放射能汚染のことを忘れないようにいつも頭の隅に置いておくこと、これはこれから先を過ごす私たちにとって、とても大切なことになりました。
放射能(放射線)は目には見えないが故に、またほとんどの場合何の自覚反応も起こらないが故に、いつも意識していないと危機管理が出来ないからです。
測定器の必要性も、もはや個々人に及んで来たと思います。
普段何気なく歩いて通る場所のどこかにも、放射線量の高いホットスポットがあるかも知れません。
環境全体としての汚染が微量でも、身近なところにホットスポットが存在していたら、結果的に高濃度の被ばくをしてしまいます。
そして先に東京電力が発表した事故収束までのスケジュールも、今回の1号機のメルトダウン騒ぎで、全く見通しが狂ってしまいました。
一説によると、この先10年はかかるとか・・・。
これでは半減期30年の放射性セシウムも、これからまだ少しずつでも漏出量が増えて行くのですから、30年経っても正味半分にはなりませんね。
その間にも確実に汚染は拡散して行きますから、これから先ずっとずっと長きに渡って、私たちは放射能のリスクを気にし続けなくてはならないということです。
見えないものを相手に、過度に怯えることなく、かと言って必要な緊張感を持続するのは、なかなか難しいことです。
すぐに麻痺してしまうのが常ですから。
今私たちは、今回の原発事故に、いろいろな意味で精神の限界を試されているのだと思っています。