一昨日・12月14日、原発事故後4ヶ月間の放射性降下物の積算量が、各県別に、文部科学省から報道発表されました。
683万ベクレルというのは我が福島県の数値で、正確に言うとセシウム134と137の合計が、683万Bq/㎡・1メートル四方の面積当たり683万ベクレル降下したということです。
ただしこれは、双葉郡大熊町の測定点(原発の西方5キロ地点)での値です。
皆さまに勘違いしないでいただきたいのは、この数値がそのまま福島県全体の状況を表わすものではないということです。
これは他の県でも同じことで、各県ごとに測定点は1ヵ所のみですから、今回のこの発表にどんな意味があるのか、私は大変疑問です。
特に福島県の数値は、原発直近の測定点のものですから、これを出して来て福島県は・・・と言うこと自体間違っています。
ネット上のニュース記事では、早々から「福島への放射性セシウム降下、45都道府県合計の47倍」という見出しが貼られて、またしても福島叩きが再燃しそうな気配です。
もううんざりです。
文科省のデータの集め方、発表の仕方にも問題はありますが、メディアの理解能力や分析能力は、はっきり言ってクソです!
国も国で、このような発表をする一方で、今日は原子炉の冷温停止・事故の収束を宣言しました。
一体何を考えているのでしょうか。
福島県民をここまで翻弄して、このままでは済みません!
ネット上のニュース記事を拾ってみました。(時間が経つと削除される可能性があります。)
毎日新聞社ニュースより <こちら>
「東日本大震災:福島第1原発事故 大熊町で降ったセシウム、683万ベクレル--3~6月」
文部科学省は14日、東京電力福島第1原発事故に伴って大気中に放出された放射性セシウムについて、3~6月の4カ月間に福島県大熊町の測定地(同原発の西約5キロ)に降った積算値が1平方メートル当たり約683万ベクレルだったと発表した。
雨やちりと一緒に降ったセシウム134(半減期約2年)と137(同約30年)の測定値を合計。文科省は11月に福島、宮城両県を除く45都道府県の積算値を公表したが、福島県分は東日本大震災の対応に追われ、分析に時間がかかっていた。宮城県は震災の影響で測定できていないという。45都道府県の測定地45カ所の合計値は約14万4446ベクレル。
朝日新聞社ニュースより <こちら>
「福島への放射性セシウム降下、45都道府県合計の47倍」
東京電力福島第一原発の事故で大気中に放出された放射性セシウムについて、文部科学省は14日、事故後4カ月間で福島県に降った積算値は1平方メートルあたり683万ベクレルだったと発表した。文科省は先月、宮城、福島を除く45都道府県の積算値を発表したが、最も多かった茨城県(4万801ベクレル)の168倍で、45都道府県の合計値(14万4446ベクレル)の47倍に相当する。
各地の衛生研究所などで容器にたまったちりからセシウム134と137を測定した3~6月の積算値。福島県は震災の影響で分析が遅れていた。測定地は第一原発のある大熊町。683万6050ベクレルのうち94%が3月に集中しており事故直後の深刻さがうかがえる。事故前にも大気圏内核実験による降下物などがあるが、福島県の09年度の積算値は0.044ベクレル。
文部科学省の報道発表は <こちら>
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