食工房のパンだより」カテゴリーアーカイブ

秋のにおい・・・

お盆を過ぎて、ふと気が付けばずい分日が短くなっているのですね。
日中の日ざしも角度が変わって、店の中ほどまで差し込んで来るようになりました。
残暑もあと少しの辛抱でしょうか。
朝夕は、もうすっかり涼しくなりました。
これから秋にかけて、パンづくりにはちょうど良い温度帯です。
過発酵になる心配もなく、新しい小麦の香りも手伝って、一年のうちで一番パンのおいしい季節です。
そして皆さんの食欲も増してくるのではないでしょうか。
一日一食・パンごはん!で、変化ある食生活をお楽しみください。
食工房がお手伝いいたします。




  「トマト丸」 当面、土曜日のパン焼きに入れます。

★ドライトマトの原材料に使用しているミニトマトも検査済みです。







  今週のクッキーとマフィンのお知らせ

今週は、森のパン屋のビスケットとくるみびすけっとを焼きました。
他に、ジンジャークッキーの在庫が少しあります。

マフィンは、シマリス君の朝ごはんとそば粉マフィンを焼く予定です。


また昨日、エルフの焼き菓子とアプリコットケーキも焼きました。
香りも楽しめる、食工房のケーキをどうぞ!



アプリコットケーキです。

ご来店多数御礼

昨日、今日と、多数ご来店いただいております。

また本日の百姓市にも、多数ご来店いただきました。

皆さまのご愛顧に、心から感謝申し上げます。


特に今年の百姓市は、皆さまのおかげをもちましてこの逆風の中でも、昨年比で2倍近い売り上げ規模になっております。

何が良かったのか、自分たちでもやるべきことはやっているとの自負はありますが、それ以上に皆さまのあたたかいご支援のお気持ちを強く感じております。


今後ますます油断することなく精進して参りますので、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。




  おわび方々

売れ残りを警戒して仕込みを減らしたところ、思いがけずこのうれしい見込み違いで、パンも焼き菓子も大方売り切れ状態です。
もちろん明日も営業いたしますが、せっかくご来店いただいて、お目当ての品物が無いということもあると思われます。
わざわざ遠方よりお越しいただく方が多いので、こうしてあらかじめお知らせする次第です。

トマト丸・お待たせいたしました!


食工房・昨年のヒット作!今年もご期待に応えて登場です。


ドライトマトのオリーブ油漬けがやっと使えるようになりましたので、トマト丸を再開いたします。
先ずは明日のパン焼きで一回焼きます。
どうぞお楽しみに!

その後木曜日にするか土曜日にするか、あるいは両方にするか、様子を見て決めます。


他方、トマト丸再開と入れ替わりに、たまねぎパンを当分お休みいたします。


ご了承ください。




一口に「検査」と言っても・・・

言うまでもなく、残留放射能の検査の話しです。

空間の放射線量を計るのに比べて、物質の中にある放射能を計るのは、実は比較にならないほど大変です。
汚染を調べるということは、その物の中にある放射能のみを計りたいわけですが、放射線は元々環境中に万遍なく飛び交っていますし(自然放射線)、おまけに原発事故以来福島では環境放射線量が平常時に比べて高いので、そうしたバックグラウンドと呼ばれる放射線の影響を、まず取り除かなくてはなりません。
これが実は大変な苦労の種なのですね。

放射線の中でも、特にガンマ線は厚さ10cmの鉛の板で遮っても1%くらい(核種によって差がある)は通り抜けてしまいます。
極微量の汚染、例えば1Bq/kg以下のような領域を測定する時には、僅かのバックグラウンドでもノイズとなって、正確な測定が出来ません。
測定器自体にももちろん遮蔽はあるのですが、それを設置する部屋も分厚いコンクリートの遮蔽で覆われている必要があるほど、デリケートなものだそうです。

そして、検出限界を下げようとすればするほど検査時間が長くなるそうで、ND=0に近づけようとすると、24時間だの72時間だのと恐ろしく長い時間を要するので、これから始まる米の検査でそんな精度を要求すれば、全量検査するのにいつまでかかるか分かりません。

こんな状況に限界を感じる生産者は、高い検査料を覚悟して民間の検査機関に独自の検査を依頼しています。
ここで高い精度でNDを確認出来ていれば、国や県がどんな結果を発表しても、自分の生産物に関しては自信を持って販売に臨むことが可能です。

食工房でもつい先日、ライ麦と小麦を検査してNDだったことは、すでにご報告申し上げた通りです。


汚染を免れなかった福島にあっても、全てがダメというわけではありません。
軽微な汚染で済んだ場所では、何をしなくても問題なくNDが出ていますし、多少のリスクが懸念される所でも、除染やその他の対策によってNDを達成出来た実例があります。


何はともあれ、先ずは検査です。
どんな検査をしてどんなデータが出たか、それを詳しく報告してもらいさえすれば、そこから先は私たちが判断出来るのですし、生産者と消費者の間の信頼関係は、もはやその上にしか成り立たないと思っています。

在庫切れ

お盆休みの後は、真夏のカレーパーティー対応で、焼き菓子類の製造がストップしたままでした。
やっと今日になって一品、ジンジャークッキー焼くことが出来ました。
他は見事に在庫切れです。
もうしばらくお待ちいただかなくてはなりません。


なお、明日、明後日は定休日です。


今週のクッキーとマフィンのお知らせ
クッキーは、ジンジャークッキーのみ焼きました。
マフィンは、シマリス君の朝ごはんとココリスを焼きます。




  いよいよ覚悟しなくては・・・

つい先日、知り合いの方から一通のメールが届きました。
ご本人の希望もあり、内容の一部を転載して皆さまにもご覧いただこうと思います。


『 7月の連休に子どもを連れ若松・翌日は白河のアウシュヴィッツ平和博物館ヘと行き帰宅後我が子(小3)が鼻血が出ました、その後も計3回大量出血しました。
妻は「絨毯が汚れる」と叫びましたが、私はネットで福島・茨城・千葉の子どもに同症状が多いことを知っていました。
そして妻にネット情報を見せたら半ノイローゼ状態になり、直ちに避難したいけどお金も行くところも無くどうしたら良いか分からない状況です。
私の周りでも同様症状訴える子ども、大人が居ます。 』


この方のお住まいは会津管内でも線量の低い地域ですが、比較的線量の高い中通り地区に一日出かけて帰宅直後に鼻血というのは、ちょっとショッキングな出来事です。
小学校に上がってから、鼻血を出したことなど無かったそのお子さんですから。


耳鼻科で診断を受けたものの、放射能との因果関係は分かりませんでした。(ある意味当然の結果・・・。)
しかし、状況から推察すれば、放射能との関係を疑う以外にはありません。


微量の放射線にも敏感に反応する人がいることは事実で、同様な事例はもうすでに沢山報告されていて私も知ってはいたのですが、身近なところでこうした実例が出たことに、いささかショックを感じています。


今回の外出だけが原因なのか、否、会津の汚染状況がすでに下地としてあったからなのか、それは多分最後まで分からないかも知れません。


ただ言えることは、このように敏感な人の反応は、これから何年か先に必ず放射線障害が現実問題になるであろうことの前触れだということです。
しかし、何が起こったとしてもそれを放射線障害だと証明することは、とてもとても難しいことです。<参照>
国や東京電力が最大限良心的に対応してくれるのでなかったら、私たちの未来に希望はありません。

もはや「自分の命は自分で守るしかない。」といろいろな方が言っていますし、私もそう思っている一人ですが、今改めてその意味を自問自答再確認している私です。

看板を立て直しました


相川郵便局の方から入って来ると、こんな看板が見えて来ます。



反対側から来ると、こんな感じ。


開業以来8年目の食工房です。

看板もいつの間にかボロボロになり、初めていらしたお客さまが気付かずに通り過ぎてしまわれることも度々でした。
実は、今年の初めから材料を買って準備はしていたのでしたが、看板の文字や絵を描いて、表面塗装をして、取り付けるばかりになった頃に震災騒ぎです。

それからしばらく手が付かず、やっとこのお盆の休み中にそれも最終日の今日、立て直すことが出来たというわけです。
写真でご覧いただいた通り、遠くからでもお分かりになると思います。

あとは、駐車場の案内板を追加しなくてはなりません。
店の脇と道路向かいの小屋の脇、いずれも駐車可です。


いよいよ明日から仕込み再開、明後日から営業再開です。



今お店の前には、ルコウ草の花がいっぱいに咲いています。






  「風評被害」という言い方、止めにしませんか


以前からずっと申し上げています。
風評被害という言葉、いつ頃から誰が使い始めたか知りませんが、とても微妙で差し障りの多い言い方だと思います。


たいていの場合、農業や製造業、商業、観光業の人たちが、自分が受けた損害に対し「風評被害」という言葉を使っています。
考えてみると、なかなか便利な言葉で、本当の原因をぼやかして何でもかんでも被害にしてしまうことが出来るのですね。

一方、被害と言うからには加害者がいるわけですが、風評被害に関してはそれが全く特定出来ません。
人の噂の出所など掴むことは不可能ですから、そもそも何が風評なのかさえ分かりません。


ここでしっかりと認識しておかなくてはならないこと、それは今回の原子力災害の加害者は、福島第一原子力発電所であること、その事業者である東京電力だということです。
そして併せて、原子力発電を国策として推進して来た国家にも、重大な責任があるということです。
追及の矛先は、ただ一つそちらに向けるべきです。


それを、風評被害と言う時、何だか知りませんが相手がぼやけてしまって矛先が鈍るのですね。
否、実は最初から、これは矛先を逸らすための恰好の罠として、散々利用されてしまっているという気がします。


例えば生産者と消費者の間に、誤解や時に厳しい対立の感情が生まれたりするのは、本当ならあってはならないことです。
それを防ぐために、東電や国が最大限責任を持たなくてはならないのに、むしろ逆にそうした動きを利用さえしているように見えます。


当初から詳細綿密な測定調査を行い、全て数値を以て発表していれば、風評など生まれる余地は無かったと思うのです。


食工房とその周りの生産者たちは、はっきりと決断しています。

先ず可能な限り自主測定をすること、そして原則としてND(不検出)のものを出荷すること。
一つの地域で、土壌からの移行計数が高い作物一二品目を検査し、ND(不検出)の場合は、その圃場での作付けを継続してして行きます。

若干なりとも数値が出たものについては個別に判断し、出荷する場合は数値を示して消費者の判断を仰ぐとともに、除染対策をして次作に備えます。


それでも、その作物や加工された製品を買うか買わないかは、あくまでも消費者の方々の自由ですから、私たちは結果を見てその都度対応を考えるしかないと、最初から覚悟しています。


そのおかげかどうか分かりませんが、百姓市でも食工房でも、お客さまとの間に要らざる誤解や対立が生じたことは、今までのところありません。


「風評被害」・・・、本当にイヤな言葉です。

真夏のカレーパーティーへのお誘い


画像クリックで拡大します。


一度この場に告知申し上げましたが<こちら>、改めてもう一度お誘い申し上げます。


関係者一同、週毎に打ち合わせを重ね、楽しいイベントにしようと張り切って準備を進めています。


会場の規模などから、参加定員50名を目途にしておりますが、現在すでに30名程の予約が入っていますので、参加ご希望の方はお早めにご一報ください。


なお前日の準備や当日のお手伝いをしてくださるボランティアスタッフを、引き続き募集しています。
スタッフの特典として、500円でイベントに参加出来ます。
カレー好きの方、料理するところに立ち会うチャンスも・・・。


多くの方のご参加、引き続きお待ちしています。


詳細は、ポスター(上の画像)とフライヤー<こちら>をご覧ください。




  明後日の百姓市もよろしく!

毎週日曜日、少しずつ定着して来ています。
野菜の種類も多くなって来ました。
テントの下のくつろぎスペースで、長々とお喋りして行かれる方もいらっしゃいます。
どうぞお気軽にご来店ください。


ただし食工房は夏休み中のため、パンの販売が出来ませんが、コーヒーの無料サービスだけはやります。
お楽しみに




  


百姓市野菜セット・始めました

百姓市の野菜と卵、そして食工房のパンと焼き菓子の中から一品加えて、「百姓市の野菜セット」を企画しました。
クール便で、ご自宅までお届けいたします。
詳しくは、板橋店長までお問い合わせを。  090-1461-1085


※食工房の企画による、「野菜とパンのお楽しみパッケージ」とは別企画です。

今年産のライ麦と小麦


 沼ノ平・2011年産・ライ麦原穀



 沼ノ平・2011年産・小麦原穀


収穫期に晴天が続いていたおかげで、とても良い実入りになりました。
ただ単に見た目が綺麗なだけではありません。
中身的にも、とても良い状態です。

ただし、残留放射能が無ければ・・・という話しです。
これから検査に出します。
今、検査機関に問い合わせ中です。


これでもし悪い結果だったら、こんな悔しいことはありません。


もう只々、祈る気持ちのみです。


巷では、今年産の米に対する不安から、昨年産の古米の価格が急騰しているとか。
これが農家が潤うと言う話しならまだいいのですが、そうではないのですね。
去年の内に安く買って倉庫に抱えていた業者が、密かにホクホクするだけですから。


それにしても、リスクのある土壌に作付けなどしなければいいのにと思いますが、実は作付けしないことには、補償を要求する根拠にならないらしいのですね。
そして、暫定基準値以下の汚染米に対しては、多分補償はありません。


「こんなに生産者を泣かせて、ただで済むと思うなよ!」

 




  大ちゃんの野菜が並びます




食工房の店頭に、毎朝野菜が届きます。
地元相川の「あいかわ農園」、つまり大ちゃんの農園の野菜を、食工房で売ろうという企画です。
これからずっと秋まで、野菜があります。
どうぞよろしくお願いいたします。

「パンだより」完成と夏休みのお知らせ

パンだより65号・名残りの夏号が出来ました。
ホームページ上に公開いたしましたのでご覧ください。<こちら>

その中にもお知らせいたしましたが、来週8月9日から19日までの間、夏季休業をいただくことにいたしました。
ちよっと長めの贅沢な休暇という感じがしないでもありませんが、正直いささか疲れが溜まりました。
ここらで一度仕切り直しをしないと、精神的にこの後を続けられないかも知れません。


何にしても、この度の原子力災害は重いです。


何故もっと、福島県民は怒らないのかとあちらこちらからご意見があるようですが、そうしたくてもそう出来ないと言うか、そうする前からすでに失望させられていると言うか、ただ単に福島県人が人がいいからと言うだけではない幾つもの理由があるように、私は思います。


そしてこれはもう、福島のこの現状の中で暮らしている者にしか分からない感覚だと思います。
こうした何と言ったら良いのか、分断されている感覚、分裂する心、人と人が、また自分自身が、内戦状態にある感じがしています。


やっぱりこれは戦争です。


重苦しい話しになってすみません。


パンだより、見ていただけたら幸せです。

「平和まつり」にご来場感謝


節電ですね。会場の照明がずい分落とされていました。
冷房も弱めで、こちらは冷え過ぎることなくかえって快適。



本日のオールスタッフ



精一杯楽しい雰囲気づくりを目指しました。


昨日今日と、会津若松市内にて開催された、市民平和まつりに出店して来ました。
今年で4回目の参加です。
このイベントについては、もう何度も申し上げて来ましたので省略いたします。
過去記事もご覧いただければ幸いです。 <2008年> ・ <2009年> ・ <2010年>


今までは、我が国の過去の戦争、他所の国の現在の戦争がテーマになっていましたが、今年はそれに加えて現在進行形の福島原発の事故による放射能災害のことが大きなテーマになりました。


原発の事故が戦争か?と思われる方もいらっしゃるでしょうか。


実は私、当初からこれはある意味戦争だと思っていたと言うか、そう感じていました。


ある方は、福島を「油断するな!ここは戦場だ。」と言いました。
その通りかも知れません。


否、話が逸れてしまいましたが実は私、放射能のことは皆さん物凄く関心があるだろうと思っていたのです。


しかし平和まつりへの来場者は、多くはありませんでした。


・・・何が原因しているのでしょうか?


宣伝告知活動が不十分だったのかも知れません。
あるいは、企画内容に力が不足していたのか・・・。
はたまた、一般の方の関心が薄かったのか・・・。
いろいろあると思います。


それでも食工房のカフェには、関係者の方々が頻繁にコーヒーを飲みに来てくださり、パンや焼き菓子などを買ってくださいました。
本当に多くの方が、一年に一回の楽しみだと喜んでくださって、おかげさまで売り上げもそこそこ上がりました。
今年は、二日間で10万円余り。
この中から、20%を事務局に寄付させていただきます。


これが私の平和運動、来年は、もっと力を尽くしてご協力申し上げたいと思っています。


何はともあれ、会場に足を運んでくださいました方々に、この場を借りて私からも感謝を申し上げます。