猿が来た!

ここ数日、猿の気配がありませんでした。
「サルめら、今どこにいるんだろうね?」などと、しゃべっていたのです。

だいたい畑にはいつも誰か居て作業していることが多かったので、猿も出て来られなかったのかも知れません。

しかしすき間というものはあるもので、今日はいつもいるおばあちゃんは病院に行く日でした。
キュウリハウスをやっている人も、たまたま出かけていました。
そして私たちは食工房で缶詰でした。
今回の侵入ルートになった畑にも、たまたま誰もいなかったようです。

気が付いたのは、散々荒らされた後になってからのことでした。
その間、誰も畑に行ってなかったのですから、何ともしようがありません。
「ちくしょう!!!」と地団太踏みましたが、あとのまつり。

食工房の畑も、カボチャを5個、家のかぼちゃは皮が固くて喰えないくせにちょっと齧っては別のに手を出す、本当に汚い喰い方して、もしその時見つけていたら本気で追い回していたことでしょう
病院から帰って来て最初に被害に気が付いたおばあちゃんの悔しそうな悲しそうな顔を見て、こぶしを握りしめる私でした。

まあ、この後出来ることと言えば、サル除けネットなる高さ3mほどの網で囲うくらいのことです。
電気柵は費用もかかるし、設置の手間も大変ですから。

もし、専従でパトロールや追払い作業が出来るなら、こんな被害は出さずに済みます。
猿も餌が無ければ増えられませんから、駆除なんて方法に頼らなくても数をコントロール出来ます。
本当は、人間の側がもっと認識して賢く付き合って行けばいいだけのことなのです。

気落ちしていないで、また明日から仕切り直しです。
幸いかぼちゃも全部やられたわけではありませんので、対策をしてかぼちゃあんぱんが出来るくらいは収穫したいものです。

さつまいももありましたが、そちらはちょっと手を出しただけで芋が無いことに気が付いたようです。
「なんだ!少しは学習してるじゃないの・・・、この野郎!」と苦笑いが漏れる私。

確信はありませんが、猿も、熊も、いのししも、いずれ何とか折り合いが付けられる・・・と思っているのです。

さて、食工房、明日と明後日は定休日とっております。
店は閉まっておりますので、お間違えのございませんよう、よろしくお願いいたします。

雨続きにガッカリしつつ

雨模様の日が続いています。
もちろん止み間はあります。

しかし、圧倒的に雨の方が多いので、圃場は乾きません。
場所によっては、キノコが発生しているほどです。

かぼちゃ、さつまいもなどの蔓性のものは、ものすごい勢いで伸びていて、畑の中で暴れ回っている感じです。
まあこれが収穫につながるならいいので、様子を見ているしかありません。

一方、じゃがいもなんかは、日照不足と湿気で生育が悪く、とうに茎も葉も枯れて溶けて地上部は姿も見えません。
仕方が無いので芋を掘って見ましたが、昨年の1/4も無いほどの不作でした。

そして、今一つ困るのは、収穫の終わった麦畑の後始末です。
カッターで麦わらを細かく刻んで圃場にまき散らし、堆肥も投入して一緒にすき込む作業をしたいのですが、圃場が乾かないのでずっと手が出せません。

種まきまでには時間がありますので、そのうちいつか晴れが続く時があるはず・・・と待っているのですが、このところの空模様を見る限りでは、本当にそんな時が来るのか?と思えて、何だかガッカリして来ます。
ここまで水浸しになると、しっかり一週間くらいは晴れが続かないと、圃場はサクッと耕せる状態にはならないでしょう。

・・・とまあ、思い通りにはならない自然を相手に、いかに切り抜けて行くか・・・、知恵を絞るのが百姓の仕事です。
それはそれで面白い一面もあるので、いくら悪条件に苛まれても、なお頑張ろう思うだけで嫌になるということはありません。
考えて見れば、何とありがたい仕事なのでしょう。

明日も空模様次第、食工房の仕事をこなしつつ臨機応変に畑に飛び出して行くこともあり!
まずは元気に動けるこの体に感謝しつつ。

地震は大丈夫、心配ありません

ブログネタを考えていたら、突然ドドーンと一発、突き上げるような振動が来ました。
このあたり特有の地震です。
滅多にありませんが、忘れた頃にやって来ます。

それにしてもあまりに短い一撃だったので、ひょっとして家の後ろの崖が落ちたんじゃああるまいか?と不安になり、確かめに外に出て見ましたが何事もありませんでした。

家の中に戻ったら、テレビの字幕が地震のニュースを伝えていました。
そんなわけで、高知の妹からは電話がかかって来るわで、全国に伝わったのだと知った次第。

否、何事もありませんでしたので、この場にてご報告しておきます。

ではでは。

スペルト小麦食味テスト、明日もう一度

テスト用に用意した全粒粉が少し残りましたので、明日もう一度食味テストバージョンのパンを焼きます。
飯豊山食パン、小麦丸、みのりのパンの3品目です。
通販出荷分も、同仕様となります。
店舗販売分も用意して、皆さまのご来店をお待ちしております。

ところで、私たちの頭の中では、すでに来年に向けての作付け計画が進んでいます。
来年は一年分に余る量を収穫出来るよう、今からしっかり圃場整備して、秋の種まきに臨みたいと思っています。
そうです、結果が出るのは一年先ですから。

食工房のパンをもっともっとおいしくするために、まだまだ出来ることが沢山あります。
と言うことは、パンを焼く楽しみはこの先も終わりはないということで、何ともうれしいじゃありませんか。
がんばりまーす。

麦の味が分かるパン

今日のスペルト小麦食味テストバージョンのパンも、先週のライ麦同様大変良好な出来となりました。

麦の風味が分かるパンになっているということは、実は簡単そうでいて難しいのです。
パンには、いろいろ副原料が加わることが多いので、麦の味がストレートに出ることは意外にないのです。

例えば、イースト菌の臭いも小麦の風味を分かり難くしてしまいますし、油脂分も然りです。
食工房の酵母は培養基が小麦粉ですから、熟度を誤らず用いれば麦の風味が本当にストレートに表出します。
またパン生地には、一部を除いて基本的に油脂分を入れませんので、麦の風味を邪魔するものがないのです。

今日のテストでも、新穀の風味が強く感じられて、あの新米のご飯がおいしいのと同様な感激を味わうことが出来ました。
食工房では、収穫した麦を保冷倉庫に預けてあり、必要量だけ出庫して製粉しますから、いつでも新穀の味わいを得られる計らいになっています。

こうやって皆さまに気を持たせて置いて言うのも何ですが、在庫になっているライ麦と小麦の全粒粉がまだ少しあって、いくら何でもそれを捨てるわけには行きませんから、新麦のパンはもうしばらく先までお預けです。
申し訳ありませんが、ご了承ください。

ちなみに、来週は件のライ小麦の食味テストを予定しています。
私たちも初めて味わうライ小麦(正確には、・・・かも知れない麦)、とてもとても楽しみです。
皆さまもどうぞご期待ください。


獣害対策マップ、次々更新

明日は、スペルト小麦食味テスト

麦ラボ

ライ小麦ではないかと思われる特長を持つ麦です。
葉は幅広で全体に大型の体形で穂も特別大きい。

明日は、2020年産スペルト小麦の食味テストバージョンのパンを焼きます。

先週のうちに精麦製粉してシーズニングしておいた全粒粉を使います。
先ず以て、全粒粉から立ち上がって来る香りは、全く申し分ありません。

明日は、飯豊山食パン、小麦丸、みのりのパンの三品目が対象です。
粉の状態からして、おいしいパンになることは間違いありません。
酵母の調整も、念を入れています。

ところで今年は、もう一つ食工房にとって画期的なテストが実施されます。
ある種類の小麦の食味テストです。

話は、今から6年ほど前のこと、輸入品のライ麦原穀の中に異物として混ざっていた穀粒を鉢植え試験栽培していた頃に始まります。

その中のたった一粒しかなかった大粒の麦が、福島会津の気候によく合って旺盛に育ち、数年後には圃場に播くほどになりました。
旺盛な生育、見栄えの良い大きな穂、そして特別大粒の実、収量も上がりそうです。

これが、節の数などから小麦であることは分かりましたが、穂の付け根の部分にライ麦の特長もあり、ひょっとしてこれが文献などに出て来る「ライ小麦」なのでは・・・と、疑問のままその後もずっと試験栽培を続けていました。

そしてやっと今年は、わずかに1kg足らずですが食味テストに回せる量を確保しました。
それを今日、精麦製粉したというわけです。

一週間ほどシーズニングして、来週末8月1日(土)のパン焼きで、小麦丸スタイルのパンを焼いてみることにしました。

たった一粒から増やした麦ですから、恐らく日本国内では初めてのことになるのじゃないでしょうか。
感無量です。

尤も、食味が良くなかったらガッカリですが、全粒粉の状態では良い香りがしていますし、口に入れてみた感覚では、ほんのり甘みがあってやわらかく温かみのある味わいでした。

麦ラボの大きな成果の一つになるかも知れません。
楽しみです。

汗のご利益

ここ数日、毎日大汗をかいています。
気温の高い真昼間に外で体を使って作業するものですから、夕方は部屋に入る前に風呂場に直行して着替えをしないと、うっかり椅子にも座れません。
そのくらい汗でベタベタ。

ですから、水もよく飲みます。
そうやってどんどん水分が代謝するのと一緒に、体の老廃物も出て行ってくれるようで、おかげさまで体の調子はいいのです。

ただし年齢相応と言うか、あちこち筋肉痛だったり、関節痛だったりは少しはありますが、それはもうしかたがありません。
柔軟体操とか、準備体操などしてから作業にかかれば尚いいのでしょうが、なかなかそれをしている暇がありません。

しかし、夜はもうすぐに爆睡です。
寝つきが悪いなんてことはあり得ませんね。

熱中症対策ですか・・・?
小まめに水分補給、木陰で風にあたりながら休憩、昼食はゆっくりと時間をかけて取り、食後もゆっくり休んでから午後の作業に・・・。

おかげさまで、暑さにやられる心配はなさそうです。
何より、耐えて動ける体の健康がありがたいと思っています。

食工房のパンとコーヒーのおかげ!と、自画自賛しておきます。

草刈り、草刈り、また草刈り

雨続きだったここ一ヶ月近い期間、その間に草刈りが出来ず、畑や畑の周り、家の周り、農道などは、伸びたい放題に伸びた草がどんどん茎立ちしています。
早く刈り払わないと大変なことになる・・・と思っていたところ、4日前くらいから晴れ間が覗くようになりました。

このチャンスを逃してなるものか!と、いつもの食工房の仕事をこなしながら、午後から夕方にかけての時間を草刈り作業に充てていました。
外で汗をかくのは気分が良いものですが、一日が終わる頃には体力も限界です。
でもおかげさまで、今日までに全体の半分くらいは終わらせることが出来ました。
まだ明日も晴天が続きそうですから、多少残ってしまうかも知れませんが、いいところまで終わらせることが出来そうです。

ま、何だかんだと言いながら、辛うじて間に合って行っているようですから、自分を信じ、天地の計らいを信じて、いやにならずにがんばることが出来ると思っています。
何と言ったって、雪室にライ麦とスペルト小麦合わせて300kg余を預けてある、その充実感は、他のことでは味わえません。
そして麦のことをよく分かっているパン屋になることも出来たわけですから、ありがたい、ありがたい、本当にありがたい人生だと感謝しています。

明日も食工房の仕事をこなして、それからまた汗を流します。

それからあと一つ今日の天の神さまのサプライズ、この晴れ間にやっと、最近話題のネオワイズ彗星を見ることが出来ました。
そしてまたここから見ると、ちょうど飯豊山の真上くらいの位置、何だかすごい配置です。
地球は、ドラマチック!

新ライ麦の食味テスト、優

本日の新ライ麦の食味テストで焼いた3品目のパン、ライ麦入り角食パン、堅焼き黒パン、プンパニッケルは、いずれも素晴らしい風味を醸し出してくれました。
酵母の調子も良かったことが幸いしたのも確かですが、それとは別に麦芽の香りが素晴らしかったですね。
新穀ならではのものと感心しました。

さてこれで、来週のスペルト小麦の食味テストが、なお一層楽しみになって来ました。
掛け値なしにうれしいです。
心の底から。

新ライ麦の食味テスト

明日のパン焼きで、今年度産のライ麦の食味テストを行います。
ライ麦入り角食パン、堅焼き黒パン、プンパニッケルの3品目を予定しています。

いつもの定番品ですが、明日は今年度産のライ麦全粒粉を用います。
テストですが、いつも通りの品質の製品になりますので、従来通りの価格にて販売いたします。
明日のみの限定となっております。

なお、通販にご注文いただいている分も、この仕様の製品が出荷されます。
どうぞお楽しみに。

さらに来週は、スペルト小麦も食味テストを行う予定です。
ご期待ください。

相変わらず梅雨空の毎日ですが、明日もおいしいパンを焼いて、皆さまのお越しをお待ちいたしております。


獣害対策マップ、次々更新

本日は朝から、辰ヶ原地区に猿がやって来ました。
昨日、東向地区で追い立てられた群れが移動して来たものと思われます。
畑に侵入される直前に対応出来ましたので、効果的だったと思います。
多分、いつものコースで川隅地区へと移動して行くはずです。
なお油断せず警戒します。


「紙版・飯豊の空の下から・・・」No.62 2020年7月号
をご覧いただけます。

IIDE


shokuko store