日別アーカイブ: 2021年6月8日

半農半商の本分

麦ラボ

水田には青苗、麦畑はそろそろ色づく頃


麦ラボ

中島第2圃場 ライ麦


麦ラボ

手前から、第3圃場・スペルト小麦、第2圃場・ライ麦、ずっと後ろに第5圃場・南部小麦が視界に入ります。
間に隠れて見えませんが、第4圃場・ライ小麦も作付けされています。


麦ラボ

中島第5圃場 南部小麦

パン屋を営業しながら、原材料の麦を自分で作付け、つまり農業ですね。
この生業の形は、言って見れば半農半商ということになります。

どちらも、それだけで十分重く奥の深い仕事です。
それを二つ掛け持ちしている私は、欲張りかも知れません。

でも、麦の作付けに挑戦するようになったきっかけは、止むに止まれぬ事情あってのこと、それはそれまで使っていたライ麦が、どうにも納得の行かない品質低下で使えなくなってしまったことでした。

一度は、地元の農家さんに作付けをお願いしたこともあったのですが、こちらも続きませんでした。
結局、自分でやるしかないという結論だったのです。

パン屋の仕事だけでも大変なのに、農業まで抱え込んでどうするつもり・・・と言われそうですね。
まあでも、パン屋が麦のことを知っていて損はありませんし、逆にパン屋の仕事を知っているからこそ良い麦を作ることが出来るという側面もあります。

私の場合は、半分は自ら望んで、あとの半分は運命的計らいによって、農業が出来る環境とパン屋を開業出来るチャンスを同時に与えられたわけです。
どちらの仕事も、片手間に出来る仕事ではありませんから、バランスを考えながらそれぞれを極めて行きたいと考えています。

ですから、街のパン屋さんのように毎日パンを焼いて売ることは出来ません。
農作業に時間を割かなければならない時は、臨時休業することもあります。

でも、パン屋と農業、どんな比重になっても守らなければならないことは一つです。

それは、多くの皆さまに支持していただける、喜んでいただける、おいしいパンを焼いて提供することです。
日々、命を養う糧としてのパンを、心も体も元気になっていただけるパンを。