月別アーカイブ: 2021年12月

そう言えば、バター不足ってありましたね

もう10年以上も前のことになりますが、パン屋とお菓子屋にとって致命的なバター不足が常態化していました。

食工房でも、シュトレンシーズンにどうやってバターを確保しようかと、あちこちに手を回してバターの入手に躍起になっていたことを思い出します。

まあ何とかかんとか間に合わせることは出来ていたのですが、やはり前後数年間は大変でした。

それがここ数年は、バターの入手に不安はありません。
酪農家の方や乳業メーカーなどの努力のおかげでしょう、電話一本で注文すればいつでも必要な数だけ届きます。

でも、コロナ禍が長引くにつれ、別な角度からバターだけでなく原材料全般に関する供給不安が起りそうなことを知り、先行きを心配しています。
他でもありません、全世界で物流の停滞が大問題となっているからです。

小麦など穀物類、大豆など豆類、コーヒー豆、その他上げればキリがありません。
家畜が食べる飼料も輸入に頼る割合が多く、間接的に酪農も影響を受けます。

食工房は、小麦は国産に限定していますし、自家産で賄っている割合もそこそこありますから、それほど大きな不安は無いとは言うものの、外国産小麦の入手困難から国産小麦に乗り換える業者が増えれば、国産小麦粉の価格が上がって製品のコストが上昇することは可能性としてあります。

その他、ドライフルーツやナッツ類なども、今のところ順調に入荷していますが、今後のことは分かりません。

モノづくりの現場も、じわじわと足元を崩されつつあるような気がしているこの頃です。

小麦麺、おいしかった!

食工房の麦畑で収穫した「南部小麦」を乾麺加工して販売したのは、すでに皆さまご存じの通り。

9月の末に売り出して、10月の内に完売しました。
尤も、数がそれほどありませんでしたが。

で、印象に残っているのが、とにかくおいしかったことです。

茹でている時漂って来るのは、家に入った瞬間にそれと分かるうまそうなにおい。
市販の乾麺のうどんじゃあ絶対に味わえない小麦の風味を堪能出来ます。

前にも申し上げましだか、小麦麺と言っていますが要はうどんです。
でもねぇ、そのうどんがちがうのですよ。
普通にうどんと言って食べている物とのあまりの違いに驚嘆しますから。

実は、乾麺加工してもらった時の端の切り落としがけっこう沢山あって、まだ食べています。
今日の夕食は「うどん」と決まると、もう昼間から楽しみな私です。

それくらいおいしいのは、まず製麺屋さんの腕がいいことが半分、あとの半分はこれも麦の力です。

小麦麺の成功に気を良くして、今年も南部小麦を作付けしています。
来年の収穫は、もう一段収量、品質ともに上げようと、今から計画を練っています。

とうとうわが家では、うどんも畑からつくるものになりました。

麦の力

今日ご来店くださったお客さまが仰るには、いつもご購入いただいているプンパニッケルが、食工房自家産の麦に変わってから断然おいしくなったと。

また、東京のある有名なドイツパンのお店から取り寄せたこだわりのプンパニッケルも召し上がったそうですが、食工房のプンパニッケルが断然おいしいと思ったと、お褒めのお言葉です。

うーん・・・、私が自分で言うのも何ですが、そうかも知れない・・・。
「でもそれは、麦の力です。」と申し上げました。

食工房でも、自家産のライ麦が在庫切れとなって購入品のライ麦全粒粉を使用することはこれまでに何度もありましたが、その度にどうしても出来上がったパンの風味に納得が行きませんでした。
「どうしてこんなに味が違うんだ!」と。

そして違いがあるとしたら、原材料の麦以外に思い当たるところはありません。
まだまだやっと百姓4年生の私のつくる麦が、最高だとは思いませんが、出来上がるパンの風味がこうも違う以上、またお客さまの評価も合わせれば、これが食工房の麦の力なんだというしかありませんね。

プンパニッケルだけじゃありません、堅焼き黒パンも小麦丸もそれぞれ同様な評価をいただいています。

ここまで来たら、もうあとには引けません。
麦がつくれなくなったら、パン屋も止めるしかないと。

明日も栗パイをご用意

今日あたり、まさに雪国の冬の空模様でした。
雲に覆われた空、冷たい雨風、否、どうしたって気分は憂鬱になります。

でもこんな時でも、仕事柄作業場は暖かいので、好きな音楽を聴きながらパン焼き仕事に精を出していました。

この寒空の下、幾人かのお客さまにご来店を賜りました。

ただただもう、感謝しかありません。
本当にありがとうございました。

明日は、今日よりは少しましかも知れませんが、似たようなお天気模様だろうと予想しています。
それでも気持ちだけはしっかり明るく、栗パイもご用意してご来店をお待ちいたします。

オミクロン株、心配ですが、店内の感染対策は万全を期しております。


今日は、娘たちのお気に入り、初めてこれを聴いてしびれてしまった私。
作業場では、レーズンまで踊り出していました。

娘たちは、こちらが本命・・・?
しかし、いいです!

シュトレンの出荷忙しく

12月上旬、年末のご贈答品が行き交う時節、食工房もご依頼先へのシュトレンギフトの出荷、またご自宅への出荷に追われています。

この忙しさがあるからこそ年を越せるわけで、皆さまのご愛顧に感謝しつつ心を込めて荷造りし送り出しています。

自惚れをかえりみず申せば、食工房のシュトレンは、どこに出しても恥ずかしくない秀逸な製品だと自負しています。

少なからぬ方々から、他では味わったことの無いおいしさだと感激と喜びのお声もいただいています。

今後ますます精進して、製品の出来に磨きをかけたいと思います。

まだご予約いただいていない方、15日まで受け付けております。

どうぞよろしくお願いいたします。

次亜塩素酸水の空間噴霧に対する否定的見解が撤回されました

少し前のニュースになりますが、去る10月21日付で、次亜塩素酸水の空間噴霧に対する厚生省の見解が変更となり、全国都道府県衛生主幹局に向けて通達文が出されました。

これにより、これまで推奨されないとしていた次亜塩素酸水の空間噴霧は、公式に認められたことになります。

また、次亜塩素酸水を消毒剤として使用する際の「ヒタヒタにしないと効かない」「アルコールのようには効かない」「吸い込む恐れがある」などの間違った情報も訂正されました。

昨年5月の経産省・NITEの中間発表以来、本来の評価を失い封殺されて来た次亜塩素酸水ですが、今後は本来の評価に基づいて役割を果たしてくれることを期待しています。

食工房では、昨年11月末から、それまで一旦中止していた次亜塩素酸水の店内空間噴霧を再開して今に至っています。

もちろん科学的に信頼に足る根拠があると判断したから再開したわけですが、この間これについてお客さまから疑問を呈されたことはありませんでした。
また自分たち自身、何らかの健康面に関する不安も全くありませんでした。

それから、店頭ではお客さま用の手指消毒剤としてアルコールを備えていますが、中の私たちはずっと次亜塩素酸水を使用しています。

食品を扱う者として、例えばノロウイルスのようにアルコールが効かないものに対しても高い有効性を示す次亜塩素酸水は、必須の消毒剤だと考えるからです。

今後、もっともっとこの次亜塩素酸水が高く評価され普及して行けば良いと思っています。

さて明日は、また営業再開の木曜日、パン焼きの日です。
お天気は雪になると言っていますが、現在はまだ雨です。
夜半から雪になるかも知れません。
そうなった時はそうなった時のこと、ポイント2倍を適用させていただきます。

皆さまのご来店をお待ちしております。