早速、昔の記事を引っ張り出して来ました。
Sisters’ Small World / 娘たちの手仕事
この二つの記事から、私は「満足の仕方」ということを思います。
一番手っ取り早くて、すぐに結果が得られるのは、お金で買うこと。
でも、その満足度はいかがでしょうか。
自分で何かを造ることは、時間と手間とそして忍耐を要します。
その分、やり遂げた時の満足は大きく、時に何物にも代え難いことがあります。
お金を稼ぐのは、それはそれで大変なことですが、どうもお金の満足には底がないような気がします。
だからでしょうか、せっかく稼いだお金をつまらない浪費に充ててしまうことは、案外あるものだと思います。
お金の使い方は難しい、と言った人がいます。本当だと、私も思います。
自分が本当に欲しいものは何か、それを分かっている人は幸せかも知れません。
ところで、手仕事でモノを作るのに比べて、もう一つ先が遠いのが農作業だと思います。
耕して種を蒔いて、手入れを怠らず世話をして、収穫して口に入るまでの手間のあれこれと時間の長さと、そしてそこにどんな満足があるのか、頭の中で想像しただけでは分かりようもないことです。
昔は何でも、自分のすることに直接満足があったと思いますが、今の時代はそれを全て一旦経済的価値に置き換えなくてはならないのですね。
満足の種類も減って、それが悲しい・・・。
でもでも、我が食工房のお得意さま方には、本当に心から感謝していますよ。
うちのパンは、売れなくちゃ困るけどそれだけじゃないってことを、分かってくださっている方が沢山いらっしゃいますから。
造り手の我がままと満足にまでお金を払っていただけることは、ある意味とても貴重な幸せなことだと思っています。
ちなみに、娘たちはこの頃忙しくて、針を手にすることが少なくなり、ちよっと悲しそう・・・。
ああ、頑張らなくちゃ、私。