本日は荒天の中、当藤沢集落の歳の神が行われました。
朝の内、オヤッと思わせる雲の切れ間がのぞいて、さあ雪下ろしだ!と飛び出したものの、じきに激しく雪が降り出して中止。
食工房の仕事に戻って、その後歳の神の行われる場所に行ってみました。
枝が付いたままの木を縛ったものを芯にして、豆ガラを中に周りを稲藁で巻くように縛ります、
雪の下の地面にしっかり食いを打ち込みます。
御神体を引き起こして、杭に縛って固定します。
藤沢の歳の神は、二本のご神体を立て、間にしめ縄を張ります。
ちょっと縄が長すぎたかも・・・・。この後、真ん中にも藁の山を積んで、
正月飾りや古いお札などを置きます。
私などが手を出すまでもなく、すでにどんどん作業が進んでいて、出来上がって行く様子を写真や動画に撮らせてもらいました。
こんな行事が出来ることが、即ち地域の力だと思います。
昨年の暮れに新しく住民になった若者も、作業に加わっています。
午後は、部落の役員が集まって会議。
隣組の組長役の私も出席して来ました。
今、行政が町村合併によってより広域で動くようになったおかげで、小さな周辺集落の細々とした要望が届きにくくなり、仮に聞き届けてもらえたとしても、今度は地元の様子に詳しくない人が判断したり決定したりすることも少なくないので、要望に合わない施策が実現してしまったりすることもあるのですね。
地方の一角の一集落にも、課題は山積みなのです。
これは今、私の頭の中で渦巻いている構想と言うか妄想かも知れませんが、例えば集落単位である程度の自治権を認めて、予算も下ろして地域のことは地域でやる範囲を持たせることは、これから先、地域の活況を失わないためには、是非とも検討すべき課題だと思います。
付いた雪がとけて、ものすごい湯気を出しながら燃えていました。
雪が降りしきって、写真も動画も上手く撮れませんでした。
何とか見られるのが、この1枚だけ。
さて暗くなって、いよいよ歳の神の点火です。
点火は、年男の役と決まっていて、今年は私と他にもう三人の男性が、手に松明をかざして火をつけました。
先立って、皆さんの前でそれぞれ挨拶を求められ、私は、還暦のこの歳にここに巡り合せたことに感謝を申し上げ、ここに生まれ直したつもりでお付き合いしたいので、どうぞよろしくお願いしますと結びました。
今日は日中ずっと雪が降っていましたので、立てた御神体には雪がビッシリついてしまい、燃え付きが悪くてかなり苦労しました。
燃え方も、昨年のように景気よく弾けるようには行かず、ちょっと気勢をそがれましたが、降りしきる雪の中での歳の神、いかにも雪国の風情で、これはこれでなかなかいいものでした。
昨年の歳の神の様子は、<こちら>
例によって、お餅とスルメを焼いて食べました。
そしてこれも例によって、パンを沢山持って行ってまわりの人たちにも差し上げて、一緒に焼いて食べました。
帰り道、この集落の中で一番お世話になっている方のお宅に、新年のご挨拶をかねて立ち寄りました。
いろいろ心尽くしのご馳走をいただきながら歓談し、また今年一年間のお付き合いをお願いしました。
新しい年が始まって半月、小正月行事のこの歳の神を終えた今日、私には本当に新しい一年と新しい人生が始まったような気がしました。