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岩手県産「ナンブコムギ」 カビ毒の件

岩手県産の南部小麦から。基準を超えるカビ毒が検出され回収騒ぎとなっています。<参照>

食工房では、自家産のライ麦のカビ毒検査をした経緯について詳しくご報告していますが、折しも時代はこういうリスクにも厳しい目を向けるようになったことを示す結果となりました。<参照1><参照2>

食工房では、岩手県産の南部小麦の粉を主力原材料の一つとして使用しています。
件のカビ毒に汚染された小麦がどこに出荷され使用されたかを追跡していますが、我が食工房の仕入れ先である東日本産業のホームページ上には、今のところ懸念を示す報告はありません。<参照>
東日本産業は、独自に生産者を抱えており、早くからカビ毒の問題にも対応していましたので、まず問題は無いものと思っています。

それにしても、有機栽培は良いとしても無農薬が最良とばかりも言えないことがこれで明らかになりました。
必要があれば使うのが、賢明な人類としての対応ではないでしょうか。
来年以降、食工房でも必要な時に備えて、農薬使用に関する研究を始めようと思っています。

麦踏み、芋掘り

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片足1列ずつ、一度に2列踏みながら進みます。


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娘たちに踏んでもらいました。
向こうでしゃがんでいるのは、発芽したばかりのカラスノエンドウを発見し抜いているところです。


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麦踏みが終わったばかりの中島第4圃場 南部小麦

変わりやすいお天気が続く中、今日は久しぶりに良く晴れました。

日中、ちょうど踏み頃になった二つの圃場の麦踏みをやりました。

世の中には麦踏みローラーという便利な道具もあるのですが、使い勝手その他いろいろ考えて、まだ導入していません。
いつものように2本の足を使って2列ずつ踏みます。

娘2人と一緒に3人で踏むと、小さい圃場は大して時間もかからずあっけなく終わってしまいます。

その後、さつまいもを収穫しましたが、昨日、あまり期待はしていないと申し上げたその予想をはるかに裏切る不作でした。

太いのは1個だけ、あとは指のように細い芋が少しだけ、3畝50株掘ってそれだけですから、如何にこの夏の猛暑がきつかったか分かります。
乾燥には強いはずのさつまいもの葉が枯れるのですから。

そんなわけで、これで柚子きんとん丸も休止確定です。
ここも、かぼちゃあんぱんにがんばってもらいましょう。

今日はその他、農業委員会に就農申請を提出しました。
農業者になるのは、法的手続きがいろいろと複雑で、幾つもの書類を整えなくてはなりませんでした。
ま、これで晴れて農業者になれることは、ほぼ確実となりました。

もうすでに5年の実績もありますし、まわりの農家さんとも交流が深まりつつあります。
農村が自分の心地良い居場所になって行くのを、実感として感じられる今日この頃です。

かぼちゃあんぱん再開

かぼちゃあんぱん

クリイミィなかぼちゃのあん(フィリング)は、シナモンとカルダモンを効かせてあります。


かぼちゃあんぱん

かぼちゃあんぱん 1個220円

明日のパン焼きからかぼちゃあんぱんの製造を再開いたします。

今年は幸いなことにかぼちゃが豊作で、沢山収穫いたしました。
自前の畑でとれたかぼちゃを使って、かぼちゃあんぱんをつくることが出来ます。

お味は、もう皆さまご存じのとおりです。
かぼちゃは、どちらかと言うと地味で目立たない素材ですが、食工房はそこに魔法をかけました。
もう幾度となく、多くの方を驚かせて来たかぼちゃあんぱんです。

今年も年末までの限定メニューとしてリリースいたします。
明日は早速店頭に並ぶはずですので、どうぞお楽しみにご来店ください。

焼き上がりは、午後からになります。
皆さまのご来店を、お待ちしております。


麦畑の様子をご覧ください

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定点観測 2023.10.11


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中島第2圃場 ライ麦


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中島第4圃場 南部小麦


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中島第5圃場 ライ麦


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中島第6圃場 スペルト小麦


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中島第7圃場 スペルト小麦


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中島第8圃場 ライ麦


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猫じゃらしも、見た目は可愛いのですが、畑の中に生えられると厄介です。
背景は、中島第2圃場


クマ出没

獣害対策

夜が明けて明るくなってから撮影されたのは初めて
夜露でレンズが曇っていたのが残念ですが、それでもクマの姿をはっきり捉えています。


9/24 夜に出没した個体と同一と思われる。 <参照>

獣害対策

カメラ設置場所と被写体等の位置関係を示しています。

全圃場播種完了、そしてクマ

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中島第2圃場 ライ麦 10/03 播種完了


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9/26に播いたライ麦は、早やここまで成長しています。


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高野第1圃場 デュラム小麦 9/26 播種


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高野第2圃場 デュラム小麦 9/26 播種

今日は昨日の続きで中島第2圃場のライ麦の播種作業をやりました。

昨夜半、突然の降雨があり、圃場が湿ったため、午後2時過ぎからの作業となりましたが、午後4時30分頃には終えることが出来ました。

これでめでたく全圃場への播種が完了しました。
百姓6年生への進級となりました。
これを記念して、また収穫の恵みパンセットの企画をやりますので、どうぞお楽しみにしていてください。

獣害対策

路上での目撃は、今回が初めてです。

さて、そこまでは良かったのですが、今日は間接的ですが近所の方のクマの目撃情報が伝わって来ました。
それが、この付近の路上だったということで、にわかに緊張が走りました。

早速現場確認をして痕跡を探しましたが、舗装道路の上に足跡が残るはずもなく、何も掴めませんでした。

で、路上での目撃は今回が初めてなのですが、多分過去にも路上に出て来たことがあるのではないかと推測しています。

とりあえず、家の前の路上を狙ってトレイルカメラをセットしました。
もし、これがクマの姿を捉えるようであれば、対策も根本から見直さなくてはなりません。

何しろ我々市民は、直接クマと対決するための手段を何も持ち合わせていませんので。
獣害は、これから先ますます頭の痛い問題となるはずです。

周期的に変わるお天気

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中島第2圃場 ライ麦 播種作業中
麦を作り続けることで、年々土壌が改良されて行っているようです。


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これが播種機「ごんべえ」です。
ホッパーに種を充填しているところです。


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播種機の仕組みがお分かりになりますでしょうか。
搬送ベルトが下降に転じるタイミングで、種が下に落ちます。


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下に落ちた種は、ディスクが切った溝に入るようになっています。
さらに後ろにある覆土パネルによって土寄せされ、さらに後輪で転圧されます。
とても良く出来た機械です。


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小さい体で、グイグイ前進して行く体力の持ち主、下の娘です。


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観察が細かく、完璧な仕事を目指すのは、上の娘です。


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播種作業中の私
圃場の広さの見当が付くかと思います。

このところ2、3日周期でお天気が変化するようになっています。
これは、秋も深まりつつあることを物語っていますね。

今日は晴天に恵まれ、昨日までの雨で湿気っていた圃場も乾き始めました。
最後に残ったライ麦の種を何時播くことが出来るか、チャンスを待っていました。

今日、圃場の乾き具合は今一つでしたが、今日が最後のチャンスと決断して午後からトラクターを出動させました。
もう少し乾いていれば最高でしたが、それでも申し分のない仕上がりになりました。

3時の休憩の後、娘二人にも参加してもらって播種作業を始めました。

今日の圃場は、少し湿気っぽい土がフカフカにやわらかくなっていましたから、播種機が沈んで前進への抵抗が強く、押して行くのは体力勝負でした。
しかし、状態としては良い耕土になっていたと思います。
発芽も早いでしょう。

あとは、カラスノエンドウなど雑草をどの程度淘汰で来たか、今後の状況を見たいと思います。
活発に再生して来るようなら、選択性の除草剤を使用して淘汰するつもりです。
そうすれば、来シーズンからは何の憂いもなくなります。

ちなみに、土壌は今年もまだ流入土砂の有機分が濃厚なので無肥料です。
今日の作業で全部終わらせることが出来なかったので、明日また続きをやります。

明日と明後日は、食工房は定休日となっております。

圃場整備、播種、一気に進む

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中島第2圃場 整備中


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中島第8圃場 9/25 整備中 ※9/26 ライ麦播種完了


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中島第4圃場 9/25 南部小麦を播種


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麦ラボ主査 上の娘


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頼もしいスタッフ 下の娘


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中島第4圃場 9/25 南部小麦播種完了


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中島第5圃場 9/26 ライ麦播種完了


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中島第6圃場(手前)と中島第7圃場(奥) 9/26 スペルト小麦播種完了


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高野第2圃場 デュラム小麦播種
9/26 第1圃場ともにデュラム小麦播種完了

明日から数日雨模様のお天気が続くとの予報を受けて、昨日と今日の2日間、畑仕事に集中しました。
おかげで、中島第2圃場を除く他のすべての圃場が、播種完了となりました。

現在の食工房の圃場は所有地と借地を合わせて9ヶ所あります。
詳細は以下のとおり

中島第1圃場 413㎡ かぼちゃ、さつまいも、じゃがいも、その他の野菜
中島第2圃場 1,456㎡ ライ麦(2018年より)
中島第3圃場 1,015㎡ 2022年より豪雨災害被災のため休耕中
中島第4圃場 383㎡ 南部小麦(2020年より)
中島第5圃場 265㎡ ライ麦(2022年より・以前は試験栽培区として使用)
中島第6圃場 576㎡ スペルト小麦(2021年より)
中島第7圃場 531㎡ スペルト小麦(2022年より)
中島第8圃場 561㎡ ライ麦(2023年より)※2022年度はスペルト小麦を作付け
高野第1圃場 214㎡ デュラム小麦(2022年より)以前は、食工房の菜園として使用
高野第2圃場 191㎡ デュラム小麦(2022年より)以前、ライ麦作付けの経歴あり

以上のような状況となっています。
小さな圃場がほとんどで作業は効率的ではありませんが、与えられた地の利を最大限生かす工夫をして取り組んでいます。
とは言え、広大なウクライナの麦畑にあこがれを感じることもあります。

何はともあれ、今日までに大方播種が完了して、ホッとしているところです。
この次の晴天のタイミングで、残る中島第2圃場にライ麦を播きます。

秋晴れの下、圃場整備進む

本日は秋らしい一日、強すぎない日差し、乾いた心地良い空気、そして青い空でした。
食工房には、次々とお客さまもお見えになり、店頭をあずかるカミさんは忙しかったようです。
ご来店くださいました皆さまには、この場を借りて厚く御礼申し上げます。

私と娘二人は、圃場整備のためにずっと畑にいて、皆さまにはお目にかかれませんでした。

その圃場整備もいよいよ最終段階に入り、トラクターで仕上げの耕耘をしているところです。
圃場によって土質がずいぶん違うため、短時間で仕上がるところがあるかと思えば、その逆に時間がかかる圃場もあります。

これはもうはっきりしていることですが、麦を作付けすること自体で確実に土壌改良の効果があります。
したがって、新たに手を下した圃場はその分整備に時間がかかり、年期の入った圃場は整備も早いのです。
トラクターへの動力的負荷からして違いがあります。

今日は、一気に3つの圃場の整備が進みました。
明日も晴天が続くようなので、食工房の製造は一時お休みして、畑に出ることになります。

気温も大きく下がり始めましたので、もうすぐ種まきです。
整備が一段落したら、写真を撮ってお見せします。

圃場の整備進む

草刈り作業、藁刻み作業、藁燃やし作業、そしてトラクターで荒起こし、一連の下ごしらえが終わり、今は播種のための仕上げ耕耘を行っています。

仕上げの耕耘は、播種直前も含めて最低2回または3回行います。
仕上がった圃場はきれいな平面になり、ちょうど天板の中できれいに均されたブラウニーの生地のようです。
この仕上がり具合によって、播種機の転がり具合に差が出ます。

世の中には、無除草・不耕起で栽培する例も見られますが、私はやりません。
無除草でも不耕起でも、決して手間が省けて楽が出来るというものではありませんし、麦の作付けをする上で、何をコントロールしたいかによって手法も変わるということですね。

私の場合は、近代的な農法を採用しています。
要は、最終的においしいパンが焼けること、そのための麦の品質を得ることですから。
自分に合ったスタイルでやればいいと思っています。

定休日2日目の明日も、早起きして朝仕事にトラクターを動かします。

ではでは。

お休みも実質あと一日

長かった夏期休業もあと少しで終わります。
私たちは、営業再開一日前から仕込み仕事に入りますので、実質お休みは明日までです。

圃場整備は、やはり終わりません。

今日も、炎天下を避けて早朝と夕方に作業を行いました。
夕方早い時間から曇り空になって気温が下がりましたので、これは幸運でした。
騒音と埃と暑さの三重苦の藁刻みも、おかげでそこそこ捗りました。

種まきまではまだ時間がありますので、営業再開後も合い間に作業を続けます。

早く涼しくなってくれないかなと待っていますが、まだ当分猛暑が続くとのこと、雨が降らないのはいいのですが。

明日も早起きして、朝の涼しい空気を吸いながら、作業したいと思っています。

麦作、今後の課題

食工房の夏期休業も早や半ばを過ぎ、残りが少なくなって来ました。
とは言うものの、今年は今までになく長い休暇をいただいています。

麦畑の圃場整備をするためというのがその一番の大きな理由ですが、まだまだ完ぺきに終わらせることは出来そうもありません。
連日の猛暑と年齢による体力的限界に阻まれて、予定の半分くらいしか進めることが出来ていません。
あと数日で完了は、どう考えても無理があります。

尤もその遅れている原因は別にもう一つあって、適切に機械力を使えていないという現実もあるのです。

先ず一つは、収穫の際コンバインという機械を使います。
食工房で使っているのは、稲作用のもので中でも一番小型のものです。
それでも、これは刈り取りと同時に脱穀までこなしてくれる優れものです。

それだけでもすごい能力ですが、あと一つ残った藁を細かく刻んで排出するという仕事もこなします。
実は、この機能に大いに期待していたのですが、麦わらはとても硬く強靭でしかも丈が長いので、稲作用のコンバインでは全く受け付けませんでした。

そのおかげで、長いまま出て来た麦わらを事後処理しなければなりません。
トラクターで鋤き込むためには、藁切りカッターという機械にかけて細かく刻むか、焼き払って灰にしてしまうかのどちらかということになります。
長いままでは、ロータリーに巻き込まれて絡まり、最後には動かなくなります。

まずここで躓いています。
何しろ暑いのと、火を焚くのは危険も伴いますから、風の強い日などは作業出来ません。
また、どうしても鋤き込みたい圃場もあるわけです。

藁切りカッターで刻む作業は、本来ならコンバインが同時にやってくれるはずの仕事ですから、その分全く余計な時間を取られることになります。
時間がかかっている間に、圃場には雑草が繁茂して来ますから、仕方なく刈り払い作業もすることになります。
ま、その草も一緒に刻まれて緑肥にはなりますが。

そして有機肥料を入れるのも、また大変な労力を要します。
馬糞堆肥などを投入するためには、専用の機械も必要です。
それを今までは、スコップで広げていたわけですが、面積の拡大とともに追い付かなくなりました。

昨年は豪雨災害の後始末もありましたから、有機肥料の投入は果たせませんでした。
今年は・・・と意気込んでいたのですが、このペースでは出来るかどうか分かりません。

さて、今後も麦作を続けて行くために課題は何かと考えてみました。

まず一番は、コンバインを汎用のものに交換することです。
汎用コンバインは、米麦はもちろんのこと、大豆やトウモロコシまで、専用のアタッチメントを交換することで何でもこなします。
ライ麦のような特別丈の長い作物でも大丈夫です。
中古で良いので、これを手に入れることが先ず一つです。

あと一つは、有機肥料を投入するためのマニアスプレッダーという機械を手に入れることです。

これらが実現すれば、圃場整備もずっと楽になり、体力的限界も大きな問題ではなくなります。
あとは、そのための経済的負担が追い付くかどうかだけです。

麦はとても魅力的な作物ですから、何とかしてその基礎を固めて、娘たちに引き渡したいと思っている私です。