ゆるぎないもの

ゆるぎないもの・・・、この度の原子力災害を前に、果たしてそんなものがあるだろうか・・・?という気持ちにさせられています。


母なる地球の営みに身をゆだねる。


どんな時でも帰るべきはそこ以外にないと信じて来ましたが、今はそれさえ揺らいでいます。
空も、山も、川も、海も、今までとはちがうのですから。


鳥や獣たちは何か異変を感じ取っているだろうか、魚や鯨たちは、虫たちや目には見えないもっと小さな生き物たちは・・・。
この9か月間、恐怖に駆られた人間たちの口から、自分たち以外の沢山の命を心配する声は、覚えている限りただの一度も聴かれませんでした。


今まで人間は、何のおかげで、誰のおかげで、好き放題に暮らして来られたか、いつの間にか忘れてしまったらしいですね。
今、自分たちの住む世界が壊れてしまったかも知れないのに・・・。


除染をすると言いますが、人間以外の生き物たちにとって、それは更なる環境破壊になるだけかも知れません。
やるのなら、そこまで考えてやってもらいたいものです。


それともいっそのこと、人間なんかいなくなった方がいいのでは・・・?


かけがえのないこの地球の上に、決定的な毒をまき散らしてほとんど取り返しがつかないことになったかも知れないのに、自分たちの都合で避難するのしないのと騒いでいる人間どもを見て、他の生き物たちは何と言うでしょうか。


避難ではなく、全員追放!と叫んでいるのかも知れません。
そうです。「直ちに出て行け!この地球から。」と。


揺るぎないはずのものを揺るがしてしまった人間の罪は、限りなく重い。


物言わぬこの地球の上の仲間たち(向こうはそう思ってくれないかも知れませんが)の声が、そう言っているような気がして仕方がない私です。


命に代えても、この罪滅ぼしはしなくてはなりません。