本当の豊かさ

近所のおばあちゃんたちから、野菜をいただくことがよくあります。
今頃なら、白菜と大根、カブにネギなどです。
もちろん我が家でも、大根も白菜も植えています。
でもおばあちゃん曰く、「いっぱい出来て始末に困るから、良かったら食べてくなんしょ。」と。
大根と白菜は、保存して置いて冬の間ずっと食べられますので、ありがたくいただきます。

それにしても、そんなに沢山あるなら売ればいいのにと思いますが、市場に出荷するほどの量があるわけでは無く、自分で売るにしても手だてがありません。

そしてまた曰く「おらぁ、野菜なんの買ったことねえから、値段も何も分かんねぇ!」と。

そうなんです、野菜だけじゃありません。
お米も豆も芋も、口に入るものはほとんど自分でつくるか、山から採って来るかして間に合っているのです。
そして、漬物も味噌も自分でつくります。
つい先日も、大根漬けをいただいばかりです。
また昨日は、息子さんが山で採って来たという天然なめこ(なめ茸)をいただきました。

そうかと思うと、このあたりの農家さんは、皆さん自分で作付けした蕎麦を自家製粉して、自分で手打ち蕎麦を打ったりするのですね。
本業の蕎麦屋さんもびっくりの腕前、そば粉100%でつなぎは使いません。
私も、このうまい蕎麦を、もう何度もご相伴に与っています。

自給自足なんていう前からすでに自給自足なのですね。
そして、どれもこれもがハイクォリティー!
「本当の豊かさ」って、こういうことを指して言うのですよね。

ちなみに、我が家では麦ですね。
これが、パンになりお菓子になり稼ぎにもなりますが、ご近所の方々に日頃のご恩返しに番外メニューのお菓子を焼いて振る舞ったりして、皆さんのお仲間に入れていただいています。

次は、雪囲い

農作業も一段落し、シュトレンの製造も始まりました。
食工房の仕事に、どんどん集中出来る季節です。

ただし、一つだけしなくてはならない外作業があります。
それが、雪囲いの設置です。
それに合わせて、雪に埋もれてしまっては困るものなどを片付けたり移動したり、合わせて数日間は必要です。

冷たい雨が降る中では作業出来ませんから、うまい具合に晴れ間をつかんで進めます。
今度の冬の雪の降り出しはいつ頃になるだろう・・・と、お天気のことも気にしています。

で、明日は、朝まで雨のようですが、日中は曇りから晴れへと回復して行くようですね。
いい流れです。
ご来店いただくにも、お天気は影響しますからね。

そうそう、明日も栗のパイを焼くそうですよ。
この件では、下の娘ががんばっています。
「まだ栗ペーストがあったんだ!?」
「まだまだいっぱいあるよ!」

多分、大きな栗の木をお持ちのご近所の方から「好きなだけ拾っていいよ!」と言われて、数十キログラムは集めたようですね。
それを、いろいろ加工して、渋皮煮、甘煮、そして栗ペーストにしたらしいです。
そう言えば、栗のまま食卓に上ったことが無かったような・・・。

いや、頼もしい娘たちです。

ちなみに、栗のパイは、午後になってから焼きます。
おやつの時間には間に合うでしょうか。

明日も、皆さまのご来店をお待ちしております。

明日も、おいしいパンを焼きますよ

スペルト小麦

スペルト小麦丸
スペルト小麦全粒粉50%で焼いてみました。
普通小麦のものと見た目はほとんど違いがありませんが、風味は違います。


かぼちゃあんぱん

クリイミィなかぼちゃのあん(フィリング)は、シナモンとカルダモンを効かせてあります。

昨日、今日、二日間の定休日を挟み、明日はまた営業日です。
明日も、おいしいパンを焼こうと、張り切って支度をしています。

最近は、酵母の発酵のコントロールが正確になって安定していること、そして今年の麦の出来が良かったこともあり、自分で言うのも何ですが、毎日の食事に自分で焼いたパンが食べられることを、心の底から幸せだと感じています。

ごく最近のおすすめは、スペルト小麦のパン「スペルト小麦丸」です。

スペルト小麦の風味は、本当に感動的です。
お米で言えば、香り米のような感じでしょうか。
とにかく印象に残ります。

それからもう一つ、かぼちゃあんぱんですね。
かぼちゃと言う素材の持つ、ちょっとあか抜けない野暮ったいイメージが先に立って、初めての方はたいてい首をかしげるのですが、一度口にされた途端、がらりとお顔の表情が変わり「おいしい!!」と驚きの笑顔になる、そんな光景を何度も何度も目の当たりにして来ました。
もはや食工房の自信作です。

もしまだ召し上がったことの無い方がいらっしゃいましたら、ぜひぜひお試しください。

この二つ、いずれも午後からの焼き上がりになります。

よろしくお願いいたします。

明日は、皆さまのご来店を、心よりお待ちいたしております。

冬の到来を告げる時雨降る

昨夜から今朝にかけて、生暖かく湿った南風が吹き時折雨も降っていました。

明けて今日は風向きが変わり、西寄りの強い風に乗ってザザーッと冷たい雨が吹っかけて来ました。
これが真冬の頃なら、吹雪なのでしょうね。
お天気は目まぐるしく変わり、時折雲間から日の光が差す瞬間もありました。

夕方、冷たい風と時折落ちて来る雨粒の中を外に出て見ました。
これからやって来る冬の一瞬前の、小休止みたいな時間を感じました。

このひんやりとしてたっぷり湿り気を含んだ空気と静寂は、今人生の黄昏時を過ごしている私にとっては、死までにはこうした静かなひと時が何度かあるから、その度に少しずつ旅支度をするようにと言われているような気になります。

小春日和もいいけれど、やがてそれも過ぎ去り必ず冬はやって来ます。
でも、時雨降る黄昏時に、より深い安堵の感情が湧くことを、この歳になって知りました。
歳をとることも、また喜びだと。

明日と明後日は定休日です

食工房の営業の一週間が終わり、明日と明後日は定休日です。

一方、私たちは、休日返上で製造仕事をすることになっています。

というのは、お天気の流れで明日は雨模様、今年最後の畑仕事が出来そうもなくなったため、今日の晴天を活用しない手はないと決断し、シュトレンの仕上げ仕事を朝と日没後に振り分けて行い、日中を農作業に割り当てることにしました。

かぼちゃあんぱん用のかぼちゃや柚子きんとん丸用のさつまいもなどを収穫した圃場の後片付けが、実はまだ終わっていませんでした。
草ぼうぼうになってしまった圃場をきれいにして、一度耕耘して来春まで休ませる、その作業を今日終わらせることが出来ました。

これで今年の農作業は、すべて終了です。
素直に、嬉しいです。

明日は、クッキーを焼きます。

今年のシュトレン、グレードアップしたかも

今日は朝から一日、シュトレンの製造に時間を費やしました。

それで、生地の発酵のプロセスなのですが、最近のパン焼きで実行している低温長時間発酵をシュトレンでも試しました。

ポイントは、最後にオーブンに入れるまで、バターが溶け出さない温度で管理することです。
思惑通り、これはうまく行きました。

オーブンで焼いている時に立ち上がって来る香りが、はっきり分かるくらい今までよりもいいのですね。
まだ試食はしていませんが、味覚的にも違いが出るだろうと思っています。

尤も、これまでにもいろいろ突き詰めて少しずつでも向上して来ましたから、今回もごくわずかの進歩かも知れませんが。
後日、試食したら、またご報告に及びます。

いずれ店頭にて試食もしていただけるようになりますので、どうぞお楽しみに。
皆さまのご注文。ご用命をお待ちしております。

明日は初シュトレン

今シーズンのシュトレンの製造を、いよいよ明日から開始します。

毎年、ご注文もまだまだこれからという時に、こんなに早くから造り始めて大丈夫かな・・・と思うのですが、それが12月に入るといつも間に合うかな・・・という状況になるので、先を信じてやることにしています。

すでに材料の仕込みは完了しています。
明日の朝から、一日かかる仕事になります。
明日の食工房は、一日中ずっといい匂いが漂っていることと思います。

尤も、シュトレンは焼き立てを販売するものではありませんので、明日は匂いだけでご勘弁くださいね。

その代わり、栗パイを明日も焼くそうです。
焼き立てがあるということで、どうぞお楽しみに。

皆さまのご来店を、お待ちしております。

パンセット、ご好評御礼

食工房

百姓4年生進級記念サプライズ、収穫の恵みパンセット
6点詰め合わせ 2,000円

百姓4年生進級記念、収穫の恵みパンセットを発売して間もなく一ヶ月になりますが、おかげさまでご好評のうちに30セット余りを完売いたしました。
残り20セットを切っております。
関心をお持ちの方は、どうぞお早めにお問い合わせまたはご注文ください。

何と言っても内容に対して大変お得な価格設定となっております。
収穫の恵みパンセットの名のとおり、食工房自前の圃場にて収穫された麦、ライ麦、スペルト小麦、南部小麦、デュラム小麦がそれぞれ使われたメニューが勢揃い、中でも南部小麦の食パンは、このセット専用の限定品です。
またこれも自前の圃場で収穫したかぼちゃを使ったかぼちゃあんぱんも2個入っています。


今週も、栗のパイがありますよ!

先週末、サプライズで店頭販売し、ご好評のうちに完売した栗パイですが、明日もご用意いたします。
販売は店頭のみ、限定30個です。
ただし、焼き上がりは午後2時前後になります。

ちょっと頭を冷やします

昨日は、ちょっと頭に血が上ってしまったかと思う内容になってしまいました。

私も、もとはと言えばエンジニアの卵でしたから、脱炭素・・・、本当はカーボンニュートラルと言わなくてはなりませんが、その意味するところは理解しているつもりです。

気候変動や地球温暖化に対して、カーボンニュートラルが無関係だとは思いませんが、どうもこのカーボンニュートラルが声高に言われる裏には、いろいろな利害が絡んでいるようで、私なんかが首を突っ込んでも収集が付かない話だと思い至りました。

もちろん、環境問題はずっとずっと広範な大きな課題であり、エネルギー問題もその中に含まれていることは確かですが。
もっと問題を整理してから、また触れたいと思います。

私には私の地平があり、そこから地球が見えている、だからちよっと言いたくなったのだと、それだけご理解ください。

ではまた。

環境問題を単純化するな

飯豊の空の下から・・・

人為無くして生まれ得ぬ風景です。


飯豊の空の下から・・・

子どもの頃、走り回って遊んだ時と同じ風景が、ここにもある安心感。


麦ラボ

中島第2圃場のライ麦
周りが枯れ葉色になる頃、鮮やかな新緑を見せるのが麦です。

近年、自然災害が甚大化していると言われます。
降っても照っても、吹いても凪いでも、いつも何かしらの災害を招いています。

その原因は気候変動に、それも温暖化にあるとし、その原因は人類の活動による温室効果ガスの排出にあり、その筆頭が二酸化炭素であり、それは主に化石燃料の消費によって排出されるものであり、その中の一番の悪玉が石炭だと、世界の論調はもはやそこまで突き抜けてしまっています。

化石燃料業界は、先の見通しが暗いことから、石炭だけでなく石油に関しても、もはや新たな投資は行われない動きになりました。

一方で、再生可能エネルギーへの期待は、異常なまでに過熱気味で、太陽電池パネルと風車、本当にこんなものでエネルギー問題が解決すると思っているのか!こちらも愚かな暴走だとしか思えません。

それより、環境問題という大きなテーマをエネルギー問題にすり替えてしかも単純化して、脱炭素がすなわち世界を救うのだと信じるなんて、私には出来ません。

地球は、それ自体が一つの大きな生命体です。
だから、自らバランスを取っています。
人類がいて何かすることもその中に含まれています。

もっともっと、地球のお母さんの声に耳を傾けなくては。

・・・とここまで、ちょっと時間切れとなりましたので、明日以降に続けます。