コーヒーミル



イギリス製スポングミル
私が、最初に手に入れた所帯道具と言えるもの。<参照>
英、スポング製ミルは、現在製造されていません。
代わって、国産のものが製造販売されているようです。



昔から変わらぬスタイルと赤い色、Fujiのコーヒーミル
何と言っても頼りになります。
何十年と使い込まれている中古品ですが、
全く問題ありません。



粒度を正確に決められる大きなダイヤルノブ


コーヒー豆を挽いて使うことは、皆さんよくご存知のことと思います。
すでに挽いたものも売られているわけですが、召し上がるその度に挽き立てを使った方が、格段に香りが良いことは言うまでもありません。
そのコーヒー豆を挽くための道具が、即ちコーヒーミルですが、大まかに言って二つのタイプがあります。
一つはオーソドックスな挽き臼式のもの、もう一つは高速のカッターミキサーです。
近頃は、安価でコンパクトで手軽に使える、カッターミキサータイプを使う方が増えていますが、これは正直あまりおすすめ出来ません。
どうしてかと言うと、高速で回転するカッターがコーヒー豆全体をかき回すので熱を持ってしまう、均一な粒度(挽きの粗さ加減)に挽くことが難しい、この二つの理由があるからです。
一番優れているのは、手回し式のコーヒーミルです。
時間がかかりますが、これに勝る方法は他にありません。
最高の香りを失いたくないとお考えなら、手回し式に限ります。
もし量が少し多くて大変なら、高価にはなりますが、挽き臼式でも電動のものがあります。
そして、家庭に置くにはちょっと大げさですが、業務用のコーヒーミルなら、あらゆる面で余裕があり、粒度も正確に決められますし、手回し式に比べても遜色ありません。

ところで、コーヒー豆を粉に挽く時覚えておいていただきたいのは、抽出方法によって粒度が違うこと、そして一つの抽出方法について、粒度の違いによって味が変わることです。
またドリップ式の場合は、一度に抽出する量によっても、粒度を変える必要が出て来ます。
とは言え、業務用のコーヒーミル以外では、正確な粒度の調節は出来ませんので、実際に使いこなすうちに最適な粒度をつかむしかありませんが、まあそれも楽しみのうちと思って試行錯誤していただければ、思わぬ発見もあるはずです。

ペーパードリップを想定して申し上げると、粒度はいわゆる中挽き(数値的データはありません)ですが、より細かく挽くと、味は濃厚かつ酸味が前に出て来ます。
逆に粗挽きすると、味は淡白になり酸味はずっと後退します。
ちょっと贅沢ですが、少し粗めに挽いたコーヒーを規定より多めに使うと、大変うまいコーヒーになります。

私がコーヒーを商売にするようになって、何人もの方からリクエストされるオーダーに、苦みも酸味も共に軟らかく(単純に少ないということではありません。)、そうかと言って香りは高く、口に入れた時甘みを感じるコーヒー、というのがあります。
全く、難易度100超のこのコーヒーも、必ずしも不可能というわけではありません。
あらゆる条件を揃えて行く中に、当然コーヒーミルにも注文が付きます。
手回し式のミルなら、グンと合格点に近づきます。
お金をかけずに最高の結果を得られるのが、手回し式のミルです。
皆さん!今一度、手回し式のコーヒーミルを見直してみませんか・・・。