません。
感染防護にも手を尽くしています。

本当は、不当にも半ば地位を失墜させられている次亜塩素酸水のことも書きたいのですが、またいずれの機会に。

とまあ、あまりにもいろいろなことがあり過ぎて、時間の感覚がおかしくなってしまうようです。
明日はどんな一日に。。。?

一週間が早いです

何だか慌ただしく時間だけが過ぎて行きます。
もう早やくも明日と明後日は定休日です。

でも、ちょっと一息・・・はついていられません。
これからも安全に食工房の仕事を続けて行くために、徹底した熊対策を敷く必要があります。

だって、発酵中の酵母種やパン生地の匂いは、この上もなく熊の食欲をそそる匂いですから。
一度でも味見されたら、もうここで仕事を続けることは出来なくなります。
ですから、毎日緊張しています。

高野の旧店舗の時だって、本当はけっこう危なかったはずですが、私たちの方にその認識が欠けていたので、知らぬが仏で呑気なものでした。
それに熊の方だって、今よりは人に対して警戒心があったような気がします。

それが最近では、熊の質が悪くなったと言うか、人の存在を気にしなくなっていますね。
欲しいものを見つけたら、人が居ようが居まいが気にせずに自分の獲物にしようと近づいて来ます。

今日も、道路沿いの柿の木に大きな熊棚が出来ているを見つけました。
激しく枝を折られたその様子を見ると、欲しいものを手に入れる時の強引さがよく分かります。
それが分かったから、本当に怖いのです。

だから、頭を使わなくてはなりません。
力づくで敵うわけはありませんから。

熊に、食工房を、あそこは、あの人たちは、実は危険かも知れない・・・と、勘違いさせる作戦を考えなくてはなりません。
そのために、危険な賭けに出なくてはならない時もあるわけですが、実はそうやって人類は獣たちを騙して、自らの安全保障を勝ち取って来たのです。
そしてそれも、何かこれさえあればという決定的な方法があるわけではなく、いろいろな場面でいろいろな方法を用いて獣たちに勝利する方法を試してきたというのが、人類の生存の歴史です。

今の世に生きる私やカミさんや娘たちには、本当に乏しい経験と知識しかありませんが、その代わり例えばセンサーライトやトレイルカメラがあるし、インタ―ネットによる情報収集で学ぶことも出来るし、短い間でしたが山暮らしの経験も積んだし、それらをつなぎ合わせて何とか役に立てようとしています。

どこまで太刀打ちできるか分かりませんが、命懸けてやるしかないですね。
と言うか、生きるってことは、本来そういうものだと思うようになりました。

さて明日はどんな一日に・・・。

気落ちしているわけには行きません

全く憤りに堪えない今回の顛末、お隣近所の方はもちろん集落の方々はどなたも憤懣やる方ない様子でした。

しかし、ここで気落ちしてばかりはいられません。
自分の命は自分で守らなければ・・・。
それも、自分たちに出来る方法で。

今日は午後の時間を使って、周りの草藪を少しでも減らそうと、刈り払い作業をしました。
そして、以前作業した時に残っていた篠竹や立木の枝などを燃やしました。

竹の弾ける音が、まるで爆竹のように止み間なくあたりに響いていました。
火と煙と爆音で、獣たちは遠くにいても異様な気配を感じたことでしょう。

夕方作業を終える時に小さな火種を残し、上に青草を積み上げて煙が出続けるようにして置きました。
抑止効果はあると思っています。

そしてその間にも、食工房には次々とご来店のお客さまが見えました。
私は、一部の方しかお目にかかれませんでしたが、改めてこの場を借りてご来店の御礼を申し上げます。

明日も、半日食工房の仕事を、あとの半日は今日の続きの作業をする予定です。

熊捕獲、しかし・・・

昨夜から今朝の間に、高野地内にしかけてあった箱罠に熊が一頭入りました。
大きな熊でした。
いつものように殺処分されるものと思っていましたが、それがとんでもない顛末となり懸念しています。

事の始まりは、警察署が人家に近過ぎるため発砲するなとのお達しがあったことでした。
夕方までかかって、やっとのことでオリに入れたまま安全な場所まで運んで処分する方法が決まり、クレーン付きのトラックなどが手配され作業が始まろうとしたところに、警察署長から殺処分停止の指令が入り、県境の山の中に放つことになったということです。

重大な影響を受けるかも知れない住民の我々に何の相談もなく、そうしたことが決定されたことに、集落民一同大変大きな懸念を抱かざるを得なくなりました。
一体、誰にそのような権限があり、どのような経緯で決定に至ったのか、問いただしてみる必要があるので、区長が明日にも電話をすることになりました。

今回の一件で、熊のことをよく理解していない人が関わることが、いかに市民を危険に晒すことになるか、それが分かって脱力、愕然とする私です。

山に放しても、そこには別の熊がテリトリーを持っているのですから、そう易々と山に戻れるわけはありません。
それに熊という生き物は、自分が生まれ育ち居場所として来た土地と深い絆を持っています。
それは、人間の我々には想像が付かないくらい強いものです。

ですから、たとえ遠い場所に放されても、何とかして元居た居場所に戻ろうとします。
犬よりさらに数倍鋭いと言われる嗅覚を頼りに、また卓越した方向感覚を頼りに、多分数日あれば帰って来る可能性大です。

そして、罠にかかり体を傷めたことで一層用心深く、且つ人に対する敵対心を育ててしまったかも知れません。
人里に近寄り過ぎた熊は山には帰らないし、いつか人命に危害を及ぼす可能性が大きいのですから、確実に命を絶っておかなくてはならないのです。

そんなことも、分からない人には分からないのだろうな・・・。
実際に熊と至近距離で暮らして見れば、少しは分かってもらえるでしょうか・・・?
何だか、今夜は絶望的な気分です。

シュトレンのご予約、受付開始

熊出没に対応を強いられ、すっかり余裕を無くしていました。
例年10月1日からご予約の受け付けを開始するのですが、準備が間に合わず、本日やっと開始のお知らせに及ぶ次第です。

今年のシュトレンは、昨年末に試作品をつくって沢山の方々に試食していただいた、ライ麦バージョンとスペルト小麦バージョンのうち、得点数の高かったスペルト小麦バージョンを採用して正式リリースいたします。

ベースになるパン生地の部分にも、特別のこだわりをもって臨みます。
今まで以上に味わい深いシュトレンになるはずです。

皆さまからのご予約、ご用命をお待ちしております。
お電話、ファックス、メールで、あるいは店頭にて直接、またお葉書や封書にてお便り方々のご注文も大歓迎です。

ご予約の受け付けは、12月15日までにお願いいたします。
出荷お引き渡しは、11月下旬から開始いたします。

どうぞよろしくお願いいたします。

さつまいも豊作

食工房

これで全部です。
一緒に置いてあるかぼちゃと比べた芋の大きさ、結構な大きさだとお分かりいただけるのでは・・・。

ここ二三日かけて、少しずつさつまいもの収穫を進めて来ました。
旺盛な地上部分の生育ぶりから見て、芋の出来は悪くないはずと思っていましたから、収穫が楽しみでした。

猿除けネットの効果もなかなかのもののようで、被害に遭うことなく収穫期を迎えることが出来ました。
中島第1圃場の一角の25㎡程度の面積に50本の苗を植えたのですが、100kgを超える収穫があったと思います。(目方をちゃんと量ったわけではありません。)

これで柚子きんとん丸の製造が確実となりました。
かぼちゃあんぱん同様、3年ぶりです。

かぼちゃあんぱんを年内で一区切りして、来年早々から柚子きんとん丸の再開となります。
どうぞお楽しみにしていてください。

ターニングポイント

昨日も今日も、それも朝に晩に、市の防災無線のスピーカーが報じるのは、熊の出没のことです。
中には猪の出没のこともあります。
山間に限らず、街中でも人家の直近でも、所構わずです。

何と言ったら良いのでしょう、野生動物と人間社会との関りに置いて、ある意味ターニングポイント、つまり引き返すことの出来る最終地点を越えてしまったかも知れません。

動物たちの態度は、明らかに変化しています。
人に対して、遠慮が無くなったと言ったら良いかも知れません。

人が日常的に活動している領域でも、時間を選び状況を選んでどんどん侵入し歩き回っています。
窓を開ければすぐそこの見える場所まで来て、庭の柿の実を食べ大きな糞を残して行く熊がいます。
野生動物にとって、糞をするのは落ち着いて安心している証拠だそうですから、もはや人家の直近がそんな場所になっているということなのですね。

熊の足跡を見れば、熊がどんな気分でそこを歩いたかが分かると言われています。
私も、おぼろげながら少し分かるようになって来ました。
例えば、どっしりと落ち着いていたか、ビクビク緊張しながら来たか、そんな様子を窺い知ることが出来ます。

人の日常的な生活圏に野生動物の侵入を許すのは、本当はあってはならないことです。
それは、動物の側から見ると、人間の敗北と映ります。

相手が熊や猪、またニホンザルなどの大型獣の場合、人命に危険が及ぶ可能性大です。
第一、日々の生活に深刻な支障が出ます。

以前は街はずれの山間地の特殊事情に過ぎなかった野生動物の侵入が、今や街中の駅前のような場所でも起こっていることを考えると、最初に申し上げたターニングポイントを越えたかも知れないという意味をお分かりいただけると思います。

もしそれが事実だとしたら、我々の社会は今後、野生動物との付き合いに悩まされ続けることになります。
解決への道は遠く、社会的経済的負担も小さくは済まないでしょう。

今のうちに・・・という段階は、もはや過ぎ去ってしまったと思っている私です。


明日と明後日、食工房は定休日となっております。
お間違えのございませんよう、よろしくお願いいたします。

季節の便り

今日は曇り空ながら時折日も差し暖かい一日でした。

取り立てて何事もなく一日が過ぎてゆくのかと思いきや、カメムシが全く突然越冬に向けて家の周りに集まり始めました。

完璧な気密のアルミサッシ窓も、開け閉めするためのレールと戸車、上部のレールとスリットの間にはスムーズに動くためのクリアランスが必要ですから、その隙間からちゃんとカメムシが中に入って来ます。

うーむ・・・、ちよっとだけ憂鬱な存在かも・・・。
あの臭いは、どうしても慣れることが出来ません。

東南アジアの方は、あの虫を好んで食するそうですね。
あの臭いも、ハーブやスパイスの感覚でOKなんだそうです。

とんでもない季節の便りが届いた気分。
でも、今度の冬は、案外早く急に寒くなって来るのかも知れません。

そんな一日、食工房の仕事をこなしつつ、空いた時間に暖房機のメンテナンスをしました。
石油ストーブを外に運び出して、エアコンプレッサーで埃を飛ばし、雑巾で拭いてきれいにしました。
それから外で点火してしばらく燃やし、内部に残っている汚れや臭いを飛ばしました。

それから温水暖房機の室内機のクリーニングもやりました。
室外機は、昨シーズン対震安全装置の感震センサーの不具合で、パーツ交換したことをこのブログでもご報告していますが<参照>、室内機は特に故障もなく内部に溜まった埃を飛ばしてクリーリングするだけで済みました。
夜気温が下がってきたところで作動テストをしましたが、6台ある室内機全てトラブルなく動きました。

それにしてもこんな高価な設備を使えること一つ取っても、この家の前の持ち主さんにいつもいつも感謝申し上げている私たちです。
大切に使わせていただいています。

今日はその他、雪囲いの設置作業のこともチラッと頭の隅をかすめる、そんな一日でありました。

熊どもよ、早く冬眠してくれ!

さすがにお客さまが・・・

昨日、熊に対応する日々のことを記事に書いて、その翌日ですからね。
他でもありません、喜多方市山都町で熊による人身事故発生と、報道されました。

多くの方が報道に触れ、山都町方面へのお出かけをためらわれたことと思います。
そのお気持ちはよく分かりますので、私たちとしては如何ともし難い思いです。
本日は、食工房にご来店くださったのは、一組お二人のみでした。

コロナも大変でしたが、獣害がこんなところにまで及んで来るに至って、いろいろ考えさせられています。

これほどまでに熊を人里に引き寄せている直接的な理由は、大方我々人間の側にあって、しかもそれを正しく認識出来ていないことが、解決を難しくしている元凶です。

良く言われるような、山のブナの実やドングリが不作のため餌を求めて人里に近づくのだと、ハンコでついたような同じ説明を繰り返すメディアの報道や一部の先生方の弁には、がっかりするのを通り越してもはや呆れています。
バカじゃないの!と。

熊は、山に食べるものが沢山あっても、人里に出て来ます。
人間が作った作物の方が、ずっと美味しくて易々と腹を満たせることを学習した熊が、すでに沢山沢山いる状況なのだということがどうして分からないのかと思います。

そして人里周辺には、放置された桑の木が沢山あり、初夏には甘い実が鈴なりです。
放置され採られなくなった柿の実も食べたい放題です。
ほとんど人が拾いに行かない場所にも、栗の木が沢山あります。
ハネ物として捨てられた野菜果実の残渣も、彼らにとってはこの上ないごちそうです。
当然、畑に植えられている物にも、積極的に手を出します。

彼らは、ほとんど奥山に帰ることはありません。
人間の存在を気にしつつも、人里を自分の縄張りだと認識しているからです。
そして、十分に栄養が足りて、どんどん繁殖しているのです。

しかし、熊をこのような生き物にしてしまっているのは、実は賢いはずの人間の行動です。
ここでも、本来熊は人を恐れる動物だと、当たり前のように言われることに大きな違和感を覚えます。

本来なんかじゃありません。
これまで、長い時間をかけて我々のご先祖が、熊とのそういう関係を築いて来たのであって、その関係を崩さないためには不断の努力が求められるものであることを忘れてはなりません。

近年、明らかに熊は人を恐れなくなっています。
だって、今は人間が熊を怖がっている状況なのですから。
熊の方は、そんな人間の行動を、とっくに見抜いてしまっています。

その昔、山の神として崇められていた熊ですが、もうその時代は終わりました。
肌身でそれを感じ取り、然るべく熊に対峙する人間がいなくなれば、そういう熊もいなくなるというだけのことなのです。

熊出没に対応する日々

今日は、やっと箱罠が設置されました。
と言っても、これで二度目。

それというのも、連日新たな足跡が見つかっており、、毎日住民課に電話をかけていました。
うるさがられたことと思いますが、仕方がありません。
おまけに今朝、あと一頭いると思っていた他にもう一頭いる証拠が見つかり、朝一で電話しました。

その甲斐あってかどうか分かりませんが、今日の午後、高野地区の外れに箱罠を設置していただきました。
その時、私も区長と一緒に立ち会ったのですが、罠設置の作業リストを見せていただいて驚きました。
山都町管内のいたるところに設置が予定されており、その数は9ヶ所に及びます。
今朝も、二頭捕獲したばかりだとのこと。

猟友会の方々は、ほぼ毎日招集がかかり、休む暇はないとのことでした。
皆さん仕事は現役引退した方ですが、猟友会の出動は基本ボランティアですから、自由な時間を拘束されるのはお気の毒と言う他ありません。

そんなお話を伺うと、例えば獣害対策レンジャーのような組織を、行政が整備して事に当たる体制が、すでに必要な状況だと私は思います。

それにしても、熊はどのくらいいるのでしょうか。
捕っても捕っても、年々増えているのじゃないかという実感があります。

自然保護や動物愛護の考え方は、本当に今のやり方でいいのか?もっとよく考えなくてはならないと、私は思っています。