パンを焼きます

明後日、残っている小麦粉を使って、パンを焼きます。
焼ける量が限られますので、店売り分のみです。
発送は、まだ営業所持ち込みしなくてはなりませんし、それにガソリン不足で、営業所まで往復するのに不安がありますので、まだ当分難しいのです。


震災直後の二日間くらい、普段通りに仕事をしましたが、影響は時間差でやって来るのですね。
まだまだこれから延々と影響が続くと思われます。


どうやってご飯を食べて行けるだろうか・・・。
そんなことを考えてばかりいると、次第に意気消沈してしまいますから、一昨日昨日の二日間かけて、甘夏のマーマレードを造りました。
非売品ですが、お客さまに配ろうと思っています。



  風評被害って何だろう・・・



昨日の話しに関連します。

今日、会津中央乳業さんの工場に、「べこの乳」の仕入れに行って来ました。

事務所に入るや否や、専務さんが出て来られて深々と頭を下げて、「大変なことになりました・・・。」と仰るのです。


「今日、牛乳は買えますか?」と尋ねると、「今日はありますが、明日から原乳が入らなくなりますので、明日以降当分の間出荷出来ません。」とのこと。


今日出荷の分について、わざわざ保健所で検査を受け、安全確認済みのお墨付きをいただいたそうです。


本当は自粛要請なので、完全に停止しなくても良い筈なのですが、そういうわけには行かないのですね。
実際には「自粛」という言葉の裏に、事実上停止を勧告する強力なプレッシャーが働いています。
国の安全宣言が出るまでは、操業停止せざるを得ないということです。


ここで皆さま、ちょっと思い浮かべてみてください。


店頭に、放射線量測定値と公的機関の安全を証明する表示を付けて売られている、茨城県産のとても新鮮でおいしそうなホウレンソウがあったとします。
すぐ隣に、他県産のちょっと品質の劣るホウレンソウが無造作に並べられていたとして、多くの人はどちらを手に取るでしょうか。


多分、他県産があるうちは茨城県産は売れ渋るに違いないのです。
それが多くの消費者の心理というものです。
「〇〇県産があるのに、いくら安全だって言っても、わざわざ茨城県産買わなくてもいいんじゃない。」そんな声が聞こえて来るような気がします。


それに誰も他人に、「あれを買え、これは買うな。」と強制することは出来ませんから。


行政も流通も、その辺りを先読みしているのです。


こと風評に関しては、100%消費者の皆さんの心情に負っているということを、ご理解していただきたいのです。


話しは変わりますが、今日仕入れた「べこの乳」を使って、今週はスコーンやカネリプッラ、クリングラなどを焼きます。
どうかこれが食べおさめだなんてことにならないように・・・、そう願わないではいられない私です。