これから起こる大異変


2008年・会津の夏


「福島県の農業は、これから大変なことになるだろう・・・。」と、近所の人と話していたことが、やはり現実になってしまいました。
県は、県内全域の農家に対し、今年の作付けを当面延期するよう要請したのです。
そしてその間に、土壌の汚染状況を分析してデータを公開し、それを元に各農家で判断して営農計画を立てることを求めています。


それはそれとして会津の場合、米はちょうど今種籾の準備を始める頃ですから、蒔くか止めるかまさに瀬戸際です。


分析結果が問題なくても、風評被害を心配して作付けを止める農家もあるでしょう。


もし今年の稲作が取り止めになって、広大な会津平(盆地)の田んぼに水が入らなかったら、一体どんな風景になるのでしょう・・・?


そしてきっと水が入らないことによって地温が上がり、夏の気候が一変するのではないかと思うのですね。
写真のような風景は、ひょっとすると今年は見られないのでしょうか。


会津の夏に稲穂が見えないなんて、死の風景に等しい・・・。


100kmも離れた原発一つのおかげでこんなことになるとは・・・。


でもそれは、もしもの時の可能性として、当然私たちが覚悟しておかなくてはならないことでした。


そして私の心配は、今雪の下で春の訪れを待っている小麦とライ麦のことです。


もう皆さまにはお察しいただけると思います。


地元産であるということが、安心安全の証となり得ない事態です。


そんな状況の下で、今まで通りパンを焼き続けられるか・・・、いずれ私も判断を迫られる時が来るはずです。


この際、皆さまにも率直なご意見などいただければと思います。
どうぞ、コメントをお寄せください。

これから起こる大異変」への3件のフィードバック

  1. 大河内次雄

    大内孝さんの友人です。今の状況を考えると語る言葉がありません。
    山形県白鷹町から
     白鷹町東部四町内長 杉沢区理事 大河内次雄
    当地では昨日始めて5つある給油所の内。3箇所が午前中は13L位給油できるなど長い列を成すけれど燃料などの供給が回復傾向に向かいつつあります。みなさんの所はいかがですか、福島は各地で深刻な燃料不足が深刻にも続いていると報告がありました。私は給油状況がある程度見込めましたら、福島・茨城・千葉各地の農業者を訪ね、それから東京の実家に行く事とします。
    農業は私たちの世代では回復は困難な過酷な試練を受けており、地域社会は崩壊を迎えんとしています。放射能避難民は1000万人を軽く越えることになります。そのオーダーで将来を見据えなければなりません。開発が進まぬそして人口減少に悩むシベリアに向かうのか。
    優秀な農業技術と勤勉さでしかし高齢な農民はもう自らが開拓する事は無理でも世界の農業者に迎えられるかもしれません。
    これまでも過疎化が進んでいた山村地帯は若者の避難で地域の維持がますます困難になり、消滅の危機に立たされました。
    今まで原発を推進しあるいはそれを進めてきた大企業の傘の下にいた富裕層は海外に逃亡するでしょう。都会人が景観を眺めてきた山村から人影が絶え、郷土の芸能、その絆も絶えてしまいます。私達はそれを予感しながら生き続けるしかないのか。
    チェルノブイリのその後は私たちの運命となりました。この地に留まること、地域の絆を絶やさない事を、若者に強いる事はおろか避難を勧めること、絆を断ち切ることを若者たちに言ってやらねばなりません。
    それでも地域に居残る人はあると思います。私も居残ります。そこから未来があるのなら命ある限りどう生き抜くかが問われます。
    去るも自由、残るのも自由、万が一被爆後も行き続けられたら後遺症を抱えようとも絆を大事にした地域で死にたいのです。
    『エネルギー自給を前提とした自立型地域社会の復活を』
    国家や巨大企業によってもたらされた災厄に対してその付けを支払わせるのは当然だが、我ら地域社会は彼らに頼らなくて済む地域社会を作り上げる事を最優先の課題にするべきだ。そのことによってのみ、この甚大な災厄を二度と経験しないで済むだろう。
    輸入や巨大製造事業所から供給される製品や食料品に生活基盤を支えられているライフスタイルを見直すべきだ。
    地域から奪われた発電等の許認可権限・教育や司法や警察権を各(県)段階で取り戻し、議会行政や司法、警察に携わる者全てが地域・地元の人間で構成されるものとする。
    諸個人の発言や行動は地域社会の密接な関係の中で検証される。故に外部の、もしくは巨大な組織の利益誘導や脅迫から守られ地域社会に自立した健全な知恵と経験が蓄積される。
    エネルギーの自立はかって全国的に普及していた水車を最新型の小規模・マイクロ発電機に置き換えることで可能である。またソーラー技術は、情報開示でどこでも生産が可能となる。潮力発電技術も然りである。
    EV自動車の普及と農業用トラクターなどへもその技術転換を図る。輸入に頼ることの少ない社会を目指そう
    農業・酪農業・畜産業は育てたものが育つ子供たちの糧となる営みであり、安全に健やかに育てるよう努める、生命を意識せざるを得ない行為です。
    その産物が摂取不可とされ、自分が育てたものを家族と共に食べる事も出来ない事ほど、農家や酪農家を困惑させる現実はありません。彼らの生計の手段を奪った、地域の経済を崩壊させたこと以上に生きる意味を見失うほどの打撃を考えてみてください。
    仮設住宅を準備するとか経営保障をするとかで済まされる事では無く、海の汚染で漁場を奪われた漁民も究極には保障の問題では無い。地域丸ごと、生きる意味まで奪われる苦しさをおそらく金額で算定しようと言う善意ある行政マンが出現するだろうがどうか聞き取り調査だけはしないでほしいものだ。
    TVでカメラを向けられた農家や酪農家が今は困惑した表情で語っている。しかし何日、何ヶ月たった後で、生命を育てられない畑や田んぼ、そして牛舎に寄り添って何を語れるだろうか。そこにある深い絶望を私達は見続ける事になる。
    どうか汚染された大地と海がせめて出荷制限地域程度の放射線量であって欲しい。年寄りだけでも自給して暮らしていける状態であって欲しいと願わずにはいられない。福島を中心として広大な大地に人影も無い景色がもたらされることが無いように。

  2. A

    一読者です。近隣の県に在住してまして、風評被害や出荷制限、人事ではない思いでニュースを見ています。。
    こんなときだからこそ福島県産を選びたい、「買う」という選択で助けたいという方、わたしを含め周りにも結構いますよ!
    応援したいですし、一緒に乗り越えたいという気持ちです。
    頑張ってくださいなんて軽々しく言えないですが、どうにかしたいというもどかしい気持ちでおります。。

  3. Mikio

    大河内さん、そしてAさん、貴重なコメントそしてご声援、ありがとうございました。
    私だけではない、福島県中すべての人にとって、否日本中全ての人にとって、これから先どうなるのか、色々な想いを今噛みしめているところです。

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