熊が出没しています。
私は、まだ出会ったことはないし目撃もしていませんが、つい先日近くの蕎麦畑が熊に荒らされるという被害があり、近所でも話題になっています。
昨晩あたりから、その畑の持ち主さんは、熊の侵入口で籾殻を燃やして煙を立てる作戦に出ています。
多分これは効き目があると思います。
我が家でも、この前熊出没の記事を書いた翌日から、毎日のように火を焚いています。
特に大きな焚き火にする必要はなく、煙が漂うこと火の気があることが野生動物を警戒させて近寄らせないのですから、上手に細く長く燃やして、煤けた臭いがあたり一面に染みつくようにしなければなりません。
そのあたりは、14年間の山暮らしで鍛えたノウハウが大いに役に立ってくれます。
おもしろいのは、焚き火をしているうちに衣服や髪の毛にも煙が浸み込んでくると、蚊など虫が全く寄り付かなくなることです。
きっと獣に対しても、何かしらの警戒を喚起する効果があるでしょうね。
多分、昔の人は誰もが煙の臭いが染み着いた体だったと思いますから、それだけでも野生の脅威を防御出来ていたのだと思います。
そして下の娘は、最近遠ざかっていたクゥーラ(牛追い唱法と呼ばれる特殊な声の出し方で歌われる歌唱)を再開しています。
私は、夕方の犬の散歩で、微妙に熊の出没コースに近いところに行って、犬の臭いを付けて来るようにしています。
そうです。
熊を恐れて立ち入らなくなったら、そこは結局熊に明け渡したということになりますから、ボーダーを常に押し返す努力をしていなくては、野生の脅威と対峙することは出来ません。
でも何と言ったら良いのでしょう、こうした緊張感はいいですね。
生きる力が何倍にも強まるような気がします。
狩猟の心得、身に付けたいですね。
必要な時には、断固とした殺意を持つことも、野生と対峙する上で不可欠です。
そして出来ることなら、彼の野生動物の敬愛を集めるという境地に、辿り着かないまでも近寄りたいと思う私です。