コーヒールンバとルーツオブコーヒー

コーヒーを題材にした音楽の中では筆頭の名曲。
古い曲ではありますが、たくさんのカバーバージョンがあるので、けっこう若い人の間でも知られているのではないかと思います。
歌の中に出て来る「モカ・マタリ」は、世界中のコーヒーの中でも特別知名度の高い、コーヒーの代名詞的存在です。

モカにはいくつかの種類があって、アフリカのエチオピアとアラビア半島のイエメンが主な産地ですが、マタリはイエメンで産出されます。
一頃、イエメンは政情不安定で、外国人には大変危険な地帯だと認知されていた時代があり、モカ・マタリは手に入り難い伝説のコーヒーと言われたこともあるのです。


さて、世界中で最も多く栽培されている嗜好品はコーヒーです。
そして生産の主力は、世界一の産地ブラジルを含む中南米で、世界の需要の大方をまかなっています。
ところが、コーヒー発祥の地は実はこの地域ではなく、アフリカ大陸東部のエチオピアのあたりだと言われています。
コーヒーには大別して三つの品種があるのですが、世界中で好まれ一番多く生産されているのがアラビカ種で、その原種がティピカという品種です。
エチオピアでは、今でも手堅くティピカが栽培されていて、手に入れることも可能です。
品種改良の進んだものに比べて、風味に勝るとの評価もあるらしいので、いつか仕入れてみたいと思っています。
ちなみに、ティピカは世界中に運ばれて栽培が試され、その中の一つが、「ブルーマウンテン」だそうです。
何だか益々興味が募って来ました。



All Illusts by Machiko Aoki