コストに見合わない人々


会津の田園風景は、本当に宝だと思います。


コストに見合わない人々・・・、言うまでもなく今の我々福島県民のことです。


これまで一般公衆の放射線被ばく許容限度は、1mSv/年と規定されていたわけですが、原発事故のあと、暫定的に20mSv/年となっていました。
事故から7ヶ月が経ち、どう考えても1mSv/年を達成することは困難と判断したのでしょう。
国は、20mSv/年を許容限度として正式採用する考えのようです。
そして1~20mSv/年の間で、場所毎に基準値を決めるとしています。


仮に1mSv/年を厳格に適用すると、福島県のほぼ東半分が人の住めない場所になりますから、ここに居る約200万人の人々を移住させるために、極大雑把に一人1000万円かかるとすると、計20兆円のお金が必要になります。


それほどのコストはかけられないというわけですね。


それより何とかして留めておいて、貴重なデータ収集のためのモルモットにしたいのじゃないでしょうか!?
余計な金もかからないし・・・。


除染をするんだと言っていますが、そんな思うようには進まないと思います。
困難を極めるはずです。
荒っぽく建物をみんな壊して、山の木を全部伐って、地形が変わるくらい土を削ってしまえばどうだか知りませんが、そんなことをして自然環境を根本から損なってしまったら、もっと別な理由で人が住めなくなってしまいますから。


とか何とか言うより、一つの方法で皆が満足するということはあり得ませんから、移住の権利も保証しつつ、覚悟の上で居残る人には支援もしつつ、可能な所は除染もして、その拠り所をきっぱりと1mSv/年にすれば良いだけの話しなんじゃないでしょうか。


しかし、そこはコストなんですね。
我々は、コストに見合わない人々として、見捨てられているとしか思えません。


そして一方では、自助努力も報われなかったりしているわけです。


この福島の中から見ていると、日本という国はもう終わったんだとしか思えません。


あとは・・・、そうです、人と人の直接的つながりの中でのみ生きて行ける、もうそれしか無いような気がしています。