まだ分からないのか!

政治家、有識者、あるいはメディア、そういう立場にある人たちの中に、未だに「コストの安い原子力発電・・・」というフレーズを使う人がいることに、驚きと落胆を隠せません。


まだ分からないのか!
この度の福島の事故から、一体何を学んだと思っているのか!


本来なら、原子力発電の電気は、その代金に廃炉保証金として、少なくとも100%相当額を上乗せしておくべきでした。


今時、冷蔵庫やテレビを買う時でさえ、将来それが廃棄される時のために予め保証金が上乗せされているのですから、あって然るべきシステムでした。


否、それどころではありません。


原子力発電には、他の発電には無い沢山の補助金を出しています。
電源立地対策交付金と呼ばれる補助金制度の地元への厚遇ぶりは、ちょっと注目に値します。<参照>

その中の一つには、原発の立地市町村とそれに隣接する市町村の、全ての世帯と事業所の電気料金の一部を肩代わりする(つまり電気料金の割り引き制度)というものもあります。
それらは皆、原発を受け入れさせるための地元への懐柔策です。

この際、そういうことも明るみに出しておいた方が良いと思います。


また、名ばかりの安全のために必要だとして設けられた様々な部署も、結局は担当者たちの給料を払うためだけに機能していました。


税金を注ぎ込んで賄ったこれらの費用は、コストには反映されていません。


こうした見えない部分の負担を算入すると、結果的に原子力発電はべらぼうなコストになってしまいます。
それにプラス廃炉費用です。(事故が起こらなくても、最後には必ず廃炉になります。)


しつこいようですが、原子力発電は最初から経済的に破綻しています。


コストが安いとは、一体どこを見て言っているのでしょう・・・!?