中島通信」カテゴリーアーカイブ

この台風が過ぎるまでは

いやはや何とも落ち着きません。
他でもない台風10号が、九州に接近中です。
四国も影響を受けています。

皆さまご存じのとおり、私の郷里は高知県です。
実家には妹が、そして県内のあちこちに親戚、友人知人が数多く暮らしています。

そして九州には全県に、食工房のお得意さまあるいは友人知人がいらして、これからどんな被害に遭われるかも知れないと、気を揉んでいるところです。

かと言って、全くの話し何が出来るわけではありません。
だからですね、この無力感は。

この台風が通り過ぎるまでは。遠く離れた東北会津の地より、ただただ祈るのみです。
どうか皆さま、ご無事で・・・。

今日は、汗をかかなかった

昨日あたりから曇り空から時折雨、今日も日差しは無く雨粒も落ちて来ました。
気温はずい分下がって、今日は外に出て何かしていても汗をかくほどになりませんでした。
いやー楽ですね。

そして今日は、集落の熊野神社の例大祭神事が執り行われ、会計役の私は、お供え物の用意をしたり、宮司さんに差し上げる御初穂や諸々会計の用を果たすために、食工房の仕事を休んで出席していました。

農村地帯の集落は、およそどこに行っても祭礼行事をとても大切にしていて、集落内のどなたも何らかの役目を帯びて居たり、いろいろな負担を引き受けたりします。
どなたもそうしたことに疑いを入れるということがありません。

都会の暮らしに慣れてしまった人には、こうした行事が非合理的に見えたり、お札をいただくのにお金を払うのなら自分は要らないと断ったりする例も聞き及んでいます。
しかし、この集落の方々は、どなたも神事を軽んじるような言動をすることはありません。

農業という仕事が、一面自然界との濃厚なつ付き合いによって成立するものであってみれば、これは何も不思議な事ではありません。
私も、ここに来た当初から、家の裏手にある屋敷稲荷に毎日のように参拝しましたし、熊野神社にも年に何度か手を合わせに行きました。

土と向かい合っていると、周りの者すべてが神さまだという気持ちになりますね。
もちろん熊も猿もイノシシもです。
彼らは、私たちに時に危害を及ぼしますが、そういう時にはそういう時の付き合いをするだけです。
彼らに神性を感じることと、時にこちらから危害を加えたり威嚇して圧力をかけることの間には、何も矛盾はないと思っています。

ただただ、自然はありがたい!ここの暮らしはありがたい!と、いつも思っています。

猛暑の次は台風

ここ数日の暑さと言ったらありませんでした。
会津が全国でも一番の最高気温を記録したそうですから、それもうなずけます。
外にいても家の中(冷房はしていない)にいても。たらたらと汗が流れます。

今日は食工房でビスケット焼きの作業をしていましたから、オーブンの排熱で作業場は物凄い熱気でした。
一体何度になっていたことやら、正確に測っていませんから分かりませんが、40℃あっても不思議はない環境です。

一方、南の海上では台風の動きが気になります。
今度の台風9号は、福島への影響は微妙なコースですから、油断することなく注視していたいと思います。

麦の種まきを控えている9月は、台風の影響次第で臨機応変な対応を迫られることになりそうです。
と言うか、農業はいつだって臨機応変でやるものです。
いろいろ大変ですが、麦づくりだけは手放したくないと思っています。

とにかく暑いので

今日も猛暑でしたね。
こちら東北会津でも35℃を超える猛暑となりました。

とにかく暑いので、何をやっていても息が切れます。
こうした暑さに耐える体力も若かった時のようには行かず、年齢を感じる瞬間もありますね。

それでも山間のこのあたりでは、日が落ちれば急に気温が下がって過ごしやすく、早朝はとても気持ちの良い時間です。
比べて日中の猛烈且つ暴力的なほどの暑さです。

どちらさまもくれぐれもお気をつけてお過ごしください。

そろそろ休業も終わりにしないと

麦ラボ

炎天下で圃場の整備、さらに暑いうしろのハウスではきゅうりの収穫の真っ最中。
農家は皆、暑さとの闘いです。

実は、ガラスのショーケースが出来上がって来ていません。
カウンターテーブルとレジ台も一緒に取り付けてくださることになっているので、それが入ればあとは天井から透明フィルムのパーテーションを取り付けて完成となります。
まあ、そんなにしないうちに出来上がって来るでしょうから、私はパーテーションの準備に取り掛かっています。

営業再開と同時にいろいろなことが予定されていて、一気に忙しくなりそうです。
かぼちゃあんぱんの再開、ライ麦とスペルト小麦の切り替え、クッキー類など焼き菓子の在庫の充実などです。
通信を出せていないので、それもやらなくては・・・。

そして麦の種まきも控えています。
この休業期間中に、圃場の整備を進めていましたが、大体いいところまで終わっています。
あとは、種まき直前にもう一度耕うんする予定です。

営業再開まであと一息です。


宮古群本体と2匹のはぐれ猿

先月7月27日に侵入して来て農作物に被害を及ぼした猿の群れ(宮古群60頭)が、再び接近して来ました。
今日の夕方、辰ヶ原地区に現れました。
間髪入れずに追い払いを実施しましたが、まだ近くに潜伏しているようです。
そして、先月やって来た時に群れからはぐれて取り残された子猿2匹が、この中島地区の藪に潜んでいて時々出て来ては農作物をつまみ食いしています。
ただこの猿たちは自分でどうして良いか分からずに立ち往生している様子です。
今、川の向こうまで親たちがいる群れの本体がやって来たのですが、このままでは合流は難しいでしょうね。
明日の早朝、猿たちがどんな行動に出るのか、注視していましょう。


獣害対策マップ2

以前のマップがレイヤーの制限数に達して更新出来なくなりましたので、新しい地図を作成しました。


★喜多方市による、ニホンザルの群れの行動域調査と位置情報のページ


「紙版・飯豊の空の下から・・・」No.62 2020年7月号
をご覧いただけます。

IIDE


shokuko store

今年は、かぼちゃあんぱんが出来そうです

一昨年と昨年、かぼちゃ畑を猿の群れに荒らされて、かぼちゃの収穫が台無しになりました。
かぼちゃあんぱんも製造休止を余儀なくされ、その後続けてさつまいもも被害に遭ったため、柚子きんとん丸も造れませんでした。

さてそれで今年の成り行きですが、7月に一度猿の群れがやって来てかぼちゃを数個盗まれたのですが、その後猿除けネットを張り巡らし、喜多方市の電波探知による猿の行動調査情報も活用しつつ、毎日警戒を怠らないようにしていました。

おかげさまでその後は被害もなく、肥料が十二分に効いた圃場では3年分と言える数のかぼちゃが成っています。
すでに十数個が収穫済みです。
味も食感も上々、これでやっと3年ぶりにかぼちゃあんぱんの復活が果たせそうです。

差し詰め、かぼちゃあんぱんまで、あと一ヶ月?否もっと早いかも知れません。
どうぞご期待ください。

ちなみに、さつまいもも順調に育っています。
このところの晴天続きで、甘みが増していることと思います。
こちらもどうぞお楽しみに。

猛暑疲れ

猛暑が続いています。
日中の作業は、およそ何をするにも頻繁な休憩と水分補給が欠かせません。

屋外で農作業や庭仕事をする時、早朝や夕方なら暑さの点では楽ですが、一方、蚊、アブ、メジロ(アブの一種で小型)、ブヨなど刺す虫の攻撃が凄まじいのですね。

猛暑の日中は、これらの虫は活動が鈍るらしく、カンカン照りの日差しの下にはほとんどいません。
ですから、暑くても日中に作業した方が良い場合もあるのです。

もちろん、長ズボン、長袖、帽子、首筋にタオル、ゴム手袋、ゴム長靴そしてサングラス、肌は極力露出しないので、1時間もしないうちに衣服は上も下も汗で濡れ雑巾のようになります。

それでも、川沿いの木陰で風に吹かれながら休憩する時は、この世の極楽の気分です。
風さえ吹いていれば、虫も寄って来ないのです。
用意して置いた冷たい飲み物(経口補水液など)を飲んで水分補給も忘れません。

しかし猛暑は疲れますね。
今日は、朝から夕方まで、ほぼ一日外で体を動かしていましたので、夕暮れ時の5時以降涼しくなる頃には、いい時間なんだけどと思いつつ体が動きませんでした。

明日もいろいろ予定があるので、もうあとは何も考えないで寝ます。

会津で感染者

これまで新型コロナウイルスの感染者がいなかった会津地域で、一昨日初めて感染者が出て以来今日まで連続で一人ずつ、計3人の感染が確認されました。

ま、これが広がりを見せるかどうかが問題で、狭い範囲で感染経路が把握されるようなら、特段の心配には及びません。
今後の経過を見守りたいと思います。

しかし、こうして近い場所で感染者が出ると、否応なく緊張感が高まります。
食工房は、山間の小集落の中にありますから、周りは日頃人の出入りもほとんどない農家ばかりです。

この静かな山里で、不特定多数の人が訪ねて来るのはわが家だけですから、もし感染者が出たら、あるいは濃厚接触者が立ち寄ったかも知れないということにでもなれば、この場所で商売が出来なくなるだけでは済まないだろうと思っています。

でも、商売をしている以上、出来るだけ沢山のお客さまに来て欲しいわけですし、そこで安全性をどうやって担保するかということなのですね。

今回、感染対策のために店舗改装を思い立ち、そして休業している間に会津で初の感染確認という事態になり、この方針は間違いではなかったと胸を撫で下ろしているところです。

営業再開まで、もうしばらくお時間を頂戴しなくてはなりません。
どうか悪しからず、ご理解くださいますように。

圃場の整備が続いています

麦ラボ

第2圃場(旧第2圃場+第3圃場)


麦ラボ

道路側が第2第3合体圃場、右側一段下が第4圃場
今度から、一番ずつ繰り上がって、合体圃場は第2圃場に、第4圃場は第3圃場になります。


麦ラボ

元水田のため畔が高くなっていて水はけが悪いので、数メートル置きに排水溝を切りました。

今年から作付け面積が増えることもあって圃場の数も増えるのですが、今回、中島第2圃場と第3圃場の畔と段差を取り除いて緩やかな傾斜の一枚の圃場にしました。

傾斜がある方が水はけが良くなるという理由もありますし、トラクターで耕うんする時も効率が良くなります。
今回さらに、隣地との境の畔に数メートル置きに排水のための溝を切りました。
このようにして、年々着実に畑作に適した土壌に転換しています。

周りの農家さんたちも、しっかり見てくれています。
何かあれば、すぐに教えていただけるので、大変ありがたい環境です。

さて、それは良かったのですが、先日現れたはぐれ猿が今日は、中島の集落の中まで侵入して来ました。
お隣の方が先に気が付いて花火を打って追い払いましたが、どうやら付近に潜伏していたらしいのです。

明日は、少し時間をかけて周りを探索して見るつもりです。
今日のような侵入は、絶対に許してはなりません。
何が何でも、厳しく追い払って二度と侵入する気が起こらないくらいの目に合わせておくべきです。

それにしても、我々に与えられている手段の何と弱々しいことか・・・。
武力と言えるものは、何一つ許されていないのですから。
こんなことでは、猿どもに舐められるだけです。

ま、こんなところで力んでいてもしかたありませんので、このくらいにして、今夜もまた星空を眺めましょうか。

カミさんが、銀河鉄道のお話しをテーマにした絵を描いています。
それを私がレタッチして、ポストカードに仕立てています。

星空を眺める

都会に暮らしていると、夜空に星が見えることはほとんどありません。
そして見えなければ見えないで、いつのまにか忘れてしまって気にも留めなくなるのですね。

ここ喜多方市山都町の山間では夜空に満天の星、それだって日頃は明るい家の中でテレビやパソコンの画面を見ていることの方が圧倒的に多く、「テレビなんか見てないで・・・」と、外で星空が呼んでいることも気にかからなかったりするのが、何だか悲しい・・・。

でも、時々ですが、強烈に星空のメッセージが心に響くことがあります。
昨日の夜でした。
日中からピカピカの快晴の空、そのまま暮れて満天の星空になりました。

寝る前のひと時、家の中の明かりを全部消して外に出ました。
幸い、街灯の明かりが建物に遮られて、視界の大半は真っ暗です。

目が慣れて来ると、星の数がどんどん増えて、砂浜の砂を見るように無数の星が空を埋め尽くしています。
そんな中、肉眼で確認出来る唯一の星雲アンドロメダ銀河が、東方中天に上って来ました。
本当に心が震える情景です。

このように一度眺めると、いつまでもその場を離れられなくなり虜になってしまうほどの魅力がある・・・、それもまた星空の不思議です。

彼の「銀河鉄道」のお話がどうやって生まれたのか・・・、それが分かるような気がします。
宮沢賢治が感じていたのと同じ感覚を、今自分も味わっているのだと確信出来るのですね。
熊も猿もきっと・・・、ですね。

今夜も、「お空眺め」しています。