戦争の証言者






これが、8月13日の記事「戦争を語ってくれた人たち・その3」に登場した飯炊き釜です。<参照>
先日、高知の実家に出かけた折、写真を撮って来ました。
今は使っていなくて、押入れにしまってありましたが、きれいに磨かれていて何だか安心しました。
「フタもあるよ。」と妹が声をかけてくれましたが、この釜の本体を見ただけで感激してしまいました。
60余年前、東京の地でアメリカ軍の空襲に遭い、奇しくも焼け残った釜です。
母は、夜寝る前に、鍋釜の類には全て水を張っておいたそうです。
そのおかげで、フタは燃えてなくなったのに、釜だけは助かったわけです。
空襲の火災では、アルミの釜などひとたまりもなく溶けてしまったと言います。
後に、フタは新しいものを作ってもらい、ずっと家で使っていました。
何度も引っ越ししたのに、こうして無くならずに残っているのは、何だかとても意味のあることに思えます。
まさに、戦争の証言者です。

戦争なんて、永久にご免こうむりたいと思いますが、何だかこの頃、日本も世界も不穏な空気に満ち満ちているように思えて、とても気がかりです。
今も、アフガニスタンやイラクで、明らかに戦争状態が続いていますが、実際に銃弾が飛び交っていない国に暮らしていても、私たち世界中の人間は、ある意味で戦争当事者であることを自覚しなくてはならないのだと思います。
今こそ、戦争と平和について、深く、深く考えて見る必要があるのではないでしょうか。

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