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気持ちの良い晴天

昨日も今日も、まさに秋晴れというら相応しい気持ちの良い晴天でした。
朝からお昼過ぎまでは食工房の製造仕事をし、午後からは外に出て畑仕事をしていました。

麦の種まきがまだ残っています。
面積は大きくありませんが、種類は4種類+試験栽培数種で、そこそこ手間がかかります。

いずれの圃場も、電気柵で囲わなくてはなりませんので、種を播くだけと比較して単純に3倍の時間がかかります。
そのくらい獣害対策は手間暇がかかるということです。

まあそれも仕方が無いと割り切って、秋晴れの空の下で汗をかく気持ち良さを味わっています。
明日は、南部小麦、ライ小麦、ライ麦(追加)、試験栽培品種などを播く予定です。

それが終われば、あとはデュラム小麦で最後です。
来週には、終了出来ると思っています。

一方、先に播いたライ麦は、早や葉色が緑がかって来ていて、どんどん生育しています。
スペルト小麦は、ようやく発芽が揃ったところです。
これからグングン伸びて来るはずです。

いずれも、電気柵のおかげで荒らされずに済んでいて、今はそれが一番うれしいですね。
この実感、皆さまにも分かって欲しいと、切に思います。

さて、食工房の営業の一週間も終わり、明日と明後日はまた定休日です。
早いですね!あっという間の一週間。

コロナもずい分収まって来たようです。
感染対策の徹底、あともう少しの辛抱かと思います。
今ここで緩まないよう、ピリッと気を引き締めてまいりましょうか。

去年の今頃

一年前の今頃は、相次ぐ熊の出没に、ピリピリと緊張しっ放しの毎日でした。

9月から出没が続き、監視カメラにも映りました。
10月2日には、箱罠に熊が一頭かかっています。
それから、至近距離で柿の木に熊が上り下りする様子が、仕掛けて置いた監視カメラに映りました。

以来ずっと冬眠の季節まで、安心することが出来ずに一年が終わりました。
さらにおまけがあり、真冬の雪の中で熊の出没騒ぎも。
全く熊に関しては大当たりでした。

で、今年も春先、初夏の頃と、何度か熊の痕跡を確認していますが、去年あんなに騒いだこの季節になって、何だかピッタリ静かです。
栗もいっぱい成っているのに、食べに来た形跡がありません。

尤も、この後まだまだ熊の出没の可能性は濃厚ですから、いつ何時現れるか、それは分かりません。

イノシシも、ひと頃に比べて出没頻度が下がりました。
以前はほとんど間を開けずに毎日のように出て来ていましたが、ここ4~5日現れていません。

しかしこれも分かりません。
決していなくなったわけではありませんので。

そのような状況の下、この中島地区の耕作者6人で団体を作り、獣害対策の補助金をいただくための準備をしています。

圃場と周囲を含めた一帯を、ぐるっと一まとめに電気柵で囲って、獣を寄せ付けない環境づくりを目指します。
作物を守るためにも、日々の生活の安全を守るためにも、必要不可欠な対策です。
幸い全員の方の協力をいただけることになり、まずは順調なスタートです。

そうやって対策をすれば、獣たちは出て来なくなり、対策が手薄なところへと移動して行きます。
直接数を減らすことは出来ませんが、今のところそれより他に出来る方法がありません。

それでも、何もしないよりはずっといいので、がんばっているところです。
獣害は、やがて全国的に大きな社会問題となることは間違いないだろうと思っている私です。

覚え書き

実は昨日、私の誕生日でした。
70歳の大台に乗りました。
ここから先は、いよいよ人生の最終ステージです。

ふり返って、70年という長い時間を無事に過ごして来られたことに、ただただ感謝の気持ちあるのみです。
おかげさまで体は特に不具合も無く、これと言って不満は無く心は静か、まだまだ好奇心を失ってもいません。
この後も、パン屋の仕事に、麦作りの仕事に、その他何でも、身を粉にして働きたいと思います。

そして、誕生日を祝ってくれた息子や娘たちに、友人知人の方々に、特別の感謝を。
昨日は、良い一日でした。

皆さん、ありがとう。
この気持ちを胸に、明日もパンを焼きます。

カメムシが、白鳥が・・・

この秋の季節の進み方が気になります。

今朝は、寝部屋の窓にカメムシが2匹止まっていました。
この時期、窓際でカメムシを見るというのは、寒さが近づいている証拠です。

もう一つ気になるニュース、ここからは離れていますが同じ県内の相馬市で白鳥が飛来したそうです。
例年よりずっと早い飛来だそう。

いずれも、寒さは早くやって来ることを告げているのかも知れません。

一方で、気象庁の3ヶ月予報では、10月初旬は気温は高め雨量は少なめと出ています。
麦の種まきをこの時期に当てようと計画しています。

果たしてどうなりますことか?その時になれば分かるのは当たり前ですが、種まきするにも段取りというものがありますから、前以て分かっていた方が良いに決まっています。

自然現象から得られる情報、気象庁の発表する科学的な情報、それらを総合的に判断しながらなお且つどんな時にも臨機応変に対応する、これが賢い百姓の心得と覚えています。

そしてパン焼きは、気温や水温、生地の管理温度、発酵時間など数値測定と制御など科学的アプローチで、狭いピークにピッタリ合わせなくてはなりません。
手を抜かず、正確にやることが何より肝要とは言え、こちらも百姓とは違った意味での臨機応変な対応が求められます。

どちらの仕事にも一番に求められるのは、職人気質でしょう。
私たちは、それを食工房病と呼んでいます。

もうすぐ種まき

明後日は秋分の日ですね。
ここ東北会津では、お彼岸の頃に麦を播くのが丁度良いと覚えています。

もちろんその年によって季節の進み具合が違いますから、多少の前後はあります。
昨年は、寒さが早くやって来るかも知れないとの予想があり、今頃はもうほとんど播き終えていました。

結果として、降雪前に育ち過ぎてダメージが大きかったものですから、今年は少し遅らしています。
今はまだ圃場の整備をしているところで、電気柵の設置のために圃場の周りをきれいにしています。

草を刈り払い、焼き払い、丸刈りの坊主頭のような状態です。
場所によっては除草剤も噴霧しています。

電線の下のクリアランスは20cm、油断しているとすぐに草が伸びて接触しますから、シーズン中は草が生えないように除草剤を使わざるを得ない箇所もあるわけです。

まあでも、そうやって見通しが良いと、獣たちの方でも出て来難いので、いいといえばいいのですね。
ただね・・・、道端のちっちゃいスミレとか、楽しめなくなりましたね。
どの道、イノシシがガボガボに掘り返すのですから、道草なんか無くなってしまって酷いものですが。

まあそうやって電気柵で囲っておいてから、もう一度耕耘して、それからやっと種まきです。
食工房の仕事もこなしつつ、合間合間に少しずつ進めています。

またイノシシ来た!

麦ラボ

中島第4圃場 足跡


麦ラボ

中島第4圃場 掘り跡


麦ラボ

外回りの法面もグチャグチャに掘り返されています。
雨が降ったら、土砂が流出します。


麦ラボ

中島第2圃場

昨夜から今朝までの間に、複数のイノシシがやって来て、そこらじゅうの畑の中を歩き回り掘り返しました。
きれいに整備した各圃場は、足跡だらけ掘り跡だらけで、それはもう酷いものです。

まあ、種まきまでにはもう一度耕耘するつもりですから、それを目途に電気柵を回しますが。
それにてもやってくれますね・・・。
監視カメラにも二頭のイノシシが映っていました。

これでもう中途半端なことは出来なくなりました。
徹底して防御しなくては、作付けは出来ません。

ただでさえ忙しいのに、全くなんて奴らだ!

でも、家のさつまいもは、電気柵のおかげで一切被害はありません。
そうです!一欠けらだって喰わせません。

隣のおばあちゃんの畑のさつまいもを、一欠けらも残さず喰ったのですから。
家でとれた分から、隣のおばあちゃんにいくらか差し上げようと思っています。
小さな欠けらは、畑にすき込んでしまいます。

とりあえず電気柵は有効ですが、これだけでは根本的解決には至りません。
やはり、数を減らさなくちゃ!
でも、一体どうやって・・・?

日が短くなって来ました

このところ一日一日、日の暮れが早くなっているのを感じます。
秋がやって来るのですね。

「秋の夜長」と言う言葉もあります。
日が暮れてからの時間もまた味わい深いのが秋、と言うわけですね。

虫の声、月明り、星明り、ひんやりした風にあたりながら、ほんの少しだけアルコールをいただくのもいいかも知れません。

書(フミ)読む窓も 我が窓
瑠璃の床も うらやまじ
清らなりや 秋の夜半
月はあるじ 虫は友

おおわが窓よ
楽しとも たのもしや

<埴生の宿より>

一方で、獣たちの時間が長くなるわけで、こちらはちょっといただけません。

まあでも、いつだかに申し上げましたが、月夜の夜には熊たちもきっとこの月を愛でているに違いないと、今でもそれはそうかも知れないと思っています。

ウサギもキツネも、一瞬我を忘れて空を見上げているかも・・・とも。

イノシシはどうなんですかね?
夜空を見上げますかね?ちょっとキャラが違うような気もしますが・・・。

さてさて、日の暮れが早いということは日の出は遅いというわけで、明日は定休日明けのパン焼きの日、一仕事終わってもまだあたりは薄暗いのですね。

でも、暑くなく寒くなく、過ごしやすい気候の今頃は、何をするにも気分がいいです。

おいしいパンが焼けると思います。

明日も、皆さまのご来店をお待ちしております。

秋の気配

今日は、吹いてくる風のにおいが秋のにおいでした。
久しぶりに嗅ぐそのにおいに、これまでに幾度も過ぎて来た数々の秋の風景が脳裏に浮かびました。

何だかうれしくて、張り切って食工房の仕事をこなし、午後からはライ麦を播く予定の圃場の二度目の耕耘をしました。

トラクターを運転しながら、若い頃には想像もしていなかったような晩年を過ごしている今の自分に驚きつつ、否、悪くないゾ!と呟く私でした。

土が本当に気持ち良くほぐれてくれて、努力が報われていることが分かるのですね。
もうすぐ種まき、それが終われば百姓4年生進級です。

なおイノシシとの戦いも継続中。
学年が進めば、より難しい課題が与えられるのが学びの場の常ですから、今度は獣害対策も加わるというわけなのですね。

がんばります。

さて、明日と明後日、食工房は定休日となっております。
お間違えのございませんように。

コロナ禍に一区切りつけるために

この半月ほどの間、一日当たりの新規感染者数が減り続けています。
ピーク時の半数以下です。

人流は決して減ったとは言えない状況で、これだけ減少しているのは、もう疑うことなくワクチンの効果だと考えられます。
スタートの遅かった我が国のワクチン接種ですが、もはや世界でも進んでいる方の5本指に入ります。

素晴らしいと思います。
これを成果と言わずして、何と言うのでしょう。

一方重症者数や死者数は、まだまだ予断を許しませんが、新規感染者が減少すればそれに連動して半月後くらいから大きく減って来るのではないでしょうか。

一人も死なせない!と言う考え方の人には受け入れられない見方だと思いますが、世界的に見れば、日本の感染者数や重症者数そして死者数は、世界の中でも断トツに少ない方です。

さて、せっかく今減少傾向に転じた新規感染者数を、この後も一本調子で減少させるために何が必要でしょうか。

先ず第一は、ワクチン接種をどんどん進めることですね。
ワクチン接種、任意ではありますが、是非とも受けていただきたいと思います。
あなたのためだけじゃありません、周りにいる大切な人たちのためにも。

その次に大事なのは、感染対策を持続することです。
政府や自治体などの公的な感染対策はもちろんですが、もう一つ忘れてはならないのは、私たち一人一人が実は感染対策の主役だということです。

つまり、マスクをするのは私でありあなたであるということ、手指の消毒も行動の自粛も、私がそしてあなたが責任を持つべきことに違いないのです。

ワクチン接種がもう少し進めば、状況は大きく変わると思います。
様々な行動制限も不要となるかも知れません。

その場合でも、世界にコロナウイルスが蔓延している限り、基本的な感染対策と言うか警戒だけは忘れない方がいいかも知れませんが・・・。

いずれにしても、日本の状況を良くするために、最後の一押しは私たち一人一人が自ら実行するものであることを、多くの方に自覚していただきたいと思っています。

晴天が続くようです

雨が多くて頭を抱える日々でしたが、今日は曇りから晴れへ、明日からしばらくの間晴天が続くようです。

まあ、そうですね。
いつまでも止まない雨って、ありませんから。
と言うか、自然の計らいに逆らわないで、ただ乗って行けばいいだけなのかも知れません。

と言うわけで、圃場も急速に乾いて来ています。
ニ三日後には、耕耘可能なくらいまで乾くでしょう。
種まき前、二度目の耕うんをしたいと思っていましたから、ちょうどいいのですね。

田んぼをやっている人は、早生種の稲刈りに取りかかれるでしょう。

一方、イノシシは神出鬼没にあちこちを歩いて、田畑を荒らし回っているようです。
電柵を張っているところは免れますが、対策していないところは無残な光景です。

しかし、一度は酷い目に遭わないとその気にならないのが人の常と言うわけで、来年はこのあたりでも一気に電柵エリアが広がりそうです。

コロナ禍の今、ウイルスとの戦いはもちろんですが、この田舎では獣たちとの戦いも重要課題なのですね。
気を抜いてはいられません。