私は、自分のニュースソースを持つよう、いつも心がけています。
そのために少しでも時間があれば、インターネット上を検索したり、本を読んだり資料に触れたりしています。
私は、ジャーナリズムの言うことを鵜呑みにはしませんし、と言うより、ほとんどの場合信用していません。
例えばイラク戦争のことについて、アメリカの公式発表や日本政府の公式発表など、私は本当だとは思っていません。
それでもそれらをつぶさに見聞した上で、私は別な情報源を探します。
例えば今、つい先日までイラクの首都バクダッドに住んでいた一イラク人女性が、日々の様子を綴ったブログを読むことが出来ます。
イラク戦争が始まって間もない頃から、ずっと今まで発信し続けられているこのブログ、一体どんな環境でどうやってインターネットにアクセス出来ているのか、詳細は分かりませんが、こんな奇跡のような情報源に触れられるのは、まさにインターネットのおかげです。
そして、私がそれを日本語で読むことが出来るために、活躍してくださっている貴重な方々の存在も、忘れるわけには行きません。
TUPというグループに、40人余の翻訳家がボランティア登録し、イラクから、また世界から発信されて来る、イラク戦争や世界平和に関するレポートを日本語に翻訳し、無料で公開しています。<TUPへのリンク>
さて、そのイラク人女性のブログ「リバーベンドの日記」は、今年4月30日を最後につい先日まで途絶えていました。
その最後の記事には、いよいよバクダッドの生活に見切りをつけ、国外に脱出を決意したことが書かれていました。
どこに行くのか、どうやって行くのか、無事に行けるのか、何の当てもないけれど、ここに居続けることはもっと絶望的なのだということが、ひしひしと伝わって来ました。
そして毎日の悩みは、一人一つと決めたスーツケースに何を入れて行くかと言うことだったと・・・。
自分たち一人一人の生命より大切なものはないと分かっていてもなお、この写真は、あの日記は、人形は・・・、そんなことが頭を悩ませるなんて、と彼女は述懐するのです。<4/30の記事へのリンク>
そして、丸3ヶ月間途絶えていたそのブログに新着記事が届いたのは、9月6日のことでした。
ほとんど毎日のように安否を気にしていた私は、それを一気に読みました。
そこには、辛い別れを押して、命がけの脱出行を試みた経緯が、詳しく書かれてありました。
これから先のことはまだまだ大変に違いないけれど、その文面に、遠く日本でそれを読んでいる私でさえ、「よかった・・・!」と声を上げずにはいられませんでした。<9/6の記事へのリンク>
さて、イラクの厳しく恐ろしい現実を伝える情報源は、まだ他にもあります。
信憑性が高く、且つ良心的な情報源として、もう一つご紹介しておきます。
<イラク情勢ニュース/URUK NEWS>
それにしても、公式に伝えられるニュースとこうして伝わって来る草の根情報とのあまりの相違に、そこから何を読み取るか、それが一番肝心だと思っています。