製麺所を訪ねて来ました

今日、昨年からの念願がやっと叶って、小麦を持ち込んで麺に加工してもらうために、製麺所を訪ねて来ました。
場所は、中通りの滝根町というところです。
福島県の中通り地域には、昔ながらの製粉と製麺加工を請け負ってくれる業者が、まだ複数健在です。

今日私が訪ねたような業者、当然会津管内にだってあるはずと思って探してみましたがありませんでした。
会津にもそういう業者が残っていれば、どんなにかありがたかったのですが、聞いたところではどうやら元々なかったようなのです。
会津はやはり、お米と蕎麦なんでしょうね。

今日は、沼ノ平産のアオバ小麦を30kg預けてきました。
後日、乾麺に加工して送り返してくれる手筈になっています。

先んじて、製麺所で在庫販売している麺をサンプルにいただきましたので、帰って来てすぐに試食しました。
小麦の味わいをストレートに感じられる、とてもおいしい麺でした。
思わず、いつもより食が進んでしまいました。
このあとが楽しみです。



先ずは、食工房のほぼ全製品に使用される。
「南部」という品種の粉です。岩手県産。
酵母の培養も、この粉を使っています。
モッチリとした食感、大変風味の良い小麦粉です。



こちらは、製パン用にブレンドしている
「ゆきちから」という品種の小麦粉です。
白くてサラサラした手触りが特徴。



そしてこちらが、今日の製麺所の粉です。
親方曰く、「なめっこい手触りだべ。」
つまり、中力粉の特長です。


 



それから、製粉だけしてもらうことももちろん可能で、こちらも在庫がありましたので、5㎏ほど購入して来ました。
三枚の写真は、現在食工房で使っている小麦粉二種類とそれから今日仕入れて来た粉です。
それぞれ微妙に色合いが違うのがお分かりいただけるでしょうか?
今日の製麺所の粉だけが、少し灰色っぽい色をしています。
大きな製粉工場のような設備で製粉したものと違い、繊維分を多く含んでいるためです。
水を入れて捏ねれば、さらに色の違いがはっきりするはずです。

原料の小麦の品種を尋ねてみましたら、アオバと農林61号とのこと。
小麦を作ったことのある農家の方なら、農林61号の名は一度ならず聞いたことがおありでしょう。
今となっては古い品種ですが、麺に加工した時の風味と色合いの良さには定評があります。
ですから今日仕入れた粉は、どちらかと言うとパン向きではなくスコーンやマフィンに向いているかも知れません。
5㎏あるので、いろいろ試してみようと思っています。

・・・と、そこまでの話、価格のことは全く触れませんでしたが、実はそこのところが大問題なのです。
決して、決して、安上がりというわけには行きません。
今日の小麦粉は、1㎏が500円です。
自分の小麦を製粉してもらうと、さらに高くなって600円くらいになります。

例えば食パンを焼いたとすると、1斤が900円くらいになります。
スコーンやマフィンでも、やはり今の2倍くらいになるでしょうね。
実際に販売可能な製品になるかどうかは、皆さまから、製品の特質と価格にご理解とご納得をいただけるかどうかにかかっています。

今後、度々試作品を造って皆さまに評価を仰ぎたいと思っています。
なお、乾麺が仕上がって来ましたら、試食セールをやりたいと思っています。
価格など詳細は、このあとのお知らせまでお待ちください。