バスクの子守唄を聴きながら。


                                 Illust by Machiko Aoki

食工房の作業場で、いつも音楽を流していることは前にも書きました。
パン生地にいい音楽を聴かせると、何となくパンの出来が良いような気がします。
早朝、こねあがった生地をホイロ(醗酵室)に入れると、いつも最初にかけるのは、バスク(スペインの一地方)の女性歌手Olatz Zugasti (オラーツ・ズガスティ)のblun blunka というアルバムです。
子守唄を集めたこのアルバムは、パン生地もお気に入りかどうか分かりませんが、私はとても気に入っていて、その中の9曲目がとても簡単な歌詞で曲も可愛らしいので、この曲は一緒に歌ったりします。
今まで全くなじみのなかったバスク語なので、発音がよく聞き取れませんが「アンマリシャンゴ アイタリシャンゴ ピーリンパーラン チャンチャンチャン」と聞こえます。
この文句をずっと繰り返すだけなんですが、いいですよ。
もちろん他の曲もみんな素敵ですけどね。
それから、余裕がある時はいつも曲に合わせてリコーダーを吹くんですよ。
そんな私を、「笛吹きパン屋」と呼ぶ知人もいます。
朝早くに、シャッターの閉まった店の中から聞こえて来る笛の音に、ご近所の方は気がついたでしょうか?


 プレーンロール
コロコロと丸く膨らんだロールパン、フィンランド語なら「プッラ」ですね。
赤ちゃんみたいに可愛らしく出来るのは、きっと子守唄を聴きながら醗酵したからにちがいありません。
プレーンの名のとおり、中に何も入っていませんので、いろいろな食べ方が楽しめます。
真ん中に深く切り込みを入れて、小豆あんをはさめばアンパンに、ジャムをはさめばジャムパンに、その他何でも自在にアレンジしてください。




 本日の食工房
今日は初めて、全く見ず知らずの方がインターネット上で食工房を見つけ、遠く新潟から場所を探し探し訪ねて来てくださいました。
いやー、驚きました。そしてうれしかったですね。
インターネットの影響力や使い方を、少し学んだような気がしました。

バスクの子守唄を聴きながら。」への2件のフィードバック

  1. Sanae

    プレーンロールにチーズをはさんで オーブントースターでちょっと焼いて食べました。パンの味が優しくて 心地よかったです。「アンマリシャンゴ…♪」が聞こえてきそうでした。

  2. Mikio

    Sanaeさん、いつもコメントありがとうございます。
    気に入っていただけて何よりです。
    お褒めの言葉はもちろんうれしいですが、お気づきの点がある時は、率直なご意見もいただければなおうれしいです。
    皆さんのご意見ご感想が、食工房を成長させる一番の肥しです。
    どうぞこれからもよろしくお願いいたします。

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