食工房のパンだより」カテゴリーアーカイブ

この一年、ありがとうございました。




今日は朝から荒れ模様で、吹雪でした。
その中を、ポツリポツリと間をあけてご来店くださる方が続きました。
こんな日にこんな場所まで、本当にありがとうございました。
そしてこの一年、本当にお世話になりました。

明日は、年内最後のパン焼きになります。
食パン、ロールパンの他、カネリプッラとみのりのパンも焼きます。
お正月においしいパンを食べたい方、どうぞご来店ください。

天気予報では、どうやら明日も雪の模様です。
ポイント2倍になります。
そして急な思いつきですが、明日明後日最後の二日間、店頭にてコーヒー一杯無料サービスいたします。
皆さまのご来店、お待ちしています。

パンが主食のここ何日

先々週あたりに沢山売れ残ってしまったパンがまだあって、もったいないのでご飯を炊くのを止めて、パンを主食にしています。
元々パンが好きでパン屋を始めたのですし、食工房では食事用のパンが主流ですから、この際、どのくらい主食に堪えられるものか試してみようという気になっています。

例えば今日の夕食だと、トースト1枚にバター、堅焼き黒パンのスライスを5、6枚、それにいわしのつみれと白菜と大根のすまし汁、切り干し大根の煮物、塩茹で小豆、白菜の漬け物、それにりんご1/4個でした。

お昼は、堅焼き黒パンとプンパニッケルとみのりのパンを2、3切れずつ、いただきもののゴーダチーズ2切れ、ベーコンエッグと小豆かぼちゃ(小豆は塩茹で)、飲み物はミントティー、そしてみかん1個。
だいたいいつもこのくらいのボリュームです。

私の場合、白米より玄米、さらに玄米より黒パンの方がお通じも良いし、体の調子も良いような気がしています。
堅焼き黒パンとプンパニッケルで2、3日過ごすと、本当に爽快感が増して体の動きが軽くなり、肩こりがしていたのがすっかりほぐれていたり、ほとんどいいことずくめです。

それならパン食一本で行けば良いというわけなのですが、一方ではご飯も食べたいのですね。
白飯には全くこだわりませんが、お米の香りや食感は、やはり子どもの頃から親しんで来た食のルーツではあります。

これでもし、パン屋を止めたらどうだろうかと想像してみると、自家用にパンを焼くのはなかなか大変なことですから、米食になるのだと思いますが、それでもどうしてもパンが食べたくなって、多分おいしいパンを探すことになるでしょうね。
でも、パン屋を始めた動機を思い返すと、自分の好みに合ったパンがなかなか見つからないことがきっかけでしたかから、やっぱり止めるわけには行きませんね。

そんな私のパンを気に入ってくださる方々のご愛顧によって食工房の仕事が成り立ち、私も毎日こうしておいしいパンが食べられるというのは、本当に幸せなことだと感謝しています。

おかげさまで・・・。

おかげさまで、無事に一山越しました。
今日、今年最後のシュトレンを焼きました。
クリスマスを迎えてから食べる用ですが、案外お正月にお客さまに出したり、自分たちで食べたりする用にも重宝ということで、ご注文をいただいています。

今回は、思い切って個数に余裕をもって仕込みましたので、年内に間に合えば良いという方なら、ご注文を承ります。

おかげさまで、今年もシュトレンは各方面からご好評いただいております。
皆さまからの情熱的なご要望に支えられ、幸か不幸か、もはや年末の食工房は、シュトレンなしでは成り立たない状況です。
しかし、ありがたいことです。
来週からは、シュトレンづくりですっかり脇に押しやられた格好のクッキー類の製造を、少しずつ再開したいと予定を立てています。

それにしても今月に入ってから、風邪を引くこともなく健康で頑張れたことは、何よりありがたいことでした。
もうあと一週間で、本年の営業を終えることになります。
最後まで、油断しないで過ごしたいと思っています。


さて、一昨日のブログにコメントをくださったarz2beeさんのご質問に、この場でお答えいたしましょう。
小麦粉約30㎏・・・。
食工房の場合だと、角型食パンで100斤少々、ロールパンだと800個くらいの量です。
先日実際に焼いたのは、食パン36斤、ロールパン86個、ぶどうパン6斤、堅焼き黒パン特大1本、大14本、プンパニッケル12本、みのりのパン18本、シナモンロール50個、ナン12枚、バタール5本でした。
小麦粉の他に、ライ麦全粒粉と小麦全粒粉も使い、それらの総量で30.7kgでした。

このぐらいの量になると、パン焼きもちょっとした肉体労働になります。
作業場は30℃で、上半身は下着シャツ一枚で袖まくりしています。
時々用があって外に出ると、温度差で体が縮み上がります。
こんなことが出来るのも健康だから・・・、それともこれが健康法になっているのでしょうか。
明日からは、少しペースを落として仕事を続けます。


おしらせ
シュトレン追加分 限定15個 先着順!
ご注文承ります。

能力の限界

本日のパン焼き作業は、遂に食工房の製造能力の限界に達しました。
と言っても、そこらのパン屋さんに比べれば、全然少ないかも知れません。
粉量30.7kgでした。
醗酵時間の長い天然酵母を使用していること、焼き時間の長い堅焼きパンがあることなど、手間と時間を喰いますのでこれが限界です。

それで、何が先ず限界に達したかと言うと、それがオーブンでした。
自分たちのスタミナの方が先かと思っていましたが、そうではありませんでした。
今日の作業で、これ以上仕込むと釜が回らない状態になることが分りました。
そしてもう一つ困ったのは、焼き上げた大量のパンを冷ますために、置く場所を確保出来ないことです。
二度焼きするものもあるのでなおさらです。
でもまあ、こんなことは年に一度か二度のことですから、そのために作業場をどうにかするというわけには行きません。

そしてたった今も、作業場は洗い物の山です。
今日中に全部片付けるのは無理なので、明日明後日までかけて、一方で汚しながら少しずつ減らして行きます。

それはさておき、沢山のパンが焼き上がって、一時作業場の中に溢れかえっていました。
いやー、その様子はいかにも圧巻でしたが、宅配便の集荷までに荷造りしなくてはならなかったので、写真を撮る余裕はありませんでした。
これであと二日頑張れば、とりあえず一段落です。
この年末は、今のところ風邪を引かないで済んでいますので、大助かりです。
皆さま、風邪にはくれぐれもご用心ください。


おしらせ
みのりのパン、沢山焼きました。

またトラブル?ではありません。

昨日は、ブログを更新しませんでした。
一昨日、接続設定のトラブルのことを話題にしましたので、やっぱりまたトラブったと思われたかも知れませんね。
いやそうではありません。
昨夜は、私事ですが、家族内に祝事がありまして、出かけていました。
そして、一杯ご馳走にもなりましたので、ブログの更新はお休みさせていただきました。


明けて今日は、未完成の雪囲いを完成させるべく、材料を買いにホームセンターに走り、午後からずっと今まで、暗くなってからはヘッドライトを点けて、突貫工事をしていました。
それでもまだ少し残ってしまいましたが、とりあえず大雪が降っても何とかなる状況です。
我が家の雪囲いは、外壁と間を空けて設置するので工事が大変ですが、その代わり冬の間も窓が開けられるし、部屋も暗くなりません。
その空間に、保存野菜を置いたりもしています。
こうやって、またしても本業外の仕事に精を出すので、今日はいつもと違う筋肉を使ってもうクタクタです。

明日も少し残りをやって、それから本業に戻らねばなりません。
おかげさまで、シュトレンのご注文の追加を次々いただいています。
少し余裕を持って造っていましたので、何とかお応えしていますが、クリスマス前にお届け出来る分はもう予約が一杯になりました。
今週末にもう一度、最後の製造です。
こちらは、クリスマスを過ぎてから食べ頃になりますが、遅くてもいい方向けに用意しています。
この分は、まだご注文いただけます。(12月19日までにお願いします。)


それから今週の木曜日のパン焼きは、カネリプッラです。
そして、臨時に「みのりのパン」を焼きます。
数に限りあり。
ご注文、ご来店先着順に販売いたします。


ただいまクッキー類など、品揃えが全然なってませんけど、こちらは年が明けてからしっかりと充実させて行きますので、年内は悪しからずご容赦を。

お仕事、てんこ盛り

今日は、午後7時の閉店までに、全部の仕事が終わりませんでした。
後片付けが残ってしまいました。
いつもなら、残業してでも終わらせるところですが、明日も明後日も予定が詰まっていますから、逆に定時で終わりにして余力を残しました。
これで間に合わなくなった時は、定休日を返上することになります。
今、世の中はいろいろと大変だというのに、うちはこれだけ仕事させていただいてますので、何はともあれ感謝の一言です。
そして忙しい合間に、そろそろ来年の計画も考えています。
ホームページも刷新したいですね。
長いこと休刊状態の「高野通信」(印刷版の)も、再刊したいです。
例年1月、2月は、売り上げが落ちて息が切れそうになりますので、逆に暇なら暇で、発想の転換もあっていいのじゃないかと考えているところです。
いろいろと課題を整理して、新しい種も蒔いて来春に備えたいと、正月過ぎても別な意味で「お仕事、てんこ盛り」になりそうな気がします。
その前に、ここ一、二週間の山場を、風邪などひかずに無事に乗り切らなくてはなりません。
先ずは健康第一と肝に銘じています。
今年も最後まで、どうぞよろしくお願いいたします。

只今、佳境です。

昨日は、さすがに疲れていたのか、途中まで書きかけのブログを操作ミスで消してしまい、ガックリ来てしまいした。
そんなに焦っているわけでもなかったのですが、当然注意するはずのことに気が回らないというのは、やっぱりこれが、疲れているってことなんだなと自覚しました。

今日はまた気を取り直して、元気に仕事をして、配達にも出かけて来ました。
今のところ道路も雪の影響もなく、いたって順調に走れるので助かっています。
我が家は、まだ一部雪囲いが未完成で、このまま大雪になってもらっては、ちよっと困るのです・・・。
と、私も、少し雪国の住人らしい感覚になって来たということでしょうか。
まあそれでもクリスマスの頃には、雪も欲しいような気がしますね。
それからお正月も・・・。

さてさて、食工房の仕事もいよいよ佳境です。
明日はまた、シュトレンを造ります。

そうそう、一つお知らせすることがありました。

七日町「駅カフェ」さんで、今週末からクリスマス期間限定で、食工房のシュトレンがメニューに乗ります。
サッパリした苦みの名水水出しコーヒーに、これほどマッチするものはないかも知れません。
ぜひこの機会に、お召し上がりください。

今年のシュトレン


日本で売られているものの中では、
比較的大きい部類に入るサイズです。



 中身にはマジパンではなく、全体に
ミックスナッツを混ぜ込んであります。


食工房のシュトレン、今年で4度目の製造になります。
一年に一度、11月から12月にかけての一ヶ月余りの間に、だいたい週一回のペースで6回くらい製造しています。
まあどんなに頑張っても、200個より多くは造れません。

まず酵母の調整と材料の下ごしらえに始まって、次の日一日かけて焼き上げ、バターとグラニュー糖をかけて、一晩寒い部屋に置いてしっかりと固めます。
三日目は粉糖できれいに化粧して、また一日寝かせて落ち着かせます。
四日目に、袋詰めしてコンテナに収納して熟成を待ちます。

食工房のシュトレンは、他所のものよりは早くから召し上がれます。
4~5日も経てば、いい感じになります。
もちろん、さらに一週間二週間置けば、ドライフルーツの水分が生地にしみ出して、全体がシットリして来ます。
スパイスの香りも落ち着いてバランスが良くなります。

それで、他所のパン屋さんやお菓子屋さんのシュトレンも、沢山ではありませんがいただいて試食したことがあり、比べて食工房のシュトレンの特長は何かと言うなら、やっぱり香りでしょうかね。
文旦ピールの香りは、今までのところ他では味わったことがありません。
これに、スパイス4種類とバニラとラムの香りが混ざり合って、食工房のシュトレンの香りが出来上がります。

手前味噌自慢はともかく、本当にこんなに美味しくていい香りのするものを、ドイツの人たちは、どうやって思いついたのだろうかと思いますね。
ヨーロッパの食文化の、最も成熟した一つの例として上げていいんじゃないでしょうか。

ちなみに一説によるとシュトレンは、必ずしもクリスマスには関係がなく、冬の間新鮮な果物が手に入らなかったり、食糧そのものも乏しくなる時期に、栄養価の高い保存食として少しずつ食べるためのものだったそうです。
そう言われて、材料を見ると分りますね。
すごい高カロリーですし、一方、ミネラルやビタミン類も豊富です。


 



オリジナルギフトパッケージ


  おしらせ

ご予約いただいている方に、順次お届けしています。
まだ少々余裕がありますので、これからご注文いただいても間に合いますが、お届けはクリスマス直前か後になります。
ご注文はお早めに。
ちなみに、お正月用にお求めになる方もいらっしゃいます。

「がんばっております。」

昔の私なら、こんな言葉は出て来なかったと思いますが、こうして忙しいこともありがたいと思えるようになりました。
去年の今頃のブログを読み返してみると、一年前の今頃私は、風邪をひいていたんですね。
今年は心がけが良かったのか、調子がいいのです。
おかげさまで、今日もいろいろはかどりました。
クッキー類がついに全滅してしまいましたので、今日は、どろんこクッキーとパタポンを焼きました。
売るものが無くなったのでは、売り上げは得ようがありませんからね。
明日は、ケーキ2種類と何が出来るでしょうか。
ミックスナッツなど、素材そのものも自家製していますので、やることはいっぱいです。

同業者と不本意な競争に引き出されないための食工房のスタンスは、面倒くさくて誰も手を出さないことを敢えてやって、真似の出来ないものを造ることです。
だから時には効率無視で、ただがんばるしかないこともあるのです。
でも、得てして、儲けにならない仕事の方が楽しかったり、やりがいが感じられたりすることがあって、良い人生勉強になりますね。
やっぱり、仕事の中に喜びがあるということが、一番大切なんじゃないかと思います。
それがあればこそ、がんばれるということですね。
疲れた時に少し休む時間さえもらえれば、いくらでもがんばれそうな気がしている今の私です。


「パンだより・38 冬至号」 編集作業が終わりました。
この後公開いたします。


更新情報 

「パンだより 38・冬至号」 アップしました。
<こちら> からご覧いただけます。

続・食品添加物の話

食品添加物の話、もう少しお付き合いください。

実は、昨日はちょっと熱くなり過ぎて、いろいろ見落としてしまったことがあります。
昨日は、食品添加物は一様に有害と受け取れる言い方に終始しましたが、少し訂正させていただきます。
例えば、豆腐を造る時に使う凝固剤(例えばニガリ)のように、必要不可欠で昔から使われていて、安全性にも全く問題の無いものがあります。
菓子造りにも、重曹が使われます。
そうでした。食工房でも、重曹だけは使っています。


やはり、個々の添加物について丁寧な解説を付けないまま、食品添加物全体を有害なものとするのは、いささか安易だったと反省いたします。


その上で申し上げますが、私は私なりの基準を明確に持っていて、危険あるいは安全性が疑問視されているものはもちろんですが、安全と分っているものでも、食工房の製品に不要と考えるものは使用しません。
今は、唯一重曹(炭酸水素ナトリウム)のみ使用しています。


さてここで、参考までに掲げておきますが、私が食品添加物のことを勉強する際に役立った一冊の本があります。
「加工食品の実際知識」という本です。
古い本で、とっくに絶版になっていますが、古本市場ではまだ入手可能です。
個々のデータは、古くなってしまったものがあると思いますが、基本的な情報は十分役に立ちます。
興味のある方は、ぜひ入手されて読まれたらいいと思います。