福寿草、その後


花芯の形とそっくりに実をつけています。


早春の頃、咲いている福寿草を愛でる人は多いですが、新緑も深まりつつある今頃、福寿草のことを気にかける人はほとんどいないと思います。

今日、外の草むらで立ち小便をしていたら、足元に福寿草が実をつけているのを発見しました。
あとでカメラを持ち出して写真を撮っていたら、面白いことにアリが実を一粒もぎ取って運んで行くではありませんか。
確か福寿草は全草猛毒で、種子も例外ではなかったはずです。
もっとも、昆虫には無害なのかも知れませんが・・・。



何をしているのかと思ったら・・・



一粒実をもぎ取っていました。
トウモロコシみたいですね。




しばらくその場で行きつ戻りつしていましたが、
どこかに運んで行きました。



上の娘が言うには、昆虫の中には、わざわざ毒のあるものを食べて自分の体に毒を回し、鳥や他の昆虫の餌食にならないよう防御している種があるそうで、このアリがそのために福寿草を選んでいるのか、本当に食料にするのか、あるいはもっと他に目的があるのか、調べてみたくなりました。


それはそれとして、福寿草はこうやって実をつけてそれが熟して地面にこぼれると、あとは枯れてまた来年の春の開花期まで、一年の大半を休んで過ごすのですね。
そう言えば同じ頃咲く、同じキンポウゲ科のアズマイチゲも実をつけているかと思いあたりを探してみたら、実をつけている姿はなく、すでに枯れてしまった葉と茎が草むらに埋もれかけていました。
こちらは、もう種をこぼした後だったのでしょうか。
春のこの時期は、次々といろいろな草花が交替して咲いては実をつけて行きます。


こうやって次の世代へと命をつなぎ、役目を終えて消えて行く草花の姿に立ち会って、今朝がた帰って行った息子夫婦や孫を見送った自分も、同じく一役終えて人生最後のステージに立とうとしているのだなと、しばし感慨に耽った私です。

そう言えば今日は、こどもの日でした・・・。
全ての子どもたちが、本当に幸せであるようにと祈らずにはいられません。