人々は昔

今日は、明日が定休日という気楽さもあり、夕方からずっと焚き火をしています。
今も外では、いい具合に燃えて煙が出ています。
娘と交替で火の番をすることにして、このブログを書きに家の中に入って来たというわけです。

で、暗がりの中で赤い炎を見ていたら、ふと40年も前に私の心を捕えた一つの歌を思い出しました。

イギリスのスコットランド出身のミュージシャン、Donovan のアルバム”Open Road” の中の一つ “People use to” 「人々は昔」と言う曲です。

とてもいい詩だと思うのですが(正確に全て理解しているわけではありません。)当時のレコードに付いていた歌詞カードの訳詩が、悪くはないけど本当にこれでいいのかな・・・?という部分もあって、未だに未消化です。

でも、楽曲の方はシンプルで覚えやすく、誰でもすぐに歌えると思います。

ちなみにDonovan は、吟遊詩人と目される優れたソングライターでもありました。
この曲が入っているアルバム、今でも健在ですし、CD盤も手に入れて愛聴しています。

原詩と訳詩の両方を紹介しておきます。

     “People Used To”

People used to get together round a fire
Fishes were cooked, songs were sung
Moonlight used to guide our way home in the dark
Do you find it hard remembering?

And still you people tell me life is easy to get on with
But what I’ve got so far’s enough to get along with
People tell me that it’s so oh – oh
I don’t know anymore, I don’t know

People used to get together round a problem
Eyes were looked at tongues were true
People used to stop and say how do you do
Do you find it hard remembering?

And still you people tell me life is easy to get on with
But what I’ve got so far’s enough to get along with
People tell me that it’s so oh – oh
I don’t know anymore, I don’t know

People used to spend an hour making tea
Easy easy was the rule
People used to pause to think and contemplate
He who hurried was the fool

And still you people tell me life is easy to get on with
But what I’ve got so far’s enough to get along with
People tell me that it’s so oh – oh
I don’t know anymore, I don’t know

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「人々は昔」

人々は昔、火のまわりに集まって
魚は焼かれ
歌が歌われていた
月の光は昔、暗闇の中、私たちを家路へと導いた
君は思い出すのが難しいと分かっている

コーラス

それでも人々は私に言うのだ
人生なんて楽なものだと
でも私が得たものは
上手く合わせて行くのに充分 さ
人々は私に、そのとおりと言うのだ
私はそれ以上知らない
知らない

人々は昔、困難に立ち向かった
目は見つめ合い、言葉は真実だった
人々は昔、立ち止まって言ったのさ「はじめまして」
君は思い出すのが難しいと分かっている

 コーラス
人々は昔、お茶をいれるのに時間を割いた
のんびり自由にがルールだった
人々は昔、一息入れては考えたり予想したりした
急いでいる奴はバカだった

それでも人々は私に言うのだ
人生なんて楽なものだと
でも私が得たものは
上手く合わせて行くのに充分 さ
人々は私に、かくかくしかじかと言うのだ
でも私はそれ以上知らない
知らない

とまあこういう歌でした。

考えて見たら、これって私の価値観のルーツです。
当時の私は、二十歳そこそこの青(阿呆)二才でありました。
歌っていたDonovan も、ほぼ同年でしたが・・・。

聴いてみたい方は<こちら>からどうぞ