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イノシシが4頭

今日は、早朝の人足の後、お天気こそ微妙でしたが、中島第2圃場のライ麦を収穫しました。

少し湿気っぽさの残る状況でしたが、今日を逃すわけには行かないと決心し、午後から雨の予報が出ている中作業を開始しました。

昨年のように稲架を作って自然乾燥の工程を取ることはせず、いきなりコンバインで刈り取り脱穀同時に済ませました。
バインダーで刈るよりははるかに速いのですが、面積が広いことと背の高いライ麦はスピードを上げられないこともあり、午前8時半頃から初めて終わったのが午後2時前でした。

終了2時間前くらいから小雨が降り出し、穂先が濡れている状態になりましたが、そのまま続行しました。
選別や原穀の飛散など問題はあったと思いますが、ふり返る余裕はありませんでした。

それでも約350kgの収量がありました。
ライ麦に関しては、まだこの他に高野第2圃場に作付けしている分もありますので、400kgは超えるものと思われます。
やっと食工房の1年分に間に合う量になりそうです。

さて、それはそれで大変目出度かったのですが、今朝監視カメラをチェックすると、そこにはイノシシの画像と映像が記録されていました。

PCで再生して見ると、親と思われる大きなイノシシが1頭とそれよれ少し小さい子どもと思われるイノシシが3頭映っていました。
これまで、単独の個体だとばかり思っていましたので、これは意外でした。
そして、ますます油断ならない状況だと思い知った次第。
早速近所の農家さんたちにもこのことを伝えました。

話が前後しますが、監視カメラをチェックしに行った時、側の畑にいたおばあちゃんから、じゃがいもが被害に遭ったことを聞かされました。
見ると、イノシシの掘り跡が物凄く、ほとんど全滅に近い被害でした。
おばあちゃんの本当に悔しそうなお顔と訴え、心中を察するに余りあるものがありました。

我が家としては、当面スペルト小麦の収穫が終わるまで、一晩中間隔を置いてパトロールに出ることにしました。
その後は、かぼちゃ、さつまいもなどの畑の周りを電気柵で囲うつもりです。

このままでは、稲や蕎麦に甚大な被害が発生することは目に見えています。
複数の農家で力を合わせて、あるいは集落ぐるみで、対策を立てなくてはならないと思っています。

麦ラボ

ビデオカメラが捕えている視野
正面はスペルト小麦の圃場
★画像クリックで映像ファイルが開きます。

まだ大仕事が残っている

麦の収穫が順調に進んでいます。
南部小麦、デュラム小麦、ライ小麦と、少量3種はいずれも今日までに脱穀まで終わりました。

この後に控えているのが、ライ麦とスペルト小麦です。
こちら二つとも10a以上の面積がありますので、作業量も多く数日かかると思います。

その間のお天気がどうなるか、これが決して楽観出来る状況ではないのですね。
向こう一週間、ずっと雨または曇りの予報ですから。
ま、適当に外れてくれることを祈りながら、臨機応変に対応したいと思います。
さすがに疲れも溜まっております。

明日の早朝は、集落の奉仕作業(人足)も予定されています。
河川の両岸の刈り払い作業です。
怪我の無いよう、注意の上にも注意して臨みます。

夜間パトロール

何としても麦を守らなければなりません。
今出来る方法の一つとして、夜間パトロールをしています。

暗くなって間もない頃の時間帯、それからしばらく経った深夜の時間帯に車に乗って圃場の周りを見回ります。
パターン化しないよう、時間は適当にずらしています。

本当は、真夜中にも回りたいところですが、それでは寝る時間が無くなります。
でも、人が出て行くのが一番の抑止力になるみたいです。
そんなわけで、夜の時間帯もゆっくりしていられません。

しかしそれも麦の収穫が終わるまでの辛抱なので、何とかやり遂げたいと思っています。

電気柵も、導入することにしましたが、今年は間に合いません。
残念ながら、ネット作戦は敗北です。

それでも一つ救いだったのは、ノゲの長い麦は敬遠するらしいことが分かったことです。
イノシシの習性をよく掴めば、効果的な対処も出来るようになるものと思っています。

ここしばらくの間、ブログの更新、途切れることもあるかと思います。

農繁期

麦の作付けは、収穫期の今頃が一番の繁忙期、つまり農繁期です。

稲作だと、田植えの頃と収穫の頃の2回、麦作も秋の種まきの頃と収穫期の今頃の2回、農繁期があります。
品種の違う麦を数種類植えていますので、収穫期も少しずれます。

今年は、一番初めが南部小麦でした。
そして昨日と今日でデュラム小麦を刈りました。
いずれも稲架を作って掛け干し中です。

主力のライ麦はもう少し熟度が上がるのを待っています。
スペルト小麦はさらに後になります。
全部終わるまで、何だかんだと一ヶ月ほどかかります。

その間に、どうしても食工房の製造作業を休まなくてはならないタイミングが生じます。
何しろ、お天気に左右されますし、麦自体の登熟度も見なくてはなりません。
農作業は、何に付けても臨機応変が求められるのですね。

そこへさらに、イノシシなどによる獣害があるわけです。
今、スペルト小麦に被害が出始め、ネットだけでは防げないことも分かって来ましたので、別な方法も思案中です。

そしてもう一つ、イノシシにとっても、長いノゲはどうやら苦手と言うか、食の優先順位としては低いようです。
デュラム小麦やライ麦は、実は囲っていないところもあるのですが、今のところ被害はありません。
他に食べるものが無くなったら、その限りではないかも知れませんが。

明日も曇りまたは晴れのお天気のようなので、麦の収穫作業が続きます。
食工房の製造作業は、一時休止です。

ただ一つビールだけが、ドゥコンディショナーの中で熟成中です。
今日のチェックで、昨日より糖度が下がりアルコール感が増していることを確認しました。
あと数日で完熟、ボトリングの流れです。

まわりの野生で起こっているドラマを想像する

昨日のこと、麦畑に隣接する耕作地にイノシシと熊の足跡が付きました。

熊の足跡は、何かを追いかけるか、逆に追いかけられたか、すごい勢いで駆けた様子が見て取れました。
イノシシも同様で、両者の足跡は交叉していました。

そしてイノシシは、麦畑の周りに張り巡らしてあるネットに激しく突っ込んで網目を切って中に入ったようです。
おかげで、どうたどって行ったものか、一番はずれのじゃがいものあるところまで来て、太り始めていたじゃがいもを食害しました。

これはこれで深刻な被害で、別な対策も検討しなくてはなりません。

そして今朝のこと、獣たちがやって来た気配は一切なく、肩透かしを食った気分で帰ろうとした時、道端に落ちている小さな糞に目が留まりました。

大きさや形からキツネの物だと思われましたが、よく見ると毛のようなものがびっしりと混ざっていました。
それがどう見てもイノシシの毛のようで気になって仕方がありませんので、棒の先でつついてほぐして見ると、糞はほとんど毛のかたまりのようでした。

一瞬、麦のノゲかな・・・?と思いましたが、麦の実の部分の残渣は一切ありません。
上の娘が言うには、「ノゲなら細かく折れたり切れたりするし、これはどう見てもイノシシの毛だよ。」と。

しかし、キツネがイノシシを捕食するとは考えられませんから、だとするとイノシシが何らかの理由で死んで、それを食べたとしたらあり得る話です。

でも、何故イノシシが死んだのか?
熊なら襲うということはあり得ますが、このところ出没している子熊は、イノシシに手を出すとも思えません。

ひょっとして何か感染症(豚熱)にかかって弱っていたとか・・・。

結局、何があったのかは分かりませんが、イノシシの毛が混ざったキツネの糞があったことだけが事実です。

今日は、とっさのことで思い付きませんでしたが、明日もう一度現場に行って、バーナーでその毛を焼いてみましょう。
髪の毛が焦げるような匂いがしたら動物の毛です。
そうじゃなかったら、植物の繊維か何かです。
麦のノゲかも知れません。

でも、キツネが麦を食べるでしょうか・・・?あり得ないことだと思いますが。
そうするとキツネの糞じゃない?
いやいや、分からなくなって来ました。

しかし、ここ数日、カラスがやけに騒がしいのです。
近所の人も気がついていて、何か来てるのかな・・・などとしゃべり合ったところです。

「おーいカラス!イノシシが死んでなかったか?」
そこまで話が通じるようなら素晴らしいのですが、うーん、まだまだ修行不足ですね。

ドローンを飛ばして探索するという手もありますが、時間とお金がありません。

しかしそれにしても、毎日毎日、周辺では激しい獣たちのドラマが繰り広げられているに違いありません。

麦刈りのタイミングを睨みながら、休日返上で仕事

麦の収穫期が近づいています。
早いものは、ここ一週間の内にも刈り取り作業をすることになりそうです。

いつもそうなのですが、この時期梅雨に入っていますので、お天気が不安定で麦刈りのタイミングを掴むのが難しくて、頭を悩ますことになるのですね。

どうしてもという時は臨時休業してでもと、覚悟はしているのですが、出来ることなら休みたくはありません。

うまい具合に明日刈り取り出来るなら良かったのですが、まだ少し早過ぎるようです。
それに、お天気も下り坂で微妙のようです。

逆に今回、ビール仕込みとカリーマサラの製造が重なることになりましたので、定休日の明日も休日返上で仕事です。

そう言えば、今日は夏至だったんですね。
今日は、午後からカリーマサラの調合作業をやっていました。

ですから、今回のカリーマサラは、「夏至ブレンド」になりました。
今回、お日さまの子どもミカンの皮を入れています。

夏の暑さと憂鬱な気分を吹き飛ばす、パワーカリーを作って召し上がってください。
食工房のカリーマサラが、きっとお役に立ちます。

ちなみに、ビールも良い出来になっているようです。
毎日利き酒して、発酵の進み具合をチェックしています。
明日は、ボトリングです。

ワクチン接種、一回目

今日はとても忙しい一日でした。
先ず早朝5時から、集落の共同作業(人足)に出役。

一時間半ほどで終了となり、自宅に戻った後朝食。

それから支度をして、連れ合いと共に集団接種会場に出かけました。

当初、自分で車を運転して行くつもりでしたが、不測の事態に備え娘に運転をお願いしました。

件のワクチン接種は、大変良く考えられた手順とスケジュールが組まれていて、会場内では大勢の人が来ているにもかかわらず、リスクを感じることは一つもありませんでした。

受け付けから接種後の経過観察まで含めても30分程度、スムーズな流れの中にも重要なチェックポイントは確実に押さえられていましたから、この接種会場の現場の力に感心するとともに、働いてくださっている沢山のスタッフの方々に頭を下げ通しの私でした。

一人当たり一体いくらの費用がかかるものか想像も付きませんが、一切の費用の負担なくこの恩恵を受けられる我が国は、間違いなく立派な福祉国家だと思ったことしきりでした。

一方で、今回のこのコロナ禍が人類にとっていかに重大な危機であるのか、それを感じずにはいられませんでした。

今日は午後になって注射した方の腕が痛み始め、今もまだ続いていますが、さほどのことはありません。
午後には、軽い外作業をしていましたし、集落の会計役の仕事もこなしていました。

尤も、こうした副反応と呼ばれるものについては個人差が大きいですから、中には高熱を出して動けなくなるほどの方もいらっしゃるのかも知れません。

それはそれとして、ワクチン自体の効果については、疑うべきものは何もないと理解しているつもりです。
3週間後の同じ曜日、時間に、二回目の接種を受けますが、それまでの3週間、デリケートな時間があるのでしたね。
注意深く過ごしたいと思っています。

相変わらず街は静か

今日は、会津若松市方面に納品配達に出かけました。
お取引いただいている7~8ヶ所の業者さんを回ります。

いずれも販売店なので、一般のお客さま相手の商売をしています。
ここ一ヶ月余り、どちらの業者さんも人出が少なくてどうにもならないと、お困りの様子です。
実際、道路も混雑はなく、どこへ行くにもスムーズです。

そして、曜日や時間帯にもよるとは思いますが、私がお訪ねするタイミングでは、まずお客さまがいないことがほとんどでした。
否、厳しいだろうなと、察して余りある状況です。

かく言う食工房も例外ではありませんが、うちは自宅の一角で営業していますから、家賃が無いだけいくらかでも楽なのですね。
それに通販もやっていますから、今はかなりな割合そちらの売り上げに助けられています。

コロナ禍のこの状況を、どうしたら好転させられるのか、とても難しいことですが無い知恵しぼってがんばるしかありません。

お国のやっていることは万全とは言い難いですが、それでもワクチン接種も検査も入院も皆無料なのですから、世界的に見れば上等だと思っています。

感染対策に必要な資材も、マスクだって消毒剤だって、その他何だってたいていの物は容易に手に入ります。
今の日本の現状なら、誰でもやる気さえあればハイレベルの感染対策を実現出来ます。

私たち個々人の感染対策をもう少し徹底するだけでも、状況は相当良くなるのじゃないかと思うのですね。

がんばりましょう。

ワクチン接種、留意しておきたいこと

今週末、私と連れ合いは新型コロナウイルスのワクチンの一回目の接種を受けます。

皆さまもすでにご承知かと思いますが、私自身の備忘録を兼ねて留意しておきたい幾つかのことを書き留めておきます。

つい先日でしたが、一回目のワクチン接種を終えたばかりの高齢者施設でクラスターが発生しました。
※ニュース記事のプリントスクリーン

ワクチンを接種したのにクラスターとは・・・と驚きましたが、専門家の解説記事を読んで、ぜひとも気に留めておかなくてはならないことがあると思い知った次第です。

皆さまもご存じの通り、今回の新型コロナウイルスのワクチンは、2回接種して初めて免疫が確立するのですね。

で、1回目の接種から2回目の接種までの間、まだ十分な抗体が生成されていない状態で、逆に体の免疫力が下がることが分かっているのだそうです。
つまり、ある意味接種前より感染しやすいかも知れないわけです。

これは聞き捨てなりませんね。
ちょっと待ってください!
2回のうち1回打ったのだから、半分でも免疫獲得が成っていると思いたいですよね。

ところが、万全な免疫が確立するのは、2回目の接種を終えてさらに10日~2週間程の時間が度経過した後になると言われています。
だから!ワクチン接種でしかも1回目が終わったところで、はしゃいでいる場合じゃない!ってことなんですね。

分かりました。
私の思っていた通りでした。

私たちの接種は集団接種なので、接種会場で感染を拾わないためにも、厳しい対策で臨みたいと思っています。

そして接種後もしばらくの間は、いつも以上に注意して過ごすつもりです。

敵は静か

一昨日、猿の群れがやって来て緊急対応しましたが、翌朝山の上の方で猿の呼び声が聞こえたものの、その後は気配が遠のきました。

一方、イノシシも熊も、何の痕跡も見つかりません。
どこか近くに潜んでいるのでしょうが、尻尾を掴むことが出来ません。

そうしている間にも、麦畑は確実に実りの時期を迎えていますので、今のうちにと圃場の周りをネットで囲っています。
何しろ資材費を安く上げるために、杭は竹を切り出して使っています。
藪の刈り払いを兼ねていますので、一挙両得というわけです。

しかし手間は大変です。
まあそれでも、何とか間に合うのじゃないでしょうか。

その一方で、行政の打つ手はいかにも緩慢で、私たちが被る被害の深刻さに比べたら全く吞気なものです。
野生動物の数が減ることは、どんな理由であれお好みではないようです。
もっともこれは、街に住んでいる大多数の方の感覚なのでしょう。

私たちが、毎日毎日、獣たちへの対策のためにどれほど時間と労力を割かれているか・・・!、それが何のためであるか、単に作物を守るためだけではないということを理解してもらうのは、否、とてもとても難しい、遠い遠い話だと思っています。

ま、私たちのことは私たちで何とかしなくては・・・、その努力は少しずつですが報われる時に近づいていると信じています。
そのせいだか、今のところ敵は静かです。