バイオリンの吉野さんのポートレート以外は、私の撮影です。
自分でもよく撮れたと思う一枚
今日は、久しぶりに音楽の話題です。
「箏」という楽器を、皆さまどの程度ご存知でしょうか。
日本の伝統楽器であることは知っていても、耳にするのはせいぜいお正月の時期のデパートの店内くらいのものじゃないでしょうか。
それに習おうと思ったら、ものすごくお金もかかるんじゃないか・・・、そんなイメージが先行して、私たちの日常にはほとんど馴染みのない楽器になってしまっているのは、ちょっと残念なことです。
私が箏と言われて思い浮かぶのは、昔音楽の時間に聴かせられた宮城道雄の「春の海」とか「六段」くらいで、あとは何も知りませんでしたし正直興味も湧きませんでした。
それが8年ほど前に、櫻井こずえさんという方にお会いしてから、すっかり認識が変わることになりました。
箏の演奏家であり作曲家でもあり、そして自分の教室を持って後進の指導もしている櫻井さんです。
それでお話を進める前に、この方の師匠にあたる方のことを、何としてもご紹介せねばなりません。
田中孝一郎氏。
この方の演奏を、櫻井さんのお計らいで間近に聞く機会がありましたが、驚きと感動と共に箏という楽器への認識を新たにしたことは、今でも新鮮に覚えています。
田中氏のプロフィールその他は、<こちら>のサイトをご覧いただきたいと思いますが、まずページトップに詩が一編あります。
この詩がとても感動的です。
彼の感じ方は、音楽する者にとって一番大切な感覚だと私は思います。
さてそんな田中孝一郎先生に師事した櫻井さんは、作曲という世界で才能を発揮することになりました。
その彼女の箏と関わった18年間の集大成として、2002年に櫻井こずえ作品集「INORI」をリリースしています。
このアルバムのことも含めて彼女のことをもっと知りたい方は、<こちら>をご覧ください。
アルバムの全曲を試聴することも出来ます。
バイオリンとのデュエットなど、箏の可能性を広げる素晴らしい楽曲の数々に、きっとどなたも耳を洗われると思います。
実は、このアルバムの製作には、私も関わりを持つ幸運に与りました。
ジャケットに使う写真を撮らせていただいたのです。
ですから、このアルバムは私にとっても、とても大切な作品です。
多くの方のお耳に届けたい、そんな思いで食工房でもCDを販売しています。
お聴きになりたい方、ご来店の折にちょっとお声をかけてください。