停電で、故障したボイラーが直った話し

不思議なことがあるものだというお話しです。

実は今年になって間もなく、我が家の風呂用の給湯ボイラーの調子が悪くなっていました。
どういう様子だったかと言うと、給湯温度を最高にしないと点火しない、そして最高温度設定で点火すると今度はサーモスタットが効かないで異常停止、そのままでは復旧せずの状態でした。

異常停止させないために、どんどん給湯してボイラーの缶体の温度が限界を超えないようにしてやれば、一応連続して使えはするものの、これでは一人風呂に入るために別な一人がボイラーの傍に付いていなくてはなりません。

故障の原因をいろいろ探りましたが、一つは缶体サーミスタという温度センサーが劣化したか、あるいはコントローラーの電子回路がおかしくなったか、まあそのどちらかだろうと察しは付けましたが、確認するにしろ部品を交換するにしろ、業者を頼まなくてはどうにもなりませんので、不便は承知でそのまま使い続けていたのです。

まあそれはそれで、山暮らしの時の薪風呂ではありませんが、ぬるくなって来たら中から大声で「沸かして!」と呼ばなくてはならないのも、何と言うかコミュニケーションがあって、それはそれでいいじゃないかという気になっていました。

それが・・・今日の午後のこと、何の前触れもなく停電になりました。
雷が鳴ったとか、大風が吹いていたとか、停電になりそうな気配が全く無かったのに。

時間にして数分間のことでした。
その時気にしたのは、PCが異常停止で影響を受けなかったかどうかということくらい。

で、夜になって風呂を沸かす段になってボイラーを操作しに行くと、電源ランプが点滅していました。
多分、昨夜最後に風呂に入った時に異常停止したまま、電源は入りっ放しになっていたのでしょう。

不意の停電で、機械がどんな反応をしたのか分かりませんが、今度は正常にサーモスタットが働いて、自動的に運転停止を繰り返すようになっていました。

まさかと思いましたので、挙動を監視していましたが、まるで正常です。

ハイテク機器が不思議な挙動をすることがあるのは知っていましたが、故障したものが一瞬の停電で正常に戻るというのは、全く初めてのことです。
おかげで今夜から、誰の世話にもならずに風呂に入れることになりました。

いいんだか悪いんだか・・・、妙な気分の私です。

肝心の故障の原因は、分からずじまいになってしまいました。

でも、お金にして何万円だか、ひょっとすると何十万円だか、得したことは確かですね。