パン屋の幸せ


食パンを袋詰めしているところです。


つい先日のこと、ここしばらくご無沙汰していた方からご注文のメールが入りました。
その中に、ご実家のお母さまが「あの福島のパン屋さんの美味しい食パンが食べたい。今まで食べたパンの中で、やっぱり一番美味しかったので注文してほしい。」と伝言して来たので、とありました。
お母さまの分とご自分のと合わせて、パンを届けて欲しいとのご要望です。

いやぁ、ありがたいですね!
もう最高に元気の出る褒め言葉をいただいて、パン屋をやっていて良かったと思いました。

そうかと思うともうお一人、近所に時々うちのパンを買いに来てくださるおばあちゃんがいます。
このおばあちゃん、どちらかと言うと口当たりの柔らかいパンが好きなので、いつもは行商に回って来るパン屋さんから甘い菓子パンなんかを買って食べているそうですが、そればっかりだとどうも体の調子が悪くなって元気が出ないとか。

そんな時に食工房のパンを食べると、何だか調子が良くなって元気が出ると仰るのです。
ついこの間も、「お宅のパンはモサモサしてかてぇけんじょ(硬いけれど)、これ食べっと元気が出んの。」そう言ってぶどうパンを1斤買って行かれました。

このおばあちゃん、そうやってもう何年もの間、うちのパンをひいきしてくれているのです。
何ともありがたいお話です。


案外こんな喜びの積み重ねが、こうしてパン屋を続けて行ける原動力かも知れないと思います。
これが、パン屋の幸せというものかと。