二足のわらじ




おいしいパンとコーヒー、どちらも私にはなくてはならないもの。


二つの異なる職業を兼務することを、「二足のわらじを履く。」というそうですが、「二兎を追う者は、一兎をも得ず。」と戒めるとおり、二つも仕事を持つことはどちらも成功しないで終わる危険があるのですね。
ちょうど今の私の状況が、その分岐点にあるようです。
パン屋とコーヒー屋、どちらも極めようと思うほどに奥の深い仕事を、二つ追いかけて来た私は(否、その間他にも沢山道草を喰っていたというのが真相ですが・・・。)、20年近くかかって、やっと二つとも射程内に入って来たという実感が湧くようになりました。
ところが、その間にすっかり歳を喰ってしまった私は、仕留めても二つの獲物を背負って歩く体力はなくなってしまいました。
6人も子どもがいるじゃないかと言われそうですが、今まであまりにも長く貧乏して来たので、商売なんかしていては飯は食えないと思われたらしく、男の子たちは皆就職してしまいました。
娘二人は、今のところ一緒に仕事をしてくれていますが、果たして心中はどんなものか、最低でも給料を払えるようにならなければ、どうであれ先はありませんね。
人を雇わなくてはならない時が来るかも知れない、またそうでなくては発展は望めませんが、いつどの時点でとなると、私には皆目見当が付きません。
いろいろな意味で、決断を迫られつつあるという気がしています。
そしてもう一方では、「本当にこんな筈だったか?」と、自分自身に質問を投げかけるもう一人の自分がいて、いっそう悩みを深くするのです。

今日もコーヒー焙煎は、バッチリいい出来だったのですが・・・。
そして明日は、パン屋です。

二足のわらじ」への2件のフィードバック

  1. 飯塚豊弓

    私の父親も北千住で自営業、印刷屋を営んでおりました。子供の目から見ても儲かってるとは思えない家業でしたが、毎日一生懸命働く父親の姿がとても印象に残っています。学校卒業後、息子である私は自営業ではなくサラリーマンの道に進みました。私にはまだ自分で生きていく勇気と自信がありませんでした。父はもう亡くなりましたが、自営業という道を選んだ父親のことを、本当に立派だったと思っています。

  2. Mikio

    飯塚豊弓さん、コメントありがとうございます。
    うーん、印刷屋一筋というところが、私には尊敬の念を抱かせますね。
    地味な仕事ですよね。
    でも自営業って、勇気や自信でやるものじゃあないと思いますよ。
    そうせざるを得ない何かが、想いがあるだけなんです。少なくとも私の場合は・・・。

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