働き者


私のことではありません。
昔の人は・・・、という話です。

今朝は、定休日としてはいつもより早起きして、畑に飛び出して行きました。
当然のことながら、ここらのおばあちゃんはもう一仕事終えたところです。
だいたい朝の4時とか5時くらいから畑にいるみたいです。

機械力のない昔は、ただもう時間を働くより他に方法がなかったのですし、それだけ働いてもちやんと喰えるという保証はなかったのですね。
私の古い知人(農家)のお母さんは、朝暗いうちから起きだして、「お天道様が出て来るのが遅い!」とブツブツ文句を言いいながら、駒ネズミのように動き回って働いていたそうです。

今日午前中畑仕事をしていて、もうやることはいっぱいあって時間はいくらでも欲しいところでしたが、さすがに暑くなって来て降参。
午後から娘たちと、用足しに出かけました。

長女の運転に任せて助手席でウトウトしていたら、本当に眠り込んでしまっていました。
いろいろ手間取って帰りが遅くなりましたが、外はまだまだ明るい時間、くたびれていても夕方の水やりをしないままでは、ご飯も喉を通りません。
結局、暗くなるまで畑にいました。
もし具合よく月が昇って来たら、本当にそのまま夜間作業に及んだかも知れません。

昔の農家の暮らしを聞き及んでいるのですが、月が明るい夜はずっと畑で夜を明かして、疲れたら畔にぶっ倒れて眠ったとか・・・。
また、夜真っ暗になるまで働いて畑からの帰り道、畑に向かって来る人がいるのでおかしいなと思いながらも、「お疲れ様!」と声をかけると、相手は「おはようございます!」と、つまり俺はもう次の日の仕事に出て来たところだと、そうやって働き者を競い合ったという笑い話です。

いつも、すっかり腰が曲がって車を押しながら歩いて行くおばあちゃんの姿を見る度に、お気の毒に思う私ですが、いつだったか畑で鍬を振るっている姿を拝見した時、合点が行きました。
もう体が、それ向きになってしまったのですね。

今日は、働き者の気持ちを、少しだけ垣間見たような気がする私です。



本気で雨乞いをしたくなっています。
それでも、敷き草をしたり、水やりをしたり、
細かく世話をすれば、多少の収穫は間違いありません。