トマト丸・お待たせいたしました!


食工房・昨年のヒット作!今年もご期待に応えて登場です。


ドライトマトのオリーブ油漬けがやっと使えるようになりましたので、トマト丸を再開いたします。
先ずは明日のパン焼きで一回焼きます。
どうぞお楽しみに!

その後木曜日にするか土曜日にするか、あるいは両方にするか、様子を見て決めます。


他方、トマト丸再開と入れ替わりに、たまねぎパンを当分お休みいたします。


ご了承ください。




一口に「検査」と言っても・・・

言うまでもなく、残留放射能の検査の話しです。

空間の放射線量を計るのに比べて、物質の中にある放射能を計るのは、実は比較にならないほど大変です。
汚染を調べるということは、その物の中にある放射能のみを計りたいわけですが、放射線は元々環境中に万遍なく飛び交っていますし(自然放射線)、おまけに原発事故以来福島では環境放射線量が平常時に比べて高いので、そうしたバックグラウンドと呼ばれる放射線の影響を、まず取り除かなくてはなりません。
これが実は大変な苦労の種なのですね。

放射線の中でも、特にガンマ線は厚さ10cmの鉛の板で遮っても1%くらい(核種によって差がある)は通り抜けてしまいます。
極微量の汚染、例えば1Bq/kg以下のような領域を測定する時には、僅かのバックグラウンドでもノイズとなって、正確な測定が出来ません。
測定器自体にももちろん遮蔽はあるのですが、それを設置する部屋も分厚いコンクリートの遮蔽で覆われている必要があるほど、デリケートなものだそうです。

そして、検出限界を下げようとすればするほど検査時間が長くなるそうで、ND=0に近づけようとすると、24時間だの72時間だのと恐ろしく長い時間を要するので、これから始まる米の検査でそんな精度を要求すれば、全量検査するのにいつまでかかるか分かりません。

こんな状況に限界を感じる生産者は、高い検査料を覚悟して民間の検査機関に独自の検査を依頼しています。
ここで高い精度でNDを確認出来ていれば、国や県がどんな結果を発表しても、自分の生産物に関しては自信を持って販売に臨むことが可能です。

食工房でもつい先日、ライ麦と小麦を検査してNDだったことは、すでにご報告申し上げた通りです。


汚染を免れなかった福島にあっても、全てがダメというわけではありません。
軽微な汚染で済んだ場所では、何をしなくても問題なくNDが出ていますし、多少のリスクが懸念される所でも、除染やその他の対策によってNDを達成出来た実例があります。


何はともあれ、先ずは検査です。
どんな検査をしてどんなデータが出たか、それを詳しく報告してもらいさえすれば、そこから先は私たちが判断出来るのですし、生産者と消費者の間の信頼関係は、もはやその上にしか成り立たないと思っています。